ギャラリーお出かけ日記 12月27日
磯崎新アトリエの忘年会にお呼ばれした。嬉しい反面、少しドキドキ。
19時に磯崎アトリエのラウンジに綿貫さんたちと着くと、女性たちが慌しく準備していた。シェフもおり、スタッフも腕を揮って料理を披露するらしい。温野菜やパンに付けて食べるディップソース(かぼちゃ、アボガド、レバノン料理のものなど)や、鯛と牡蠣の料理、パイ、パエリアの米を麺に変えた通称“ポキポキパスタ?”などなど豪華絢爛。私も料理が上手だったら・・・。
磯崎先生のご挨拶から始まり、料理の説明やおめでたいご報告などがあり、シャンパンやワインで乾杯した。日本人だけではなく、海外の人までこんなに大勢の所員さんが働いており、すごく大きなプロジェクトが動いているとは知らなかった。
ラウンジの壁面には、昔、綿貫さんがエディションしたMoCAの巨大な版画が飾ってある。
最初は隅っこに突っ立っていたけれど、色んな方が話しかけてくださって、なんだかんだで24時くらいまで話していた。みなさん仲良しで、学校みたいで、すごく楽しそうだったし私も楽しかった。
来年もお付き合い宜しくお願いします。 (おだちれいこ)
ギャラリーお出かけ日記 11月19日
今日は日曜日。世田谷美術館に、福原義春さんの講演「わがコレクション:駒井哲郎」をみんなで聴きに行く。
講演の前に同美術館で開催中の「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」展を廻る。
ルソー展なのに、私はある二つの作品しか記憶にない。
一つは松本竣介の『立てる像』。オーバーオールを着た少年の前で足が止まり、立ち尽くした。今まで見ていたルソーの油彩を全て忘れさせるほどの力がある。もう一度見たいとさえ思う。なんだろうあの暗くて冷たくて悲しい闇は・・・。
もう一つは、世田谷美術館のレストランに向う長い廊下に設けられた、子供たちがワークショップで作ったというルソーの『熱帯風景、オレンジの森の猿たち』のトンネル。猿の鳴き声まで聞えて、ワクワクさせるトンネル。
展覧会は12月10日までです。是非、トンネルを通ってみてください。
(おだちれいこ)
ギャラリーお出かけ日記 11月11日
今日は自発的にお出かけ、というか、三浦さんが仕事終わりに奥さんと一緒に“蜷川実花写真展「永遠の花1」”のオープニングレセプションに行くというので、付いて行きたい・・・とお願いすると快くオッケーしてくれた。インヴィテーションには、「ドレスコード
花」と書かれているという。素敵〜!
三浦さんは花柄のシャツを、奥さんは花柄のハンカチを用意して来ている。私は・・・と、身の周りの“花”を探すが、ありそうでない。花を買って行こうかどうしようか考えた結果、花の画像を紙に印刷し、切り取ったものをニット帽にセロテープで貼り付けた。
会場はトーキョーワンダーサイト渋谷。
受付時は、ドレスコードをチェックされることはなく、“花”を用意した甲斐もなく・・・。
しかし、来廊者のほとんどがどこかに“花”を身につけている。花柄の洋服、花形のアクセサリー、生花を髪に挿している人・・・きっと昨晩からどんな風にファッションに“花”を入れるか考えたに違いない。みんなのどこかにあるはずの“花”を探して回るだけでも楽しかった。
今まで私が出かけたオープニングレセプションとは雰囲気が全く違う。会場内は過半数を女性で占めており、普段ギャラリーには足を運ばなさそうな匂いのする人ばかり。蜷川さんに挨拶するための行列ができているという妙な光景も。
展示は全て造花の写真。メキシコ、グアム、サイパンの墓地の土に挿された造花。造花を生花に見せようと撮ったものではない。「造花ですが何か?」と、造花たちが胸を張っている写真。造花には感情がない分、とても強さを感じる。青山墓地に見かける茶色く枯れた花を見るよりはずっと前向きになれる。枯れた花と偽りの花、ご先祖様はどっちの方がマシだと思ってくれるのだろうか。花も空も、喉が渇くような強い色。斬新で、とても素敵だ。
(おだちれいこ)
写真展「永遠の花1」 11月11日[土]―26日[日] トーキョ―ワンダーサイト渋谷
写真展「永遠の花2」 11月17日[金]―12月9日[土] 小山登美夫ギャラリー

ギャラリーお出かけ日記 11月2日
夕方、三浦さんと本郷の東京大学総合研究博物館で始まった「東京大学コレクション―写真家上田義彦のマニエリスム博物誌」展のオープニング・レセプションにお出かけ。
博物館の入り口から、さっそく標本が並んでいる。緑や黒のツヤツヤした昆虫が大中小、虫は苦手なので標本箱の前は素通りして展示室に向う。
展示されているは、上田義彦氏による学術標本コレクションの撮り下し。白骨化した動物や、剥製にされた動物たちは、さすがに“美しい”とまでは思わないが、理科室にあるようなそれらとは全く違い、センスのあるもの。写真家によって写真の中に閉じ込めることにより、骨は光をいっぱい吸収した白さを灯し、剥製の動物たちはいつまでも若いままだ。写真だと、至近距離で見ることができた。
写真はツヤツヤしておらず、マットな質感だ。「EPSONが協賛だからインクジェットで出力したのかな?」と、三浦さんと首を傾げる。ときの忘れものでは写真の企画展が続いており、ゼラチン・シルバー・プリントに慣れているせいかツヤの無い写真がどうもしっくりこなかった。しかし、もしかすると、この写真の質感が白骨の古さや粉々に砕けてしまうという性質をうまく伝えているのかもしれないな。
象は骨の塊だった。あの長い鼻は途中まで骨がある・・・前足の指の骨らしきものが無数にひらひらしている。
皆さんのスピーチが本当に素晴らしかった。
展示作業が終わり、スタッフが帰った静けさの中で作品を眺めて上田氏とどういう会話をしたかなど、私たちには知りえない話をしてくれた。そのスピーチが、もう一周してじっくり見たくさせる。展覧会に対する愛情や感謝の気持ちが私たちにも届いた。
ケータリングは、展覧会に合わせたものを用意したのでどうぞ召し上がれ、なんて言われると、皆も遠慮せずに摘める。見た目も味も独創的なオードブルは、どれも絶品で話題のひとつとなり、場も賑やかになる。さり気ないおもてなしや気取ってないところなどとても雰囲気が良かった。
会場を出た時にはもう空は真っ暗になっていた。暗くなるのが早い季節になりましたね。
(おだちれいこ)
 
*会期は2007年1月28日まで。
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