第325回 オディロン・ルドン展−『聖アントワーヌの誘惑』(予約制/WEB展)

会期=2020年12月11日(金)ー12月26日(土)
※アポイント制にてご来廊いただける日時は、火曜〜土曜の平日11:00〜19:00となります。
※観覧をご希望の方は事前にメールまたは電話にてご予約ください。

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映像制作:WebマガジンColla:J 塩野哲也




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ギュスターヴ・フローベールの小説『聖アントワーヌの誘惑』は着想から30年近い歳月をかけて1874年に刊行されました。紀元3世紀の聖者アントワーヌが、テーベの山頂の庵で一夜にして古今東西の様々な宗教・神話の神々や魑魅魍魎の幻覚を経験した後、生命の始原を垣間見、やがて昇り始めた朝日のなかにキリストの顔を見出すまでを絵巻物のように綴っていく幻想的な作品です。 オディロン・ルドンは『聖アントワーヌの誘惑』を題材に42点(表紙を含む)のリトグラフを制作しました。幻覚を見るような魔的な世界を、自身「あらゆる色彩の中で最も本質的な色」とした黒一色で表現したルドンの代表作として知られています。
1888年に 第一集(全11点 限定60部)、翌1889年に 第二集(全7点 限定60部)を制作、 第三集 は1896年の初版(全24点 限定50部)と1933年版(全22点 限定220部、1938年刊行)の2種類のエディションがあります。
本展では『聖アントワーヌの誘惑』 第三集第二版の全22点をはじめ、「ベアトリーチェ」「ブリュンヒルデ(神々の黄昏)」「子供の顔と花」など版画代表作を展示します。

三菱一号館美術館で「ルドン、ロートレック展」が開催されています。
  会期:10月24日〜2021年1月17日
東京国立近代美術館で開催中の「眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」にルドンの油彩、版画など8点が出品されています。
  会期:11月25日〜 2021年2月23日
神奈川県立近代美術館 葉山館で「生誕180年 オディロン・ルドン版画展」が開催されています。
  会期:10月10日〜12月20日
岐阜県美術館で「ルドン、西洋美術コレクションから」が開催されています。
  会期:8月28日〜12月13日


オディロン・ルドン Odilon REDON (1840-1916)
フランスの象徴主義の画家。1840年ボルドー生まれ。15歳のときに画家のスタニスラス・ゴランから素描を学び、ゴランを通して知ったウジェーヌ・ドラクロワの作品などに感銘を受ける。また植物学者のアルマン・クラヴォーからの紹介で、エドガー・アラン・ポーやシャルル・ボードレールの文学にふれる。一時、画家ジャン・レオン=ジェロームの教室に通うが、新古典主義に順応できず地元に戻る。その後、ボルドーに定住していた放浪の版画家ロドルフ・ブレスダンに師事。ブレスダンのロマン主義的な作品から影響を受け、後の伝記的主題につながる。


普仏戦争後、素描家になることを決心してパリに移住し、木炭による素描を広く発表するための方法を模索する中、出入りしていたサロンでリトグラフ技法を教わり、これによって初の版画集『夢のなかで』(1879年)を出版。続いて、ポーの小説に着想を得た『エドガー・ポーに』(1882年)、チャールズ・ダーウィンの進化論を独自に解釈した『起源』(1883)を刊行し、作中では、世界を見通すための道具として「眼球」のモチーフを多用している。1888年から1896年にかけて、代表作となるギュスターヴ・フローベールの文学作品を題材にした石版画集『聖アントワーヌの誘惑 第一集〜第三集』を制作。幻覚を見るような魔的な世界を、「あらゆる色彩の中で最も本質的な色」とした黒一色で表現した。第三集に限り、没後の1933年に再度刊行され、2種類のエディションが存在する。
1916年没。


展示風景 ※画像をクリックすると拡大します。



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