第330回 没後10年 元永定正もこもこワールドPartU(予約制)

会期=2021年6月1日(火)―6月12日(土) 
アポイントメント制 11:00-19:00 ※日・月・祝休
※観覧をご希望の方は事前にメールまたは電話にてご予約ください。


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元永定正(1922-2011)は三重県に生まれ、漫画家を志した後、1940年代後半に美術家へと転身。1955年に関西を拠点に活動する[具体美術協会]に参加し、吉原治良に師事。具体の「人の真似をするな。今までにないものをつくれ。」というコンセプトのもと、ビニール袋に色水を入れて吊るしたインスタレーションや、石にエナメル塗装を塗ったストローをつけた作品など実験的な作品を発表。1958年より日本画のたらし込み技法にヒントを得て、絵具をたらし込む作品を制作し、その流動的な絵画によって、折から世界を席巻したアンフォルメルの画家として一躍注目を浴びた。1964年に現代日本美術展で受賞したのをはじめ、各種国際展などで活躍。1966年にレジデンスプログラムで滞在したニューヨークでは、絵具の代わりにエアブラシやアクリルを用いて、再び初期に絵描いていたかたちを追求した。1970年代には表現の幅を広げて、現代版画センターで多数の版画を制作。また、詩人の谷川俊太郎と共作の絵本『もこもこもこ』は刊行から40年経った現在でも子どもに親しまれるロングセラーの絵本となっており、元永は絵本作家としての評価も高騰している。1983年に日本芸術大賞を受賞し、1991年には前衛画家としては初めて紫綬褒章を受章するなど、名実共に日本を代表する抽象画家としての地位を確立した。

本展では没後10年を記念して、現代版画センターエディションを中心に版画26点をご覧いただきます。元永のユーモラスなかたちや、多彩なぼかし、グラデーションをお楽しみください。

元永定正 Sadamasa MOTONAGA
1922年三重県生まれ。県立上野商業学校卒。55年関西を拠点にする[具体美術協会]に参加、吉原治良に師事する。絵具のたらし込みなど流動感ある絵画によって、折から世界を席巻したアンフォルメルの画家として一躍注目を浴びる。64年現代日本美術展で受賞したのをはじめ、各種国際展などで活躍。83年には日本芸術大賞を受賞し、名実共に日本を代表する抽象画家としての地位を確立した。2011年10月3日、死去。享年88。

「僕は知性派じゃなく、アホ派です」という元永さんは油彩やインスタレーションだけでなく、70年代からは版画制作にも精力的に取り組んでいますが、自作のネーミングは抜群のセンスです。私がエディションしたものだけでも《ふにゃらくにゃら》《さきんちょにおれんじとぶるう》《[ひかりでているあかしかく》《ぱぱぴぴぷう》《かさねいろだま》《おれぐりん》などなど、読むだけで楽しくなります。


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