ときの忘れもの ギャラリー 版画
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写真を買おう!! ときの忘れものフォトビューイング
御礼と報告4 原茂
2010年10月19日
 このたび(10月8日)、皆様のおかげをもちまして、「第二回 写真を買おう!! ときの忘れものフォトビューイングを盛会(!)のうちに終えることができ心から感謝いたします。


 前回は、「サロン」をイメージして定員10名とさせていただきましたが、さすがに少なすぎるとの反省から、今回は椅子なしで15名ということにさせていただきました。最初はぽつぽつだったものの、ゲストの渡部さとるさんがTwitterでつぶやいて下さるやいなやアッという間に予約が埋まり、掲示板への「口上」の投稿を見送らざるを得ないような状況になりました。改めて渡部さんの人気と人徳とを知らされたことです。最終的に18名の方に参加していただくことになりました。参加をお断りせざるを得なかった皆様には心からお詫び申し上げます。

 私が最初に渡部さんにお目にかかったのは、2004から2005年にかけて「DaysPhotoGallery」(これも今や伝説となった浦井美弥さん主宰のギャラリーで、現在は「デイズフォト通信」としてネット上で展開されています。渡部さとるさんもゲストとして登場しています)と「アサヒカメラ」の共同企画「メイキング・モノクローム講座」(雑誌掲載時のタイトルは「モノクロ道場」でした)。毎月一人づつ12人の写真家が講師がつとめるという実に贅沢な企画で、本橋成一、ハービー・山口、尾仲浩二、築地仁、白岡順、小林紀晴、細江賢治、坂川栄治、齋藤亮一、北井一夫、野村佐紀子、中藤毅彦といった講師陣の豪華さに無理を言って参加させていただきました。真剣に参加している受講者の皆様にとっては「この人誰?」といぶかしく思われたことと思います。スミマセン(ぺこり)。その受講者の中で人物、作品共に別格の存在感を漂わせていて、思わず口の中で「この人誰?」とつぶやいてしまったのが渡部さとるさんでした。

 一年にわたる講座が終了し、2005年5月に「ルーニィ247フォトグラフィー」で「終了展」が開催されたわけですが(「アサヒカメラ」2005年8月号238頁)、この受講者によるグループ展で、渡部さんの「米沢」のシリーズから、黒がしっとりとなまめかしかった「ひな飾り」と白が真っ白に輝いていた「雪」のどちらにしようかと悩みに悩んだあげく「雪」を購入(この経緯については渡部さんがご自身のブログで触れて下さっています)させていただきました。この「雪」は、講座の修了パーティーで、講師のお一人だった北井一夫さんから「とても美しいプリント。雪の白さがきちんと出ている」との講評と共に「北井一夫賞」を受賞することになって、ちょっと鼻の高い思いをしたことでした。それ以来、私の中では、第一回木村伊兵衛賞受賞作家の北井一夫さんから北井一夫賞を受賞した渡部さとるさんということになっていて、(今のところ心の中でだけですが)勝手に「21世紀の木村伊兵衛」と呼ばせていただいています。迷惑かも知れませんが。

 本来であれば、「BALI HIGH」から「東京1997」、「ニューヨーク2001」、「BALI 2002」、「午後の最後の日射」、「DA・GASITA〜43年目の米沢」、「MONGOL 2005」、「TOKYO LAND-SCAPE」、「MONGOL 2007」、「DA・GASITA2009」と、渡部さんのオリジナルプリントを初期の作品から最新作まで時系列に沿って見せていただきながら、作品の製作意図や背景説明ををしてもらうはずなのですが、今回は諸般の事情(!)で、お持ちいただけたのは「午後の最後の日射」のみとなってしまいました。残念!


 その代わり、渡部さんご自身のコレクションから、ウィリアム・クライン、森山大道、田中長徳、北井一夫、中藤毅彦、有本伸也、小林紀晴、ハービー・山口といった錚々たる作家のオリジナルプリントを拝見させていただき、作品の時代背景、そのシリーズについての説明、渡部さんがいつ、どこで、どのような方法で、なぜ購入したかをうかがうことができました。これは渡部さんが主宰しておられる「ワークショップ2B」の名物プログラムのひとつで、その意味では、参加費1000円で渡部さとるワークショップの一番(?)美味しいところを体験させていただいたということになるのでしょうか。特に今回はその秘蔵コレクションに値段まで付けていただいて、その気になれば「買える」という、ワークショップではありえないシチュエーションでのビューイングで、実に幸せなひとときを送らせていただきました。
(はらしげる)



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