ハインリッヒ・フォーゲラー Heinrich VOGELER
1872年にブレーメンに生まれたフォーゲラーは、1894年にヴォルプスヴェーデに定住し、自然を舞台とした童話のような世界を装飾的に創造し、その銅版画は1910(明治43)年に日本いち早く紹介され、文芸雑誌『白樺』に特集が組まれ、表紙や裏表紙、扉を飾りました。
第一次世界大戦には志願兵としてドイツ軍に参加、やがて社会主義理論に同調し、以降、戦争や社会情勢の悲惨さを象った表現主義的手法を取り入れた作風へと変化します。のちソ連にわたり、1942年プロレタリアートの画家・運動家としてソ連カザフスタンで生涯を閉じました。