磯辺行久 Yukihisa ISOBE
1936年東京生まれ。高校時代に、瑛九らのデモクラート美術家協会に入会、リトグラフの制作を始める。59年東京芸術大学絵画科卒業。62年読売アンデパンダン展にワッペンを連ねたレリーフ作品を出品し注目を集める。63年日本国際美術展で優秀賞を受賞。66年渡米、建築や都市計画に関心を移し、アメリカと日本でエコロジカル・プランニングを手掛ける。91年目黒区美術館で個展開催。再び美術家として制作活動を再開した。
池田満寿夫、靉嘔など、瑛九の周辺に集まった若い画家たちの中で磯辺さんは、ワッペンや、古箪笥を使ったオブジェなどを短期間に精力的に発表し60年代の日本のポップアートの先駆として注目を浴びますが、70年代には美術から全く離れてしまいます。ちょうどその頃美術界に入った私にとっては磯辺さんは伝説の人でしたが、なぜか作品だけはたくさんありました(もちろん今も)。それらは半世紀たった今も古びていない。