今週は、6月7日に97歳の誕生日を迎える脇田和のリトグラフ作品をご紹介いたします。

作家名    脇田 和
作品名    「街に住む人」
制作年    1974年
技法      リトグラフ
作品サイズ   50×35.2cm
額装サイズ  73×55cm
限定      50部
サイン     鉛筆サイン
作品の状態  良好

◆作家の紹介/脇田和(わきた かず)は、1908年東京の青山生まれ。15歳で姉夫婦に同行してドイツへ渡る。ミュラー・シェンフェルド画塾で人体デッサンを学び、1925年ベルリン国立美術学校に入学。リトグラフ、銅版画、木口木版などを学ぶ。1930年美術学校を卒業、金メダルを受賞。同年父親の死去により帰国。1932年太平洋画会展で初入選。光風会、帝展にも出品し、受賞、入選を続けた。1936年新制作派協会結成に参加、以後新制作展に出品。1945年戦災でアトリエが消失し、戦前の作品の大部分を失う。戦後は引き続き新制作展に出品するとともに内外の国際展にも数多く出品。1955年の作品「あらそい」で、第3回日本国際美術展最優秀賞、翌年毎日美術賞、グッゲンハイム国内賞を受賞。1959年から70年まで、東京芸術大学で後進の指導に当たった。軽井沢には瀟洒な脇田和美術館がある。戦前のドイツ時代からリトグラフに取り組み、日本の版画芸術の先駆者のひとりでもある。1991年勲四等旭日賞受章、1998年文化功労者。

◆作品のワンポイント/子供や鳥を多く主題とし、豊かな色彩感覚で、造形感覚の鋭い洗練された作品を制作していますが、それらは決して抒情性だけに流れてはおらず、現実を厳しく見つめた作品となっています。

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