今日は綿貫さんのお誕生日です。還暦だそうです。綿貫さん宛てに深紅のバラの花束が届きました。バラの花束を持ち小野隆生さんのドローイングの絵の前で写真を撮りました。おめでとうございます。瑛九展のDMの発送をする日だったので、切手と宛て先をペタペタと貼る作業をしました。単純作業の中に面白さを見つけると飽きません。一分間に何枚できるか最高記録を出すとか・・・今回は、うぐいす鳥の切手が貼られたDMに切手の洩れがないかチェックしていたら、パラパラ漫画みたいにうぐいす鳥が首を動かしているように見えました。17時に刷り師の白井さんの版画工房の現場に見学に行って来ました。気分は小学生。磯崎新さんの「百二十の見えない都市」を刷っている最中でした。手を傷つけないように鑢で角を削り、筆で塵を取り、フランス製のシャルボネという墨をロールに絡めて銅版に刷り込み、目の粗い生地で墨を拭き取り、さらに繊細な生地で拭き取り、最後は手で拭き取って、銅版の準備は完了。半日湿らせたペーパーと銅版にプレス機で何トンもの圧力を掛けると、あらまぁびっくり!繊細で柔らかい版画が出てきました。感激の一瞬でした。一枚一枚同じことを何度も繰り返す。愛と力を込めて。一つとして同じものは出来ません。単純作業だと言っていましたが切手貼りとは訳が違います。何十年も修行を積み、何度も失敗し、何度も怒られ、何度も誉められ・・・手に入った技術は自分のものとなり、認められ、愛される。
私も挑戦してみました。小さい銅版の裏に壁紙を貼り、表面にグランドを塗り、乾かす。それに針みたいなのでTOY STORYの絵を描きました。この続き(塩化第二鉄による腐蝕)は来週です。8日に白井さんの版画教室に参加させ て戴くことになりました。出来上がりを楽しみにしていくださいね。

版画工房にて①版画工房にて②版画工房にて③版画工房にて④