出勤すると、令子さんと岡部さんが昨日届いた小野隆生さんの新作5点を展示していた。これでやっと9人の少年少女が揃った。
14時からぱくきょんみさん、三上豊さん、北澤敏彦さん、前田さん、服部さん、綿貫さん、私の7人でトリシャ・ブラウンさんの本の打ち合わせを行った。岡崎さんとぱくさんが作成してくださった企画書に沿って進行した。岡崎乾二郎先生や黒沢美香さんなど執筆者への働きかけや、木下哲夫さんに依頼した翻訳作業は早急に進めており、三浦さんがニューヨークで41点のドローイングを受け取ったと連絡が入った。着実に進んでいるのだが、本として未だ形になっていないものを打ち合わせするのはそれぞれの想像の世界だ。
私が思い浮かべているものと、あの方が思い浮かべている本は果たして一緒なのだろうか・・・と思ったりした。
ぱくさんが、「私は本を全部売りますよ。」と心強い発言がたくましく、全てはそれに込められた気持ちからなのだろうと感じた。
19時に森美術館で「東京-ベルリン/ベルリン-東京展」のオープニングに植田実先生、三上豊さん、寺下さん、綿貫さん、令子さん、私で出掛けた。各自観て回って30分後に集合することになった。ドイツ・デザイン展はスタイリッシュで欲しいと思うモノばかり。BMWの車は中がゆったりしている様子でカッコイイ。絵画で印象的だったのは、東郷青児の油彩。2月のオブジェ展にも出展するカンディンスキーやナム・ジュン・パイクの作品もあった。
観覧中に横山正さんにお会いし、ヒルサイドに中華料理を食べに行った。横山さんは建築家で、岐阜県大垣の情報科学芸術大学院大学の学長さんで、植田先生はじめ皆さんとは昔からの知り合いのようだ。
三上豊さんが、「昔、横山さんに本を貸したのに返ってこない。」と言うと、植田先生も「僕も横山さんに貸したのに返ってこなかったから、古本屋で探し続けて25年後にやっと買えたよ。」と、横山さんは苦笑いをしていた。
横山さんは「図書館の村」を作りたいとおっしゃっていた。死んだら、その図書館に本を提供するというシステムにすると莫大な数になり、それをマニアックに細かい分類わけをして巨大な図書館の村を作りたいと熱く語った。遺留品を捨てずに大事に利用することになるし、その中には貴重な本もあるはずだし、とても面白い発想だ。もし横山さんの「図書館の村」という夢が叶わなかったら、その夢を私に託して欲しいと思った。
12展示風景