今週のお薦め写真は、ヤン・ソーデックの「Temptation」です。
ヤン・ソーデックは、1935年プラハ生まれの写真家です。ソーデックの作品でよく知られているのはモノクロ写真に手彩色した独特の色彩の作品で、その過激ともいえるエロティックな表現は、物議をかもすこともありますが、「自分の表現したいのは魂のポートレートだ。」と言っているように、彼の作品からは生への讃歌が聞こえてきます。
また、彼の作品にはあるシチュエーションを繰り返し何年にも亘って取り続けるシリーズや、いくつかの写真を組み合わせてストーリーのように見せるシリーズがあります。
今回ご紹介する作品も三点組の最初の一点で、このあと少し大きくなった少女が花輪を持って泣いている少年に「誘惑」に向かうが、三点目では、もっと成長した少女が泣いてばかりいる男性に見切りをつけて去って行く様子が写っています。そんなストーリーを思いながら見ると、この一枚も少し違って見えて来るのではないでしょうか。
saudek_04_temptationヤン・ソーデック Jan SAUDEK
"Temptation"
1965年 ゼラチンシルバープリント
イメージサイズ:14.8×22.0cm
シートサイズ:17.0×22.7cm
サインあり

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