山口文象邸見学会の報告 尾立麗子
東京の住宅街・久が原の山口文象邸(1940年)で開催された山口勝敏さんのコンサートを楽しみ、近代建築運動の指導者のひとりであった建築家の自邸を見学させていただくという贅沢なツアーを新緑の美しい5月22日に行ないました。
山口文象邸外観
瓦の屋根とレンガが面白いコンビネーションです。
山口勝敏さんによるピアノとオルガンのコンサートは、山口邸内のサロン「クロスクラブ」で行われました。晩年に洗礼を受けた山口文象さんがつけられたサロン名で、十字架の「クロス」と、人々が交じりあう「クロス」を掛けた意味あいがあるそうです。
山口勝敏さんの作曲したピアノ曲は、体が溶けてしまいそうなくらい優しいメロディーでした。オルガンの音は懐かしい音色で、とても贅沢な時間を過しました。
コンサートの後は、ナビゲーターの植田実先生を囲んで勉強会です。植田実先生は18歳の時から2年ほど、山口邸の付属棟に居候していたそうです。
例によって植田先生は詳細な略歴はもちろん、竣工以来、増改築を繰り返したプラン(絶えず変化する住宅)、航空写真など豊富な資料を用意して参加者に配布してくれました。
台所の位置や部屋の間取りなど、幾度となく増改築が繰り返されたそうです。植田先生が居候していたときは、庭に子供部屋が三軒建っていたそうですが、今はもうありませんでした。
自宅にプールがあるという、羨ましい環境です。このプールで、山口文象さんはバシャバシャ泳いでいたそうです。
中庭を回路するような部屋の間取りになっていました。
サロンの壁には、食器棚と小さい流し台が収納されていました。
山口文象邸の前で、参加者の記念写真。
外観は、斜面になっている瓦屋根が、1階に重く圧し掛かっているような重厚感のある印象で、中に入ってみると、玄関や出入り口、天井高やキッチン等々、様々なものスケールが、今の住宅にあるものより少し小さめに作られていました。一見、日本風の民家のようでもあり、その中に西洋のお家を思わせるようなインテリアがたくさん施されてあります。和も洋も積極的に取り入れ、その融合が新しさを感じさせる素敵な住宅でした。1940年に建てられたというのは、ほんとうに驚きです。
今後もこのような建築ツアーを計画したいと思いますので、どうぞご参加ください。
(おだちれいこ)
◆ときの忘れものは、2010年6月1日[火]―6月12日[土]まで「ウルトラバロック 尾形一郎 尾形優 写真展」を開催します。※会期中無休

キリスト教とメキシコの土着の文化が混じりあって生まれた「ウルトラバロック」、その小宇宙を捉えた写真作品をご紹介します。
尾形一郎さん・尾形優さん在廊日時は以下の予定です。
6月 1日(火) 16:00~18:00
4日(金) 16:00~18:00
5日(土) 15:00~19:00
11日(金) 16:00~18:00
東京の住宅街・久が原の山口文象邸(1940年)で開催された山口勝敏さんのコンサートを楽しみ、近代建築運動の指導者のひとりであった建築家の自邸を見学させていただくという贅沢なツアーを新緑の美しい5月22日に行ないました。



山口勝敏さんの作曲したピアノ曲は、体が溶けてしまいそうなくらい優しいメロディーでした。オルガンの音は懐かしい音色で、とても贅沢な時間を過しました。







外観は、斜面になっている瓦屋根が、1階に重く圧し掛かっているような重厚感のある印象で、中に入ってみると、玄関や出入り口、天井高やキッチン等々、様々なものスケールが、今の住宅にあるものより少し小さめに作られていました。一見、日本風の民家のようでもあり、その中に西洋のお家を思わせるようなインテリアがたくさん施されてあります。和も洋も積極的に取り入れ、その融合が新しさを感じさせる素敵な住宅でした。1940年に建てられたというのは、ほんとうに驚きです。
今後もこのような建築ツアーを計画したいと思いますので、どうぞご参加ください。
(おだちれいこ)
◆ときの忘れものは、2010年6月1日[火]―6月12日[土]まで「ウルトラバロック 尾形一郎 尾形優 写真展」を開催します。※会期中無休

キリスト教とメキシコの土着の文化が混じりあって生まれた「ウルトラバロック」、その小宇宙を捉えた写真作品をご紹介します。
尾形一郎さん・尾形優さん在廊日時は以下の予定です。
6月 1日(火) 16:00~18:00
4日(金) 16:00~18:00
5日(土) 15:00~19:00
11日(金) 16:00~18:00
コメント