昨年に続いて開催した「銀塩写真の魅力II―Noir et Blanc」展は厳しい暑さにもかかわらず、たくさんのお客さまにご来場いただきありがとうございました。
荒木、篠山、五味、J・スタージス、尾形一郎・優、マン・レイなどが売れ、ほっとしています。
展示は昨日終了し、このブログで全部のご紹介はできませんでしたが、出品作品はいつでも画廊でご覧になれますので、お声をかけてください。
最後に、アンドレ・ケルテスをご紹介しましょう。
ハンガリー生まれのアンドレ・ケルテスは、1925年、21歳のときにパリへ移り住みました。時あたかもシュルレアリスムや、キュビスムが大きな潮流としてあり、また、後にエコール・ド・パリと呼ばれることになったフランス国外からの芸術家たちが活躍していた時代でした。そのような中にあって、ケルテスはどのグループにも属することなく、自分のスタイルで写真を撮り続けました。
ケルテスの作品からは、巧まずしてにじみ出る叙情性が感じられ、その完璧な構図とともにブレッソンやブラッサイらに多大な影響を与えました。卓越した画面構成の直観と被写体への人間的共感に、モダンの精神が集約されている作品は高い評価を得います。
「おどけた踊り子」は代表作の誉れ高い名作ですが、状態も良く、裏面にケルテス自筆の鉛筆サインがされています。
アンドレ・ケルテス
「"Paris,Magda,The satiric dancer,1926"
おどけた踊り子、パリ1926年」
1926年撮影(Printed later)
ゼラチンシルバープリント
24.7×19.9cm サインあり
「換気扇」は1937年にニューヨークで撮影された作品ですが、私たちにとっては思わず岡本太郎の「傷ましき腕」を想起させるイメージです。
岡本の作品はパリで1936年に制作されたもので、ケルテスより一年前、偶然でしょうが何か時代の因縁を感じます。もっとも岡本の作品は戦災により焼失し、私たちが見ているのは戦後1949年に再制作されたものです。
アンドレ・ケルテス
「"Fan, December, 1937"
換気扇、1937年12月」
1937年撮影(1973年プリント)
ゼラチンシルバープリント
23.0×19.6cm Ed.50 サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
■アンドレ・ケルテス Andre KERTESZ
1894年、ハンガリーのブダペスト生まれ。独学で写真を学びフリーランスで活動。1925年パリに移住し、フランス、ドイツの多くの雑誌,新聞の写真を撮る。1920年代から30年代のパリの前衛芸術家の多くと交流し、その肖像を手がける。1925年発売のライカを積極的に使い,手持ちカメラの分野でもパイオニア的存在。1930年頃から凹面鏡上の反射映像を写した《ディストーション(歪曲)》のシリーズを撮る。1936年アメリカに移住。1964年ニューヨーク近代美術館で個展。卓越した画面構成の直観と被写体への人間的共感に、モダンの精神が集約されている。1985年歿。
◆ときの忘れものは、2010年8月27日[金]―9月4日[土]まで「銀塩写真の魅力II―Noir et Blanc」を開催しました。

会期中の9月3日、原茂さんをホストに、大河原良子さんをゲストにお招きして「第一回写真を買おう!! ときの忘れものフォトビューイング」を開催しました。
今後、毎月開催の予定ですので、どうぞご期待ください。
◆ときの忘れものは、9月8日(木)~13日(月)韓国・ソウルで開催される「KIAF 2010」に出展します(小野隆生、TSUYU、安藤忠雄、草間彌生、永井桃子)。
◆ときの忘れものは、9月11日(土)~9月18日(土)「奈良美智24歳×瑛九24歳 画家の出発」を開催します。
◆ときの忘れものは、9月28日(火)~10月16日(土)「マン・レイと宮脇愛子展」を開催します。
10月1日(金)17時~18時半、宮脇愛子さんを囲んでのレセプションを開催します。ぜひお出かけください。
また10月16日(土)17時より、巌谷國士さんを講師にギャラリー・トークを開催します(*要予約(参加費1,000円/1ドリンク付)
参加ご希望の方は、電話またはメールにてお申し込み下さい。
Tel.03-3470-2631/Mail.info@tokinowasuremono.com
荒木、篠山、五味、J・スタージス、尾形一郎・優、マン・レイなどが売れ、ほっとしています。
展示は昨日終了し、このブログで全部のご紹介はできませんでしたが、出品作品はいつでも画廊でご覧になれますので、お声をかけてください。
最後に、アンドレ・ケルテスをご紹介しましょう。
ハンガリー生まれのアンドレ・ケルテスは、1925年、21歳のときにパリへ移り住みました。時あたかもシュルレアリスムや、キュビスムが大きな潮流としてあり、また、後にエコール・ド・パリと呼ばれることになったフランス国外からの芸術家たちが活躍していた時代でした。そのような中にあって、ケルテスはどのグループにも属することなく、自分のスタイルで写真を撮り続けました。
ケルテスの作品からは、巧まずしてにじみ出る叙情性が感じられ、その完璧な構図とともにブレッソンやブラッサイらに多大な影響を与えました。卓越した画面構成の直観と被写体への人間的共感に、モダンの精神が集約されている作品は高い評価を得います。
「おどけた踊り子」は代表作の誉れ高い名作ですが、状態も良く、裏面にケルテス自筆の鉛筆サインがされています。

「"Paris,Magda,The satiric dancer,1926"
おどけた踊り子、パリ1926年」
1926年撮影(Printed later)
ゼラチンシルバープリント
24.7×19.9cm サインあり
「換気扇」は1937年にニューヨークで撮影された作品ですが、私たちにとっては思わず岡本太郎の「傷ましき腕」を想起させるイメージです。
岡本の作品はパリで1936年に制作されたもので、ケルテスより一年前、偶然でしょうが何か時代の因縁を感じます。もっとも岡本の作品は戦災により焼失し、私たちが見ているのは戦後1949年に再制作されたものです。
![Andre Kertesz[Photographs 5 Fan]](http://livedoor.blogimg.jp/tokinowasuremono/imgs/9/5/95c54f1d-s.jpg)
「"Fan, December, 1937"
換気扇、1937年12月」
1937年撮影(1973年プリント)
ゼラチンシルバープリント
23.0×19.6cm Ed.50 サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
■アンドレ・ケルテス Andre KERTESZ
1894年、ハンガリーのブダペスト生まれ。独学で写真を学びフリーランスで活動。1925年パリに移住し、フランス、ドイツの多くの雑誌,新聞の写真を撮る。1920年代から30年代のパリの前衛芸術家の多くと交流し、その肖像を手がける。1925年発売のライカを積極的に使い,手持ちカメラの分野でもパイオニア的存在。1930年頃から凹面鏡上の反射映像を写した《ディストーション(歪曲)》のシリーズを撮る。1936年アメリカに移住。1964年ニューヨーク近代美術館で個展。卓越した画面構成の直観と被写体への人間的共感に、モダンの精神が集約されている。1985年歿。
◆ときの忘れものは、2010年8月27日[金]―9月4日[土]まで「銀塩写真の魅力II―Noir et Blanc」を開催しました。

会期中の9月3日、原茂さんをホストに、大河原良子さんをゲストにお招きして「第一回写真を買おう!! ときの忘れものフォトビューイング」を開催しました。
今後、毎月開催の予定ですので、どうぞご期待ください。
◆ときの忘れものは、9月8日(木)~13日(月)韓国・ソウルで開催される「KIAF 2010」に出展します(小野隆生、TSUYU、安藤忠雄、草間彌生、永井桃子)。
◆ときの忘れものは、9月11日(土)~9月18日(土)「奈良美智24歳×瑛九24歳 画家の出発」を開催します。
◆ときの忘れものは、9月28日(火)~10月16日(土)「マン・レイと宮脇愛子展」を開催します。
10月1日(金)17時~18時半、宮脇愛子さんを囲んでのレセプションを開催します。ぜひお出かけください。
また10月16日(土)17時より、巌谷國士さんを講師にギャラリー・トークを開催します(*要予約(参加費1,000円/1ドリンク付)
参加ご希望の方は、電話またはメールにてお申し込み下さい。
Tel.03-3470-2631/Mail.info@tokinowasuremono.com
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