細江英公写真展より ガウディの世界

東北関東大震災から二週間が経ちましたが、被災状況は時間が経つにつれ悲惨の度を深めておりお亡くなりになった人たち、行方知れずの人たちの数も膨大です。
宮城県気仙沼のリアス式海岸を望む丘陵地にたつ石山修武設計によるリアス・アーク美術館は、平成5年に日本建築学会賞を受賞した名建築ですが、地震で相当のダメージを受けたようです。それよりお気の毒なのは、学芸員たち3人のご自宅が津波で流されてしまったことです。
こういう例は他でも少なくないでしょう。
私たちにできることを、なるべく迅速に実行していきたいと思います。

細江英公写真展―写真絵巻とフレスコ画の時を越えた出会い~イタリア・ルッカ」は4月2日まで無休で開催しています。
●本日3月26日(土)17:00よりの細江英公さんvs大竹昭子さん(文筆家)によるギャラリートークも予定通り開催します。
17時~18時のギャラリートークは予約者のみ参加可ですが、トーク終了後18時~19時までは細江さんと大竹さんを囲みささやかな懇親会を催します。こちらはどなたでも参加できますので、どうぞお出かけください。

今回の細江英公の新作による〈ヴィッラ・ボッティーニ〉12点連作は、2009年イタリアのルッカにある16世紀の貴族の館を舞台に、ルネサンス期のフレスコ画と21世紀の細江作品との息詰まるような「対決と融合」の瞬間を捉えた作品です。
このルッカでの展覧会は、細江先生の代表作を写真絵巻、屏風、掛軸にして展示したもので、今回はその中から〈ガウディの世界〉のシリーズをご紹介いたします。
VillaBottini_11細江英公 Eikoh HOSOE
Villa Bottini #11
2009(Printed in 2011)
Type-C print
43.3x55.6cm
Ed.10 Signed

VillaBottini_12細江英公 Eikoh HOSOE
Villa Bottini #12
2009(Printed in 2011)
Type-C print
55.5x43.6cm
Ed.10 Signed

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このたびの細江英公写真作品は限定10部とし、エディションNo.1-No.5はタトウ入り12点セット、No.6-No.10は単品シートとなります。なお、シート価格はエディションナンバーによって価格がステップアップする方式を導入しております。

●12点セット(たとう入り)
Ed.1/10~Ed.3/10:1,050,000円(税込)
Ed.4/10~Ed.5/10:海外用

●単品(シート) ※価格はステップアップ方式です
Ed.6/10:@126,000円(税込)
Ed.7/10:@136,500円(税込)
Ed.8/10:@147,000円(税込)
Ed.9/10:@157,500円(税込)
Ed.10/10:@210,000円(税込)

◆細江英公は、1964年にバルセロナでガウディ建築との衝撃的な出会いを体験しますが、そのときはあまりの衝撃に写真を撮ることはできず、その13年後の1977年になって、初めて撮影を行います。その撮影から戻ると、すぐにプリントして展覧会を開催するという熱狂ぶりで、それからも数度に亘る撮影を行ない「ガウディへの讃歌」として、写真集や展覧会で発表しました。ご紹介するのは、その1977年にプリントされたヴィンテージ・プリントです。

Casa Mila 7細江英公 Eikoh HOSOE
"Casa Mila 7"
1977年
ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
37.0×55.1cm
サインあり

Parque Guell 2細江英公 Eikoh HOSOE
"Parque Guell 2"
1977年
ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
37.2×54.9cm
サインあり

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◆ときの忘れものは、2011年3月18日[金]―4月2日[土] 「細江英公写真展―写真絵巻とフレスコ画の時を越えた出会い~イタリア・ルッカ」を開催します(会期中無休)。
細江英公展案内状600

昨年の文化功労者に選ばれた写真家・細江英公の新作による〈ヴィッラ・ボッティーニ〉12点連作は、イタリアのルッカにある16世紀の貴族の館を舞台に、ルネサンス期のフレスコ画と21世紀の細江作品との息詰まるような「対決と融合」の瞬間を捉えた作品です。
2009年11月の細江英公展の会場となったヴィッラ・ボッティーニは天井や壁面にフレスコ画が描かれた邸宅で、その絢爛たる空間に、総延長120mにわたり、細江先生と日本の職人チームが日本的伝統美の粋をこらした赤・青・緑の壁面をしつらえ、〈おとこと女〉〈薔薇刑〉〈鎌鼬〉〈ガウディの世界〉〈春本・浮世絵うつし〉他の代表作の絵巻、軸、屏風を展示しました。ヨーロッパの壮大な古典的建築空間と、和の色彩世界の対決と融合は、カラー作品でなくては表現できなかったでしょう。撮影は2009年ですが、発表するのは今回が初めてです(ヴィンテージ)。ホームページに掲載した12点の画像はいかにもけばけばしい感じですが、実物作品の瑞々しい、したたるような美しさには思わず溜め息が出ます。