もっと早くにご案内しなければならなかったのですが、体調不全でこのブログにもなかなか書き込めず遅くなってしまいました。
先日、細江英公先生のスタジオに伺った折に、舞踏家で、土方巽の弟子の玉野黄市さんがアメリカから帰国し、<元藤火華子・命日前夜舞踏祭>と帰還公演を開催することになったと知らせていただきました。
もうあれから8年も経ったのですね。
土方巽夫人の元藤火華子さんが急逝したのは、2003年10月19日、75歳でした。
「暗黒舞踏」の土方巽を支え、東京・目黒の「アスベスト館」を拠点に精力的にワークショップや舞踏公演を行っていました。この年、同館閉鎖後の6月には日向あき子さんを偲ぶ会で踊られ、今後の活動を意欲的に語っておられました。
さらに死の直前には銀座の資生堂パーラー一階で元藤さんが踊るのを見ているだけにあまりに急な死に信じられない思いでした。
本日10月18日夜、開催される「元藤燁子・命日前夜舞踏祭『おとこと女』と舞踏」のトーク・セッションには、土方巽アーカイヴの森下隆さんと細江英公先生が参加されます。
20111018おとこと女と舞踏
元藤火華子・命日前夜舞踏祭
「おとこと女」と舞踏
2011年10月18日(火)
SPACE雑遊 
17時開場/19時開演
当日券/ 3,500円
語り手:細江英公(写真家)、森下隆(土方巽アーカイヴ)
踊り手:玉野黄市、玉野弘子
幻の軍団
その他ゲストあり
問い合わせ:玉野黄市と幻の軍団:(TEL:080-4446-3913)

玉野黄市帰還公演
2011年10月20日、21日、22日、23日
20111020舞踏玉野黄市
大空 ・・・世界の終わりの後・・・
2011年10月20日(木)~23日(日)
会場:SPACE雑遊
東京都新宿区新宿3-8-8 新宿O・Tビル3階
(都営新宿線/東京メトロ丸の内・副都心線「新宿三丁目駅」C5出口目の前)
URL http://www.zatsuyu.com

10月20日(木)・21日(金):19時開場/19時半開演
22日(土)・23日(日):17時開場/17時半開演
予約・前売り 3,000円/当日 3,500円
出演:玉野黄市、玉野弘子
ロニー・ベイカー、アルマンド・デビラ
幻の軍団、その他ゲストあり

予約・問い合わせ
玉野黄市と幻の軍団:(TEL:080-4446-3913)
butohtama@gmail.com
https://sites.google.com/site/tamanokoichi2011/home

土方巽の舞踏発祥の地、元藤さんがずっと守ってきたアスベスト館が経済不況のあおりを受け落城したのは 2003年3月でした。
閉館を余儀なくされる前年の2002年末から2003年1月にかけてアスベスト館挽歌として細江英公先生が撮り下ろしたのが 『春本・浮世絵うつし』連作です。
元藤火華子さん、大野慶人さん、玉野黄市さんらが出演し、江戸期の浮世絵画家や奇想の画家の絵をモチーフに、江戸の爛熟した文化と現代の舞踏家の肉体との融合をはかる作品が色鮮やかに展開されました。ときの忘れものでは「細江英公『春本・浮世絵うつし』展」を2007年3月に開催しました。
アスベスト館の歴史的存在意義については2003年に元藤さんが記した文章がネット上にいまも残されていますので、お読みください。
細江英公「浮世絵うつし1-18」細江英公 Eikoh HOSOE
春本・浮世絵うつし #1-18
2002年
Type-C print
40.6×50.8cm
Ed.30 サインあり

細江英公「浮世絵うつし4-5」細江英公 Eikoh HOSOE
春本・浮世絵うつし #4-5
2003年
Type-C print
40.6×50.8cm
Ed.30 サインあり

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ちょうど21日から開催する「X氏写真コレクション展II」には、細江英公先生が土方巽を被写体とした「鎌鼬 #8」も出品されます。
〈鎌鼬〉は、1965年土方巽(当時37歳)と細江英公(当時32歳)の二人が土方の故郷である秋田の農村に出かけて、何の打合せもなく、ハプニング的に撮影されました。二人の天才の才能がぶつかり合って生まれたこの「鎌鼬」は、「記憶の記録」または「主観的ドキュメンタリー」として、このあと、断続的に1968年まで撮影が続けら、1969年現代思潮社から写真集『鎌鼬』として出版されました。
細江英公「鎌鼬 作品8」細江英公 Eikoh HOSOE
鎌鼬 作品8
1965年(printed later)
ゼラチンシルバープリント
30.6x20.3cm
サインあり

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