明日10月30日のNHK新日曜美術館で、「東北が生んだ不屈の彫刻家 舟越保武の世界」が放映予定で、インタビューされたから見て欲しいと萬鉄五郎記念美術館の中村光紀館長からお知らせをいただきました。
亭主の家にはテレビがないので、どなたかに録画していただき後ほどパソコンで拝見したいと思っています。
亭主は1980年代に舟越保武先生のアトリエにしばしば通い、リトグラフや銅版作品を10点ほどエディションさせていただきました。
その頃の話も近日中に書いてみましょう。
舟越家は夫人の舟越道子さんも若い頃は俳句を、晩年には毎年絵の個展を銀座で開かれていました。
子息のさん、直木さんは父と同じく彫刻家です。

さて、「X氏写真コレクション展II」は本日が最終日です。

最後にご紹介するのは「KARSHに撮られることが世界のセレブリティであることの証である」とまで言われたユーサフ・カーシュ(Yousuf Karsh 1908-2002)の作品です。
自作を前において頬杖をつく肖像は、ミロ72歳のときのもの。
karsh_02_JoanMiroユーサフ・カーシュ
「Joan Miro」
1965年
ゼラチンシルバープリント
50.5x40.2cm
サインあり

8X10の大型ビューカメラを使用し、綿密に計算されたライティング、セッティング、そして何より見る人にこれしかないと思わせる絶妙なポーズをとらせる。
見る人の感情を揺さぶり、被写体の内なる魂に秘められた真実をありのままにうつす、劇的な光と影が強調されたポートレートこそが誰にも真似できない完成度をもったカーシュの写真です。

誰でも見たことがある、と思い出す1941年雑誌ライフの表紙を飾ったウィンストン・チャーチルの写真、この一枚によってカーシュは一躍肖像写真家としての名声を確立します。
以来、 ジョン・F・ケネディ、クリントンら12人のアメリカ大統領をはじめ、世界中のあらゆる分野のトップの人々のポートレートを撮影し続けました。
ちょっと作品集から拾い出すだけでも、
エリザベス女王、パブロ・ピカソ、ジョージア・オキーフ、アンディ・ウォーホル、アーネスト・ヘミングウェイ、アルバート・アインシュタイン、アルベルト・シュバイツァー、ジョージ・バーナード・ショー、フランク・ロイド・ライト、オードリー・ヘップバーン、ハンフリー・ボガート、ジョーン・クロフォード、マルクス兄弟、ローレンス・オリヴィエ、クラーク・ゲイブル、ピーター・ローレ、インディラ・ガンディー、ジャクリーン・ケネディ、モハメド・アリ、ヘレン・ケラー、etc.,
これらの人たちに会ったというだけでも凄いのに、彼らの最も美しいポーズをきめ写真に撮る。カーシュはまさに20世紀の最も偉大な記録者といえるかも知れません。

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

◆ときの忘れものは、2011年10月21日(金)~10月29日(土)「X氏写真コレクション展II」を開催しています(会期中無休)。
x氏写真コレクション展DM600
リチャード・アヴェドン、エドゥアール・ブーバ、五味彬、細江英公、イリナ・イオネスコ、ユーサフ・カーシュ、ウーゴ・ムラス、ハーブ・リッツ、ジョック・スタージス、ジョージ・タイス、上田義彦、ジョエル=ピーター・ウィトキン、エドワード・ウェストン、吉川富三、フランセス・マーレイのゼラチン・シルバー・プリント作品を出品します。