グドゥムンドゥル・エロ Gudmundur Erró ―――― Aiko Miyawaki

 エロとは、1960年代にパリで会いました。1967年に同じ名前の人によって訴えらて、彼は名前を変えることを、強制されました。彼はFを落として、FerróからErróに変わったのです。 わたしは、Erróの方がぜんぜんいいと言いました。1999年にパリのジュ・ド・ポーム国立美術館での彼の作品の回顧展はすばらしかった。

La Rencontre, c´est merveilleuse 宮脇愛子、私が出逢った作家たち』58頁所収

エロ_001グドゥムンドゥル・エロ
《LEGER, PICASSO》
1986
油彩、キャンバス
額サイズ52.1x39.1cm
サインあり

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グドゥムンドゥル・エロ 
1932年7月19日アイスランドの北西部オーラフスビークにグドゥムンドゥル・グドゥムンドゥソンとして生まれる。10歳の頃、ニューヨーク近代美術館のカタログに載っている美術作品の写真に魅了され、以来絵画は彼の人生の情熱と使命となる。レイキャヴィークの美術学校入学し、そこで学んだことをオスローでさらに深く学び完成させる。
1950年代にはスペイン、イタリア、フランス、ドイツを旅し、1954年にフィレンツェの美術学校で学ぶ。1955年ラヴェンナのビザンティン・モザイクアート学校で学び、この頃から自分の作品の展示を始める。初めの展覧会は、1958年パリでの開催。
エロの作品はパリのポンピドゥーセンターをはじめとする世界中の美術館で展示されている。
エロの絵画世界は、漫画のキャラクターや独裁者等を用いて表現される。例えばドイツの独裁者アドルフ・ヒットラーがイラクのサダム・フセインと肩を並べて立っていたり、中国の指導者である毛沢東がまさに記念碑のような姿で描かれていたりする。
エロの作品は独裁権力、服従性、統一性などを挑発する精神を表現している。ヴェールを被った東洋の女性が胸部をさらけ出す絵を描いており、武器、暴力、性は彼のモチーフの中で柱となる部分である。雑多なものを組み合わせ自由奔放に展開するエロの作品は、ピカソ、レジェール、ディズニー、ダリに共通する。初期作品の数点は、ロベルト・マッタの刺激的な宇宙の生物を思い起こさせるような特徴があり、他の数点はそれとは異なる漫画調で、友人オイヴィンド・ファールシュトレームが制作した大衆文化を寄せ集めた作品に類似している。エロは、他にもロイ・リキテンシュタインや、アンディ・ウォーホール、ジェームス・ローゼンクイストのような作家とも親交があった。
彼の絵画は、ジグソーパズルのピースが組み合わさったかのように、それぞれのイメージが混合し、融合し、合体している。そのヴィジュアルの統合が、対立する暗い破壊性の残忍さとは全く対照的に、生きる歓びや遊び心を持った生命力を擬人化している。

*画廊亭主敬白
宮脇先生は本日6日(金)15時~17時頃、ギャラリーせいほうに在廊予定です。
7月4日の毎日新聞夕刊には<銀座会場では東京初お披露目となる真鍮(しんちゅう)の大作「Untitled」を中心に十数点を展示。南青山会場では、当時の華麗な人的交流を伝える作家のコレクションを紹介する。浮かび上がったのは、ブレのない作家の姿勢だ。>と紹介していただきました。
来廊者も先ず銀座会場をご覧になってから青山にまわる方が多く、皆さん宮脇先生の50年代~70年代の作品のクオリティの高さに驚いておられます。
ご好評に応えて、宮脇愛子展二会場とも7月12日(木)まで会期を延長します。
ただし、7月8日(日)は両会場とも休廊。7月9日(月)は青山会場(ときの忘れもの)は休廊です。

ときの忘れものでは一部展示換えします。

昨日スタッフの秋葉と新澤が新幹線で「ART OSAKA 2012」出展のため大阪に向かいました。
宮脇愛子作品(真鍮、版画)も出品します。
昨年の京都は強力助っ人・浜田さんと宮脇愛子アトリエの松田さんのお二人が乗り込み、これ以上ないような完璧な展示をしてくださったのですが、今回はお二人ともお忙しくてパスされてしまいました。
経験の浅い二人に展示は任せましたが、きっと頑張って大阪の人たちに瞠目されるような会場に仕上げてくれるでしょう。社長と亭主は後から追いかけます(7日、8日には大阪で皆さんにお会いしましょう)。

さて、このブログを毎日チェックしてくださる方へやっと吉報です。
予定日を10日近くも過ぎて気をもんでいたのですが、一昨日7月4日わが社の大番頭に二世が誕生いたしました。とても元気な男の子のようです。
亭主と同じ蟹座であります。