一瞬、死ぬかと思いました。
まだこちらが片足を車に入れただけなのに、ドアの開閉の確認もせずに猛スピードで急発進したタクシーに振り落とされました。
地面にたたきつけられた顔のそばを後続の車がこれも猛スピードで通りすぎて行く、生きた心地がしませんでした。
ソウルについた早々の事故(警察によればドアの開閉を確認せずに発信したら<処罰>の対象になるとのことで事件扱いでした)。警察、病院、ホテルのベッド、会場の硬い椅子、起きていても寝ていても体中が痛む。
さんざんな8日間でしたが、何とかフェアの目的(もちろん売上げです)を達成し、つい先ほど帰宅しました。
KIAFの会場に出たのは5日間でしたが、亭主は痛みでボーとしており何の戦力にもなりません。
お客をみつけてアピールしようという気力も体力もない、誠に情けない状況でしたが、社長と新澤、昨年に続いてお手伝いをお願いした通訳のアンさん、そして韓国まで遠征してくれた強力助っ人・浜田さんたちの絶妙なチームワークで、今までのKIAF出展歴(今回が3回目)で一番いい成績でした。
出品作家の野口琢郎さん、君島彩子さんも駆けつけてくれ、たいへん心強く感じました。
またこの日のためにソウルに単身赴任してくれたかと思う大事なお客様のMさんは二日間も「出勤」してくださり、もちろん作品もお買い上げいただきました!
満身創痍の亭主を気の毒がって助けてくれた日本の画廊さん、大事なお客様を紹介して下さった韓国の画廊さんには心より御礼を申し上げます。
お買い上げいただいたお客様には、いずれスタッフの李秀香のハングルで礼状を出したいと思いますが、先ずはこの場をお借りして厚く御礼を申し上げます。
戦力にはなりませんでしたが、ボロボロの老人が仏頂面で座っていたらかえって邪魔になると思い、極力会場をまわって見てまわりました。
アートフェアの出展は、その画廊の最高最強の布陣で臨まなければ勝ち目はない! 今更ではありますが痛感いたしました。
モランディ、フォンタナをごろごろ持ってくる画廊など、イギリス、ドイツ、スペイン他のヨーロッパ勢はもちろん、アメリカ、南米、中国などなど20ヵ国から出展した文字通りの「インターナショナル」アートフェアで、それぞれが全力投球の趣きでした。
モランディは因みに「スリーミリオン」(2億4千万円!)。
亭主の見た限りではドイツ勢の画廊さんの健闘が光っていました。
働かない分だけ、いろいろ考えることの多いアートフェアでした。
それはおいおいご報告したいと思いますが、さて亭主も今日から日常に戻り、ただいま開催中の「秋のセール 彩りの一枚」に力を傾けたいと思います。
いくつかご紹介しましょう。
1番)小野隆生
小野隆生
「真夏の赤い雲 VIII」
2008年
木炭、紙
76.5x56.5cm
サインあり
素描の力をこれほど感じさせてくれる作家はそうはいません。ときの忘れものの文字通り看板作家の作品です。
3番)山口長男
山口長男
「三人の女」
墨
37.5x27.0cm
印あり
亡くなってから評価の上がる一方の山口先生のこれはユーモアあふれる三人の女。定評のある抽象作品だけでなく、風景やこのような人物造型にも悠揚迫らぬ風格があります。
15番)斎藤義重
斎藤義重
「作品」
1992年
シルクスクリーン
53.5x50.5cm
(A.P.) サインあり
ソウルのアートフェアでも「おたくでは斎藤義重を扱っているか」という問合せがありました。晩年の版画作品です。
20番)ジョン・ケージ
ジョン・ケージ
「Fontana Mix」
シルクスクリーン、紙、フィルム3枚組
56.7x76.5cm
Ed.97 サインあり
今回のセールの目玉の一つ。現代音楽の一方の教祖、キノコ研究家でもあるジョン・ケージに版画作品の制作を勧めたのは名人刷り師・岡部徳三さんでした。
すいません、やはり痛みがひどくてこれ以上書き進めません。
取り急ぎ、たくさんのお見舞いへの御礼を申し上げて帰国のご挨拶とします。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものは「秋のセール 彩りの一枚」を開催しています。
会期=9月12日[水]―9月21日[金]*日曜・月曜・祝日は休廊
出品予定:阿部展也、アンディ・ウォーホル、今井アレクサンドル、内間安王星、瑛九、オノサト・トシノブ、小野隆生、恩地孝四郎、金子國義、草間彌生、ケニー・シャーフ、駒井哲郎、斎藤義重、サンドロ・キア、篠原有司男、ジャック・ヴィヨン、ジュリアン・レスブリッジ、ジョン・ケージ、テリー・ウィンタース、ナム・ジュン・パイク、ニキ・ド・サンファル、長谷川潔、ハンス・ベルメール、マックス・エルンスト、マン・レイ、元永定正、山口長男、若林奮、他
まだこちらが片足を車に入れただけなのに、ドアの開閉の確認もせずに猛スピードで急発進したタクシーに振り落とされました。
地面にたたきつけられた顔のそばを後続の車がこれも猛スピードで通りすぎて行く、生きた心地がしませんでした。
ソウルについた早々の事故(警察によればドアの開閉を確認せずに発信したら<処罰>の対象になるとのことで事件扱いでした)。警察、病院、ホテルのベッド、会場の硬い椅子、起きていても寝ていても体中が痛む。
さんざんな8日間でしたが、何とかフェアの目的(もちろん売上げです)を達成し、つい先ほど帰宅しました。
KIAFの会場に出たのは5日間でしたが、亭主は痛みでボーとしており何の戦力にもなりません。
お客をみつけてアピールしようという気力も体力もない、誠に情けない状況でしたが、社長と新澤、昨年に続いてお手伝いをお願いした通訳のアンさん、そして韓国まで遠征してくれた強力助っ人・浜田さんたちの絶妙なチームワークで、今までのKIAF出展歴(今回が3回目)で一番いい成績でした。
出品作家の野口琢郎さん、君島彩子さんも駆けつけてくれ、たいへん心強く感じました。
またこの日のためにソウルに単身赴任してくれたかと思う大事なお客様のMさんは二日間も「出勤」してくださり、もちろん作品もお買い上げいただきました!
満身創痍の亭主を気の毒がって助けてくれた日本の画廊さん、大事なお客様を紹介して下さった韓国の画廊さんには心より御礼を申し上げます。
お買い上げいただいたお客様には、いずれスタッフの李秀香のハングルで礼状を出したいと思いますが、先ずはこの場をお借りして厚く御礼を申し上げます。
戦力にはなりませんでしたが、ボロボロの老人が仏頂面で座っていたらかえって邪魔になると思い、極力会場をまわって見てまわりました。
アートフェアの出展は、その画廊の最高最強の布陣で臨まなければ勝ち目はない! 今更ではありますが痛感いたしました。
モランディ、フォンタナをごろごろ持ってくる画廊など、イギリス、ドイツ、スペイン他のヨーロッパ勢はもちろん、アメリカ、南米、中国などなど20ヵ国から出展した文字通りの「インターナショナル」アートフェアで、それぞれが全力投球の趣きでした。
モランディは因みに「スリーミリオン」(2億4千万円!)。
亭主の見た限りではドイツ勢の画廊さんの健闘が光っていました。
働かない分だけ、いろいろ考えることの多いアートフェアでした。
それはおいおいご報告したいと思いますが、さて亭主も今日から日常に戻り、ただいま開催中の「秋のセール 彩りの一枚」に力を傾けたいと思います。
いくつかご紹介しましょう。
1番)小野隆生

「真夏の赤い雲 VIII」
2008年
木炭、紙
76.5x56.5cm
サインあり
素描の力をこれほど感じさせてくれる作家はそうはいません。ときの忘れものの文字通り看板作家の作品です。
3番)山口長男

「三人の女」
墨
37.5x27.0cm
印あり
亡くなってから評価の上がる一方の山口先生のこれはユーモアあふれる三人の女。定評のある抽象作品だけでなく、風景やこのような人物造型にも悠揚迫らぬ風格があります。
15番)斎藤義重

「作品」
1992年
シルクスクリーン
53.5x50.5cm
(A.P.) サインあり
ソウルのアートフェアでも「おたくでは斎藤義重を扱っているか」という問合せがありました。晩年の版画作品です。
20番)ジョン・ケージ

「Fontana Mix」
シルクスクリーン、紙、フィルム3枚組
56.7x76.5cm
Ed.97 サインあり
今回のセールの目玉の一つ。現代音楽の一方の教祖、キノコ研究家でもあるジョン・ケージに版画作品の制作を勧めたのは名人刷り師・岡部徳三さんでした。
すいません、やはり痛みがひどくてこれ以上書き進めません。
取り急ぎ、たくさんのお見舞いへの御礼を申し上げて帰国のご挨拶とします。
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◆ときの忘れものは「秋のセール 彩りの一枚」を開催しています。
会期=9月12日[水]―9月21日[金]*日曜・月曜・祝日は休廊

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