ただいま開催中の「松本竣介展(後期)」をご覧になったSさんからメールをいただきました。
<現在巡回展中の生誕100年松本竣介展には、世田谷での超混みを避ける意味と被災地訪問を兼ねて、昨年9月上旬の宮城県美術館に平日の開館前に夜行バスで到着し、閉館まで1日中ゆっくりと、洲之内コレクションの見学も合わせて楽しんできました。>

竣介の魅力を洲之内さんのエッセイで知った方も多いでしょう。
そういえば洲之内徹さんは1913年生まれ、「ああ、竣介とは同世代だったのだ」と思い至りました。
本日1月17日は洲之内さんの誕生日
生まれたのは愛媛県松山市大街道1丁目1番地。
まったくの偶然ですが、亭主が美術界に入り、初めて企画した展覧会「現代版画への招待」は1974年に盛岡と松山で開催しました。
松山の会場となったのが松山市大街道にあった「ヒロヤ画廊」さんでした。

なんとなく洲之内さんの方が竣介よりずっと年下かと思っていたのですが、昨年の竣介生誕100年に続き、今年は洲之内さんの生誕100年にあたります。
亭主が美術界に入ったのが1974年。
ちょうど「芸術新潮」で洲之内さんがエッセイ「気まぐれ美術館」の連載を始めた頃でした。
当時、志水楠男さんの南画廊、山本孝さんの東京画廊、青木治男さんの南天子画廊がそれぞれ活発な企画展を開く中で、洲之内徹さんの現代画廊はかなり異色の存在でした。
亭主は一度、現代画廊にうかがったことがあるだけで、縁はなかった。
薄暗い壁面と煙草の煙、茶碗酒の印象しか残っていません。
むしろ芸術新潮の連載を読み、こういう風に絵を読み解いていくのかと舌をまくばかりでした。
州之内書籍表紙
洲之内徹
『気まぐれ美術館』
表紙は松本竣介の素描

州之内書籍表紙2-2
洲之内徹
『帰りたい風景 気まぐれ美術館』
表紙は小野隆生の油彩

画廊主としての洲之内さんを知るには約90名の人たちの回想による『洲之内徹の風景』という好著があります。
州之内書籍表紙2-1
洲之内徹
『洲之内徹の風景』
「回想の現代画廊」刊行会編
春秋社、1996年

◆ときの忘れものは、新春1月9日(水)~1月19日まで素描による「松本竣介展(後期)」を開催しています。
DMの代わり(後期)
後期:2013年1月9日[水]―1月19日[土]
※会期中無休

2020) 松本竣介
《女の横顔(2)》
※「松本竣介没後50年展―人と街の風景―」(1997年 南天子画廊)図録19ページ所収
1945年頃
紙にインク、墨
イメージサイズ:25.5x19.0cm
シートサイズ:27.3x19.7cm

竣介2121) 松本竣介
《作品》
紙にインク
イメージサイズ:23.0x18.0cm
シートサイズ:24.5x19.8cm
印あり

2424) 松本竣介
《作品》
紙にインク、墨
イメージサイズ:26.4x37.8cm
シートサイズ:27.6x39.0cm

2727) 松本竣介
《作品》
紙にインク
イメージサイズ:34.2x24.5cm
シートサイズ:38.3x27.0cm

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『松本竣介展』図録
価格:800円(税込、送料無料)

執筆:植田実、16頁、図版30点、略歴
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●ときの忘れものでは松本竣介の希少画集、カタログを特別頒布しています。