ここに、建築は、可能か 
第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館帰国展


まもなく東日本大震災から丸二年。
あのときの不安な日々は今思い起こしても辛いものがあります。
「日常」生活がどんなに大切なことかを知ったのもあの震災のときでした。

被災された人々に私たちが何ができるか、政治の役目はもちろんですが、「明日はわが身」、私たち自身のこととして考えてゆきたい。

建築家たちの「帰心の会」(伊東豊雄、山本理顕、内藤廣、隈研吾、妹島和世)が提案したのが「みんなの家」プロジェクト。
無味乾燥な仮設住宅で暮らす多くの人々に対し、より人間的で居心地の良い空間を提供できないか。宮城県仙台市宮城野区、岩手県釜石市平田、同釜石商店街、宮城県東松島市に続き、岩手県陸前高田市の「みんなの家」が昨年11月18日に竣工しました。

第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2012.8.29-11.25)で、日本館は陸前高田市に建てられた「みんなの家」を巡っての、およそ1年にわたる被災地の人びととの議論のドキュメントを展示した結果、「金獅子賞」を受賞したことは既に報道されたとおりです。
その帰国展が開催されています。
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会期=2013年1月18日~3月23日
会場=ギャラリー間

伊東豊雄、乾久美子、藤本壮介、平田晃久の四人の共同作業によって約1年にわたり日本館展示の企画と同時並行させて取り組み、日本館では、その制作過程を百数十個にもおよぶスタディ模型や図面、記録映像などを展示。さらに同市出身の写真家、畠山直哉が撮影した震災前、震災直後、現在の陸前高田の写真を展示しました。
今回の帰国展では、この日本館展示を再構成し、さらに新たなドキュメントとして、陸前高田の「みんなの家」の完成後の姿が、畠山直哉の写真によって紹介されています。
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ときの忘れものでは今夏7月13日~15日の予定で、岩手を巡る建築+瀧口修造+温泉ツアー(ナビゲーター:植田実)を計画しています
詳細は決まり次第、ご案内しますが、皆さんの参加をお待ちしています。