谷中安規のコレクターとして夙に有名な神戸の桝田輝郎さんについては、以前ちょっとこのブログでご紹介しました。
先日桝田さんから父君撮影の映像が使われるテレビ番組についての案内がメールで送られてきました。ライトと遠藤新とあらば見逃すわけにはいかない。
とはいえ、亭主の家にはテレビがないので、どなたかに収録してもらってぜひ見たい。
----------------------------
“二人の天才建築家、遠藤新とF.L.ライト”の副題で“甲子園ホテルの想い出”が3月2日(土)19:00から、衛星放送・BS朝日で放映されます。
番組進行役は菊川玲さんで,建築家フランク・ロイド・ライト設計の旧・帝国ホテル、自由学園 旧・山邑邸 等々と彼の弟子・遠藤新 設計の旧・甲子園ホテル(現・武庫川女子大・甲子園会館)の建築思想を体感する映像です。
この映像には父・桝田和三郎が1932年頃同ホテル内で撮影した16mm動画も少し収録されていますのでどうかご覧下さい。
父、桝田和三郎の映像(9.5mm & 16mm)に関しては、神戸市在住の映像研究家・森下明彦氏が2009年に作成のレジメ(2枚)と2010年4月に兵庫県立美術館で開催された“レトロ・モダン神戸(中山岩太たちが遺した戦前の神戸)”からの1ページを先程Faxしましたのでご一読下さい。
尚、父が撮影した映像(DVD)の一部は次回上京の際持参致しますのでしばらくお待ち下さい。
桝田輝郎
-------------------------------
昭和の初年に趣味で映画を撮っていたなんて、お父さんは随分ハイカラな人だったようです。「桝田和三郎」については、桝田さんが送ってくれた、森下さん執筆のレジメから概略を引用させていただきます。(以下引用)
桝田和三郎(1896年/明治29年~1978年/昭和53年)は若い時から映画愛好家で、映画関連資料の収集、撮影を趣味としていた。1933年/昭和8年頃からフランス製の9.5mmフィルムを使うパテ・ベビーで映画撮影を開始。その後、16mmフィルムに移り、特に神戸を中心とした阪神間の撮影を1930年代後半まで続けていた。四男の輝郎が残されたフィルムを共有の財産だからと東京国立近代美術館フィルムセンターに寄贈し、また、ビデオ化された映像をNHK、神戸市立博物館、アメリカ合衆国海軍省などに収めており、しばしばテレビや展覧会などで放映されている。
(中略)
カメラの価値や6時間以上に渡る撮影をするために必要なフィルム量(とその購入費)からみても驚くべき金銭的な負担もあったことが分かる(那田尚史は1920年代後半には9.5mmを10分撮影すると10円かかり、16mmならその2倍としている。他方、1世帯の生活費は月に60円であったと計算〔那田尚史「日本個人映画の歴史・戦前篇3 階級・技術・制限――作品のできるまで」、「Fs」第3号/1994年6月〕。それを元に枡田の場合を考えると9.5mmが20%として1時間の映像は108円となり、6時間では650円、つまり、およそ1年分の生活費が使われていることになる)。
(後略)
森下明彦
---------------------------------
番組のナビゲーターは、東京大学工学部建築学科を卒業した菊川怜さん。



甲子園会館(旧甲子園ホテル)は日本に残る数少ないライト式の建築であり、国の近代化産業遺産および登録有形文化財に登録されています。
帝国ホテルの常務取締役でホテル界の第一人者といわれた林愛作(1873~1951)の理想にもとづき、フランク・ロイド・ライト(米・1867~1959)の愛弟子・遠藤新(1889~1951)が設計しました。
甲子園会館は、昭和5年に甲子園ホテルとして竣工し、その後海軍病院・米軍の将校宿舎を経て、昭和40年、武庫川学院が譲り受け教育施設として再生しました。
かつては「東の帝国ホテル(明治村で建物の一部を保存)、西の甲子園ホテル」と並び称され、阪神間における高級社交場としても賑わいました。
大学のキャンパスとなった現在も、学生や武庫川女子大学オープンカレッジ受講者をはじめ各方面からの見学など、多くの人に利用されています。
また2006年4月から新設の生活環境学部建築学科(大学)、生活環境学研究科建築学専攻(大学院)のキャンパスになっています。 (同学園のHPより引用)
---------------------------
ときの忘れものエディションから、磯崎新先生がライトに捧げたオマージュ「フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸]」をご紹介します。
磯崎新〈栖 十二〉第九信より《挿画28》
フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸] 1924-25 カルフォリニア州ハリウッド
磯崎新〈栖 十二〉第九信より《挿画29》
フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸] 1924-25 カルフォリニア州ハリウッド
磯崎新〈栖 十二〉第九信より《挿画30》
フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸] 1924-25 カルフォリニア州ハリウッド
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
先日桝田さんから父君撮影の映像が使われるテレビ番組についての案内がメールで送られてきました。ライトと遠藤新とあらば見逃すわけにはいかない。
とはいえ、亭主の家にはテレビがないので、どなたかに収録してもらってぜひ見たい。
----------------------------
“二人の天才建築家、遠藤新とF.L.ライト”の副題で“甲子園ホテルの想い出”が3月2日(土)19:00から、衛星放送・BS朝日で放映されます。
番組進行役は菊川玲さんで,建築家フランク・ロイド・ライト設計の旧・帝国ホテル、自由学園 旧・山邑邸 等々と彼の弟子・遠藤新 設計の旧・甲子園ホテル(現・武庫川女子大・甲子園会館)の建築思想を体感する映像です。
この映像には父・桝田和三郎が1932年頃同ホテル内で撮影した16mm動画も少し収録されていますのでどうかご覧下さい。
父、桝田和三郎の映像(9.5mm & 16mm)に関しては、神戸市在住の映像研究家・森下明彦氏が2009年に作成のレジメ(2枚)と2010年4月に兵庫県立美術館で開催された“レトロ・モダン神戸(中山岩太たちが遺した戦前の神戸)”からの1ページを先程Faxしましたのでご一読下さい。
尚、父が撮影した映像(DVD)の一部は次回上京の際持参致しますのでしばらくお待ち下さい。
桝田輝郎
-------------------------------
昭和の初年に趣味で映画を撮っていたなんて、お父さんは随分ハイカラな人だったようです。「桝田和三郎」については、桝田さんが送ってくれた、森下さん執筆のレジメから概略を引用させていただきます。(以下引用)
桝田和三郎(1896年/明治29年~1978年/昭和53年)は若い時から映画愛好家で、映画関連資料の収集、撮影を趣味としていた。1933年/昭和8年頃からフランス製の9.5mmフィルムを使うパテ・ベビーで映画撮影を開始。その後、16mmフィルムに移り、特に神戸を中心とした阪神間の撮影を1930年代後半まで続けていた。四男の輝郎が残されたフィルムを共有の財産だからと東京国立近代美術館フィルムセンターに寄贈し、また、ビデオ化された映像をNHK、神戸市立博物館、アメリカ合衆国海軍省などに収めており、しばしばテレビや展覧会などで放映されている。
(中略)
カメラの価値や6時間以上に渡る撮影をするために必要なフィルム量(とその購入費)からみても驚くべき金銭的な負担もあったことが分かる(那田尚史は1920年代後半には9.5mmを10分撮影すると10円かかり、16mmならその2倍としている。他方、1世帯の生活費は月に60円であったと計算〔那田尚史「日本個人映画の歴史・戦前篇3 階級・技術・制限――作品のできるまで」、「Fs」第3号/1994年6月〕。それを元に枡田の場合を考えると9.5mmが20%として1時間の映像は108円となり、6時間では650円、つまり、およそ1年分の生活費が使われていることになる)。
(後略)
森下明彦
---------------------------------
番組のナビゲーターは、東京大学工学部建築学科を卒業した菊川怜さん。



甲子園会館(旧甲子園ホテル)は日本に残る数少ないライト式の建築であり、国の近代化産業遺産および登録有形文化財に登録されています。
帝国ホテルの常務取締役でホテル界の第一人者といわれた林愛作(1873~1951)の理想にもとづき、フランク・ロイド・ライト(米・1867~1959)の愛弟子・遠藤新(1889~1951)が設計しました。
甲子園会館は、昭和5年に甲子園ホテルとして竣工し、その後海軍病院・米軍の将校宿舎を経て、昭和40年、武庫川学院が譲り受け教育施設として再生しました。
かつては「東の帝国ホテル(明治村で建物の一部を保存)、西の甲子園ホテル」と並び称され、阪神間における高級社交場としても賑わいました。
大学のキャンパスとなった現在も、学生や武庫川女子大学オープンカレッジ受講者をはじめ各方面からの見学など、多くの人に利用されています。
また2006年4月から新設の生活環境学部建築学科(大学)、生活環境学研究科建築学専攻(大学院)のキャンパスになっています。 (同学園のHPより引用)
---------------------------
ときの忘れものエディションから、磯崎新先生がライトに捧げたオマージュ「フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸]」をご紹介します。

フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸] 1924-25 カルフォリニア州ハリウッド

フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸] 1924-25 カルフォリニア州ハリウッド

フランク・ロイド・ライト[サミュエル・フリーマン邸] 1924-25 カルフォリニア州ハリウッド
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
コメント