画家の展覧会に関する資料を集めようとすると、何がたいへんか。
たとえば美術館での展覧会を例にあげると、分厚いカタログは図書館も保存するし、古本屋で比較的探すのは容易で入手もできる。
後年になって収集が難しいのがチラシ類と、案内状、チケットの半券。
片々たるものほど失われやすく、その分価値も急騰する。
以前ご紹介した栗山豊さんによるウォーホル資料のコレクションの凄いのは、例えばウォーホルが来日した大丸での大展覧会のカタログはもちろん、チラシ、チケット半券、電車の中吊りポスターまで揃っています。
栗山さんといえば、先日あるオークションに河原温さんから栗山さん宛ての絵葉書が数枚出品されました。いずれもエスティメートは50万円以上!!
河原さんの絵葉書なら200万円でも不思議はない。
話が横道にそれちゃいましたが、つい最近、駒井哲郎先生の珍しい銅版による案内状を入手しました。
いまや伝説の画廊となった志水楠男さんの南画廊の開廊記念展は「駒井哲郎銅版画展」でした。
今回入手したのは、1956年の開廊記念展と、南画廊での二回目の個展(1958年12月)の案内状2点でともに印刷ではなく、銅版で刷られています。(もちろん印刷の案内状も画廊から送られた)

駒井哲郎
「南画廊開廊記念個展案内状」
会期=1956年6月18日~23日
銅版
12.0×17.6cm

駒井哲郎
「南画廊個展案内状」
会期=1958年12月15日~20日
銅版
12.0×17.6cm
若い志水さんが30歳で自分の画廊を開くにあたり、駒井先生を最初の作家に選んだことは、その後のお二人にとって画期的なことでした。
南画廊史である『志水楠男と南画廊』所収の年譜によれば<開廊記念展には「現代日本美術のパイオニアは誰か」と考えた末に、当時、銅版画家として清冽な作品を制作していた新人駒井哲郎を選んだ。>とあります。
志水さんはその後、大画商としての地歩を固めていきます。
駒井先生は1956年の開廊記念展、1958年と1960年の計3回の個展を南画廊で開催し、その都度、オリジナル銅版画による案内状を制作しています。
1956年と1958年の個展では、和文と仏文の二種類の案内状をつくっています。今回入手したのは、上掲の通り二点とも仏文によるものです。
単独作品で発表されたものなら、比較的容易に見つかるのですが「案内状」として作られたものはほとんどの方が失くしたり、捨てたりしてしまい、なかなか残りません。
「たかが案内状、されど・・・」資料としても、作品としても稀少なもの、亭主もこの案内状は初めての入手です。
南画廊で発表された駒井哲郎のカラー銅版をご紹介します。

駒井哲郎
「コミックI」
1958年 銅版
17.5×9.8cm
Ed.10 サインあり
*レゾネNo.93
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
たとえば美術館での展覧会を例にあげると、分厚いカタログは図書館も保存するし、古本屋で比較的探すのは容易で入手もできる。
後年になって収集が難しいのがチラシ類と、案内状、チケットの半券。
片々たるものほど失われやすく、その分価値も急騰する。
以前ご紹介した栗山豊さんによるウォーホル資料のコレクションの凄いのは、例えばウォーホルが来日した大丸での大展覧会のカタログはもちろん、チラシ、チケット半券、電車の中吊りポスターまで揃っています。
栗山さんといえば、先日あるオークションに河原温さんから栗山さん宛ての絵葉書が数枚出品されました。いずれもエスティメートは50万円以上!!
河原さんの絵葉書なら200万円でも不思議はない。
話が横道にそれちゃいましたが、つい最近、駒井哲郎先生の珍しい銅版による案内状を入手しました。
いまや伝説の画廊となった志水楠男さんの南画廊の開廊記念展は「駒井哲郎銅版画展」でした。
今回入手したのは、1956年の開廊記念展と、南画廊での二回目の個展(1958年12月)の案内状2点でともに印刷ではなく、銅版で刷られています。(もちろん印刷の案内状も画廊から送られた)

駒井哲郎
「南画廊開廊記念個展案内状」
会期=1956年6月18日~23日
銅版
12.0×17.6cm

駒井哲郎
「南画廊個展案内状」
会期=1958年12月15日~20日
銅版
12.0×17.6cm
若い志水さんが30歳で自分の画廊を開くにあたり、駒井先生を最初の作家に選んだことは、その後のお二人にとって画期的なことでした。
南画廊史である『志水楠男と南画廊』所収の年譜によれば<開廊記念展には「現代日本美術のパイオニアは誰か」と考えた末に、当時、銅版画家として清冽な作品を制作していた新人駒井哲郎を選んだ。>とあります。
志水さんはその後、大画商としての地歩を固めていきます。
駒井先生は1956年の開廊記念展、1958年と1960年の計3回の個展を南画廊で開催し、その都度、オリジナル銅版画による案内状を制作しています。
1956年と1958年の個展では、和文と仏文の二種類の案内状をつくっています。今回入手したのは、上掲の通り二点とも仏文によるものです。
単独作品で発表されたものなら、比較的容易に見つかるのですが「案内状」として作られたものはほとんどの方が失くしたり、捨てたりしてしまい、なかなか残りません。
「たかが案内状、されど・・・」資料としても、作品としても稀少なもの、亭主もこの案内状は初めての入手です。
南画廊で発表された駒井哲郎のカラー銅版をご紹介します。

駒井哲郎
「コミックI」
1958年 銅版
17.5×9.8cm
Ed.10 サインあり
*レゾネNo.93
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