明日からときの忘れものでは「細江英公写真展ー抱擁」を開催しますが、代表作「抱擁」が、いまちょうど東京初台のオペラシティ・アートギャラリーでのコレクター展に出品展示されています。

アートがあればⅡ ─ 9人のコレクターによる個人コレクションの場合
Why not live for Art? II - 9 collectors reveal their treasures」

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会期:2013年7月13日[土]─ 9月23日[月・祝]
会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2]
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)

2004年に当館で開催した「アートがあれば― Why not live for Art?」は、当時ブームになり始めた「プライベート・コレクション」に焦点を当て、9人の個人コレクションを通して、新しい時代のコレクションのあり方やコレクター像、さらにはコレクションという行為から逆に浮かび上がるアートの魅力を探りました。
同展で紹介した高橋龍太郎氏(高橋コレクション)や宮津大輔氏らのコレクションが一つの大きな契機となり、その後10年足らずの間に、作品を購入、収集することはより一般的になりました。コレクター向けの美術雑誌が創刊され、また、コレクションを通じて知り合ったコレクター同士の交流なども行われています。
本展では、新世代ともいえるコレクターたちのコレクションに焦点を当て、日本と世界のアートシーンの今と未来を展望します。人気作家のあまり例をみないユニークな作品や海外の新進作家の作品など、通常の展覧会ではみられない貴重な作品をお楽しみいただけます。また、たんなる収集にとどまらないコレクションのユニークな可能性や、アートシーンのなかでコレクターが果たす新たな役割について考える機会ともなるでしょう。(同展企画書より)

私どものお客様であるAさんも出品者のお一人で、ときの忘れものからお納めした作品も展示されています。
先日のオープニングに出席して9人のそれぞれの部屋の作品を堪能してきました。
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アートがあれば3細江
Aさんの部屋。
真ん中の作品が細江英公「抱擁 #28

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アートがあれば6アートがあれば7

コレクターの9人が、それぞれの好みで集めた作品が一部屋ごとに展示されています。
興味深かったのは、9人へのアンケートがパネルで展示してあったこと。性別、年齢、職業などまったく異なる9人のコレクターの「コレクション哲学」が面白い。
ぜひ会場で読んでみてください。

●•同時開催「収蔵品展045 色について ― 寺田コレクションより
「project N 53 池平徹兵」
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膨大な寺田コレクションの中から「色彩」に注目してセレクションされた展示で、中でも内間安王星オノサト・トシノブは秀逸です(手前味噌ですいません、私どもからお納めした作品です)。
パンフレットに少し誤記があります。
学芸員のSさんが<色について/流動する世界>と題して寺田コレクションについて執筆しておられます。以下は内間先生に関する部分です。

「ニューヨークを活動の場とした内間安王星の木版画は明快な色の対比が目を捉える。《Forest Byobu》連作は幾何学的な構図の中に木版画の技法によるやわらかな味と鮮やかな色が融合し、作家が生まれ育った沖縄の、まばゆい光を思わせる。」(以下略)

内間先生はアメリカ生まれのアメリカ育ちで、沖縄生まれではなく、また育ってもおりません。沖縄は父母の故郷に過ぎず、なぜにこういう記述になったのか不思議ですが・・・
まあ、亭主もしょっちゅうミスしていますんで人様のことは言えませんが、展示が素晴らしいだけに残念。

◆ときの忘れものは、2013年9月11日[水]―9月21日[土]「細江英公写真展ー抱擁」を開催します(※会期中無休)。
細江展DM
細江英公の〈抱擁〉特大サイズによるシリーズをご覧いただきます。
〈おとこと女〉の続編とも言うべきこの〈抱擁〉は、肉体の美を簡潔に捉え、プリントも男の肉体の黒さと女の白さの対比を際立たせています。

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