いよいよ明日から「アートフェア東京」です。
スタッフたちは早朝8時に有楽町の東京国際フォーラムに集合して搬入と展示作業にあたります。亭主は、もちろんまだ寝ているはず。
昨日は雨男(亭主とスタッフS)のたたりで、あいにくの雨、作品や備品は毛布に包んでトラックに積み込みました。
明日は晴れるといいんですが。
いい出会いのあることを祈りたいですね。
アカデミー賞、前評判通り「ゼロ・グラビティ」がいくつも受賞しましたが、多すぎるんじゃあないかしら。主演のサンドラ・ブロックが何もないのが残念、彼女の一人芝居があの映画の肝だと思うんだけれど。
それはともかく「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち」が受賞したのはめでたい。
<人にはともに奏でる才能がある>、強く印象に残った言葉です。
でも亭主が期待していた「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」が無冠というのは納得できません。近来まれにみるいい映画でした(特に肝っ玉母さんがいい)。
先日、亭主の幼馴染の親戚の女性が突然豪華な花束を抱えて来廊した。
東京暮らしなのだが、子どもたちも独立したし、仕事をリタイアしてからは故郷の群馬県嬬恋村に別荘を建てて往ったり来たりしている。
「この歳になると、同級生と集まっても、病気と介護の話ばかりよ。」
あんなのどかな高原の村でも、都会と同じく、いろいろある。
優雅な年金暮らしと思っていた亭主の同級生Aは、奥さん(も同級生)が癌で、一本60万円もする注射代がたいへんらしい。
やはり亭主の中学の先輩で、野球のスターだったTさんは親から継いだ店を破綻させてしまい自死、一家離散してしまったという。
「不景気な話ばかりだねえ。」
「ふじおちゃん(と昔から言われている)はのんきでいいわよ。」と窘められました。
いえ決してそんなことは無く、画商というのは毎日博打を打っているようなもので、のんきどころじゃあありません。
つい最近もかなりへこむ事件がありまして、数日仕事にならなかった。
気分を変えようと3月2日のブログで紹介したハインツ ベルグラン著『最高の顧客は私自身―ある画商の優雅な人生』を久しぶりに読み直しています(ハインツ・ベルクグリューン 1914-2007年)。
クレーの大コレクションをつくり、ピカソ、マチスなど20世紀の「本道」を歩んだ画商の自叙伝ですが、読むと明るい気持ちになれます。
ユダヤ系ドイツ人として苦難もあったでしょうが、それを表には出さない。
画商として付き合わねばならないアーティストというのはだいたいが世間の常識とはかけ離れている、だから凄いともいえるんですが、そういうクレージーなアーティストと渡り合うにはタフで、楽天的、しかも誠実でなければいけないと再確認しました。
小さなことに一喜一憂していてはだめなんですね。
この本、画商としても参考になりますが、むしろ優れたコレクターがいかにして(チャンスをつかみ)見事なコレクションを作り上げたかという物語としても面白い、皆さんもぜひお読みください。
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●本日のウォーホル語録
「幻想の愛は現実の愛よりはるかに良い。それをしないことはとてもエキサイティングだ。最も強烈な魅惑は、決して出会うことのない2人の間に存在する。
―アンディ・ウォーホル」
ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。
『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録
1988年
30.0x30.0cm
56ページ
図版:114点収録
価格:3,150円(税込)※送料別途250円
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スタッフたちは早朝8時に有楽町の東京国際フォーラムに集合して搬入と展示作業にあたります。亭主は、もちろんまだ寝ているはず。
昨日は雨男(亭主とスタッフS)のたたりで、あいにくの雨、作品や備品は毛布に包んでトラックに積み込みました。
明日は晴れるといいんですが。
いい出会いのあることを祈りたいですね。
アカデミー賞、前評判通り「ゼロ・グラビティ」がいくつも受賞しましたが、多すぎるんじゃあないかしら。主演のサンドラ・ブロックが何もないのが残念、彼女の一人芝居があの映画の肝だと思うんだけれど。
それはともかく「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち」が受賞したのはめでたい。
<人にはともに奏でる才能がある>、強く印象に残った言葉です。
でも亭主が期待していた「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」が無冠というのは納得できません。近来まれにみるいい映画でした(特に肝っ玉母さんがいい)。
先日、亭主の幼馴染の親戚の女性が突然豪華な花束を抱えて来廊した。
東京暮らしなのだが、子どもたちも独立したし、仕事をリタイアしてからは故郷の群馬県嬬恋村に別荘を建てて往ったり来たりしている。
「この歳になると、同級生と集まっても、病気と介護の話ばかりよ。」
あんなのどかな高原の村でも、都会と同じく、いろいろある。
優雅な年金暮らしと思っていた亭主の同級生Aは、奥さん(も同級生)が癌で、一本60万円もする注射代がたいへんらしい。
やはり亭主の中学の先輩で、野球のスターだったTさんは親から継いだ店を破綻させてしまい自死、一家離散してしまったという。
「不景気な話ばかりだねえ。」
「ふじおちゃん(と昔から言われている)はのんきでいいわよ。」と窘められました。
いえ決してそんなことは無く、画商というのは毎日博打を打っているようなもので、のんきどころじゃあありません。
つい最近もかなりへこむ事件がありまして、数日仕事にならなかった。
気分を変えようと3月2日のブログで紹介したハインツ ベルグラン著『最高の顧客は私自身―ある画商の優雅な人生』を久しぶりに読み直しています(ハインツ・ベルクグリューン 1914-2007年)。
クレーの大コレクションをつくり、ピカソ、マチスなど20世紀の「本道」を歩んだ画商の自叙伝ですが、読むと明るい気持ちになれます。
ユダヤ系ドイツ人として苦難もあったでしょうが、それを表には出さない。
画商として付き合わねばならないアーティストというのはだいたいが世間の常識とはかけ離れている、だから凄いともいえるんですが、そういうクレージーなアーティストと渡り合うにはタフで、楽天的、しかも誠実でなければいけないと再確認しました。
小さなことに一喜一憂していてはだめなんですね。
この本、画商としても参考になりますが、むしろ優れたコレクターがいかにして(チャンスをつかみ)見事なコレクションを作り上げたかという物語としても面白い、皆さんもぜひお読みください。
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●本日のウォーホル語録
「幻想の愛は現実の愛よりはるかに良い。それをしないことはとてもエキサイティングだ。最も強烈な魅惑は、決して出会うことのない2人の間に存在する。
―アンディ・ウォーホル」
ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。

1988年
30.0x30.0cm
56ページ
図版:114点収録
価格:3,150円(税込)※送料別途250円
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