今夜は葉栗剛氏の木彫の個展のオープニングでときの忘れものにお邪魔する。木彫のみの展示としてはときの忘れもので初めてだそうで、会場の奥に高さ2メートルを超える大作が2点どーんと鎮座している。その手前で多くの人が談笑していてとても賑やか。
今回展示されているのは体中に彫り物を入れた褌一丁の姿の筋者と、有名な浮世絵に描かれた人物像を立体作品に起こしたもの。ぱっと見は作品の豪快さに圧倒されるが、よくよく考えながら見ていくと、実は平面表現と立体表現の関係が混ざり合った複雑なコンセプトの作品であることに気づき、その世界に引きずり込まれる。造形も非常に力強く、特にちょっと下膨れ気味の固太りの筋者の姿は、明らかに等身などは崩しているのだが「あぁこういう体型ってあるある」と思わせる説得力を持っている。
パッと見てスゲーというのも良し、コンセプトについてあれこれ思いを巡らせるのも良し、とても楽しい展示だと思う。お勧めです。

Luv Pop TYO (Pop U NYC跡地)より>
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ただいま開催中の「葉栗剛展」、今日も作家が在廊しています。

亭主は、ちょっと家の事情で大量の本、雑誌や資料(社長はゴミと言っている)を捨てざるを得ないことになり、先月から大騒ぎしています。
しばしば夫婦喧嘩も起こっております。
亭主としてはまことに辛い、何とか社長の断捨離攻撃から大事な宝物を救出するべく日夜捨てられる寸前のダンボール箱を開けひたすら整理の日々であります。
その中から、ん十年前のカセットテープの山が出てきました。
昔いろいろな作家たちのインタビューを録音したもので、「畦地梅太郎」と記されたテープを発見し、鶴川(だったと思う)の畦地先生のお宅に通った日々を思い出しました。
このテープ、再生できるかしら・・・
先日、柳瀬正夢のことを少し書きましたが、畦地先生も柳瀬と同郷、愛媛でしたね。
「山男」シリーズをご紹介しましょう。
01_1畦地梅太郎
「闘志」
1953年
木版多色
40.9x29.3cm
Ed.50 (A.P.)
レゾネNo.199

05_1畦地梅太郎
「きこり」
1957年
木版多色
56.0x37.0cm
A.P.
レゾネNo.244


04_1畦地梅太郎
「若者」
1958年
木版多色
41.3x29.8cm
A.P.
レゾネNo.267

03_1畦地梅太郎
「山男(一)」
1972年
木版多色
40.0x30.0cm
Ed.185
レゾネNo.376


02_1畦地梅太郎
「火の山の思案」
1980年
木版多色
38.9x28.9cm
Ed.150 (A.P.)
レゾネNo.421

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