私の人形制作第59回 井桁裕子

肉食系


引っ越しから1ヶ月、日々使うものについてはどうにか半月で片付いて、先月末から仕事ができるようになっています。
まだなんとなくどこかの旅先に居るような感じで、これはテレビが無くなったからかもしれません。
今度の部屋では生活するスペースができたのですが、机は増えていないので、相変わらず食事の場所が定まりません。

食事といえば、先日はいつになく豪勢な食材を手に入れました。
それは写真をご覧下さい。

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このように大きな肉をナイフ一丁でさばくのは苦労しましたが、ご近所の皆さん10軒ほどに配り、大変喜ばれました。
私の分も、ステーキにしてあっというまに平らげ、もう当分お肉は見たくないほど堪能しました。

……というのはもちろん冗談です。

お気づきかと思いますが、これは焼き物の粘土です。
前からブレンドしようと思っていた赤い土と白い土を混ぜながら練り直しているところでした。
ちょっと画像の色を調整してありますが、「合成肉ってこうして作るんだよ」と子どもに言うと信じてしまいそうです。
桐塑は乾燥のための待ち時間があっていらいらするのですが、陶土は乾いてしまえば追加の作業ができなくなってしまいます。
乾燥防止のため「こんなものまで捨てずに持ってきたの?!」と言われた雑巾がさっそく引っ張り出されて大活躍です。
先日まで桐塑の作業だったので、素材の切り替えにあたってひたすら土を練る作業でリハビリをしました。
引っ越しぼけがまだ残っている気がします。早く集中力を取戻さなくてはいけません……。

6月7日(土)夜19時(開場6時半)より、東京・北千住で小さなワークショップをします。
『わたしの知らないわたしに出会う ~自分の顔の指人形をつくろう~』 (第十回千住アートメチエ文化教養講座)
http://www.litera-arts.com/info/info_events/5340/

北千住に「リテラ言語技術教室」という教室があります。
そこはいわゆる学習塾とは違って、「子どもたちに 生きる力を」として、あらゆる知的活動の軸となる「言葉の力」を育くむことを目指しています。
教室では、大人も参加する「千住アートメチエ文化教養講座」を月1回様々なテーマで開催します。
古くからの友人のご縁で、東京電機大学教授・石塚正英先生から、そこで何かやってみませんかとお声をかけて頂きました。
私にとっては初めての試みで、良い機会を作って頂きとても嬉しく思っています。
限られた時間でどのくらいのことができるかわからないのですが、複数の顔写真を見ながら立体で顔を作ってみるという経験は、それぞれに楽しんで頂けるような気がしています。
workshop

(いげたひろこ)