「ガウディ」の肉体と霊性(再録)
細江英公
私が初めてバルセロナの「ガウディ」に接したのは1964年の5月初旬である。その時期にバルセロナを訪れたわけは、その前年に出版した写真集『薔薇刑』(集英社版)のスペイン語版の出版に異常な関心をもつ出版社がバルセロナにあり、アメリカからヨーロッパ各地を気ままな旅を続けていた途中で、バルセロナの出版社がどうしてそれほどまでに『薔薇刑』に興味を抱くのだろうかという好奇心から訪れたのである。だからいまこうして一冊の写真集『ガウディの宇宙』の完成をみたことは、『薔薇刑』がもたらしてくれた幸運である。
しかし、実際に「ガウディ」の撮影が始まったのは1977年2月のことだから、その後13年間の年月の経過を待たなければならなかった。その理由は、最初に接した「ガウディ」との遭遇があまりにも突然であり、しかもその異形で巨大な肉塊の出現に驚愕し、私は1枚の写真も撮ることができないまま、ただ肉眼のレンズをとおして脳裡のフィルムに記録しただけだったからである。そのとき何か眼には見えない強力な魔力に引きずられて行く恐怖感と快感が入り混じる不思議な瞬間-ガウディ・ショックと呼びたい-に本能的な危険を私は直感したのである。いまもし、ここでシャッターを切ったとして、一見面白そうな写真は写るかも知れないが、軽薄な写真しかできないだろう、そして、もしドン・キホーテよろしく、無防備なままこの巨人に突き進んで行ったなら、かならず踏み潰されてしまったにちがいない。しかし、私はこの恐怖感と快感が入り混じる「ガウディ」の誘惑に身を委ねてもいいと思った。ただしその時期は、ガウディに関する充分な学習と精神的な準備が整った時でなければならないと心に決めて日本に帰ってきた。
1977年2月、ようやく二度目のバルセロナ行きのチャンスがきた。撮影計画はバルセロナのガウディ作品を全部撮影すること。しかし短い滞在期間だからどこまで撮れるか、ゆっくりとだが手際よく急いで撮ろう。まず最初は「グエル公園」と「サグラダ・ファミリア」から始まった。私はおそるおそる巨人ガウディの足許まで近づいてみた。最初は慎重に振る舞っていた私だが、巨人の反撃がないとみるやもう一歩中に踏み込んでみた。しかし巨人の壁は厚かった。いままでに私も少しは勉強したつもりでいたが、生半可な知識は逆に自由なものの見方や発想の邪魔になるばかりだと気づかされた。
私の最大の関心は、一体「ガウディとは何か」、「ガウディ作品の総体を貫ぬく思想とは何か」、そして最後にもっとも重要なことは、「ガウディの何が私をそれほど魅了したのか」、ということである。
もし、ガウディの建築を単に建築として把えるならば、建築写真家にまかせればいい。もし、ガウディの学問的研究ならばガウディ学者にまかせればいい。では、一体私はガウディの何を撮りたいというのか。これほど重要な基本的撮影姿勢に答を出さないまま、ただ魅せられたからといって、そんな単純な動機だけで撮影を続けることは許されない。
ところで自分は日本でいままでに建築を写真の主題として撮ったことが一度だってあったろうか? いつも人間が対象であり主題ではなかったか。人間が好きだから……。
そうだ、ガウディの建造物は人間の肉体そのものではないか。しかも、とてつもなく巨大な両性具有の偉大なるヒューマン・ボディなのだ。ガウディの偉大な肉体はすべて生きている。生きている肉体には霊が宿り、魂が在り、精神が在り、思想が存在する。では、ガウディの思想とは何か。
その時以来、私の「ガウディ」行脚は1984年の春まで続いた。初期の頃の撮影では、「ガウディ」の肉体にだけ目を奪われて、肉と霊がつくりだす精神と思想について考える余裕が私には全く欠けていた。翌1978年には3回目の撮影に入っていたが、未だ「ガウディ」の深部に迫ることができなくて、ただその周辺を彷徨しつつ、悶々としながらの撮影が続いていた。その頃いつものように早朝のグェル公園を歩いていて、はっと気がついたことがある。公園の片隅に、ガウディ研究書などではほとんど話題にならない空間-直径60センチほどの円い石が10数箇まるで無秩序に投げ出されている広場-があり、広場のある1点からカメラをのぞいてみると、ピントグラスの中に散らばっている円い石がひとつひとつ孤立しながらも、調和と秩序を保ちつつ、何か気高い精神の高揚と緊張感をただよわせている。この空間には、散歩者の行く手を遮ぎるように円い石がまず1箇置かれてあり、右か左に進路を変えようとするとまたそこに円い石があるといったパズルのような空間である。しかしよくみると実はそれほど単純な空間ではなく、まるで、太陽の周りを惑星が一定の法則で回っているような宇宙的秩序が存在している。それも3次元ではなく2次元かさもなくば4次元の空間だ、そうするとカサ・ミラの正面入口と上部のH型をした柱との微妙なずれ具合などは、禅寺における山門と玄関の角度のずれとそっくりではないか。なによりもガウディ自身の自然観照において、360°方向を逆まわりすれば、裏側から到達したもうひとつの禅が見えるではないか……。そのとき私はバルセロナから京都に瞬間移動したような錯覚に目がくらみ、不思議な幸福感に身が震えるのを止めることができなかった。また、その後で気が付いたことだが、ガウディは、まず「サグラダ・ファミリア」の仏と「入我我入(にゅうががにゅう)」をしたのではないかと思ったりもした。「入我我入」とは、仏教の修業を積んだ高僧の魂が仏の中に入り、同時に仏が高僧の肉体に入る状態を指すこと、つまり人間と仏が一如することをいい、これこそ仏教徒が究極に求める境地であるが、私が仏教徒のためか、ガウディの有名な『人間は創造しない。発見するだけだ……』とか『全ては、自然によって書かれた偉大な書物を学ぶことによって生まれる。人間の造る作品はすべてにこの偉大な書物の中に書かれている……』といった言葉はきわめて仏教的に響くのである。
さきに述べた「ガウディとは何か」、「ガウディの思想とは何か」、そして「ガウディの何に魅せられたのか」という3つの点について、私なりの結論がほぼ見つかったようである。第1については、ガウディはすべての作品の中に「入我我入」した魂をもつ巨大な肉体であり、第2の「ガウディの思想」とは、日本からみれば地球の裏側で発見されたもう一つの〝禅"であり、第3の「何に魅せられたのか」とは、肉体の力強さと高貴さを信奉する写真家として当然の帰結であり、また仏教徒的直観からガウディの思想に共鳴したからである。
これら「ガウディ」に関する私の独断的解釈を仮説とするならば、すべての独断も許されよう。しかしながら、そのためには写真家としての私は、その仮説の証明を自らの写真で果たさなければならない。この困難な作業を成し遂げることは不可能ともいえるし可能ともいえよう。いま、偉大なる巨人ガウディに立ち向うためには、これくらいの高い峻険を用意しなければならないと自らの凡庸な頭に活を入れ、『ガウディの宇宙』という最初のステップをようやく越えたところである。
*細江英公「ガウディの宇宙」(1984年 集英社刊)より再録
◆「細江英公写真展 -ガウディの宇宙-」出品作品
出品番号 01. "Parque Guell"
(『ガウディの宇宙』 16)
1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.8×54.3cm
Sheet size: 49.9×59.9cm
サインあり
出品番号 02. "Parque Guell"
(『ガウディの宇宙』 51)
1978
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 38.8×57.3cm
Sheet size: 50.6×60.5cm
サインあり
出品番号 03. "Casa Mila"
(『ガウディの宇宙』 72)
1979
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.5×42.5cm
Sheet size: 50.6×60.5cm
サインあり
出品番号 04. "Casa Mila"
(『ガウディの宇宙』 77)
1984
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.8×54.3cm
Sheet size: 49.9×59.9cm
サインあり
出品番号 05. "Casa Mila"
(『ガウディの宇宙』 78)
1984
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.7×54.4cm
Sheet size: 50.7×60.3cm
サインあり
出品番号 06. "Casa Battlo"
(『ガウディの宇宙』 123)
1979
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.9×57.4cm
Sheet size: 50.6×60.6cm
サインあり
出品番号 07. "Casa Calvet"
(『ガウディの宇宙』 129)
1978
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.8×54.5cm
Sheet size: 49.7×59.8cm
サインあり
出品番号 08. "Palacio Guell"
(『ガウディの宇宙』 160)
1978
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.8×44.7cm
Sheet size: 60.2×49.5cm
サインあり
出品番号 09. "Sagrada Familia"
(『ガウディの宇宙』 179)
1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 51.2×41.8m
Sheet size: 60.6×50.6cm
サインあり
出品番号 10. "Sagrada Familia"
(『ガウディの宇宙』 203)
1975
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.9×44.6cm
Sheet size: 60.6×50.7cm
サインあり
出品番号 11. "Sagrada Familia"
(『ガウディの宇宙』 224)
1980
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 41.9×54.4cm
Sheet size: 49.9×59.9cm
サインあり
出品番号 12. "Palma Cathedral"
1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 38.4×57.5cm
Sheet size: 50.5×60.6cm
サインあり
出品番号 13. "Parque Guell"
1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.5×57.5cm
Sheet size: 50.6×60.6cm
サインあり
出品番号 14. "Parque Guell"
(『ガウディの宇宙』 12)
1977
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.7×57.5cm
Sheet size: 42.4×61.0cm
サインあり
出品番号 15. "Parque Guell"
(『ガウディの宇宙』 31)
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.4×57.6cm
Sheet size: 42.0×61.0cm
サインあり
出品番号 16. "Parque Guell"
(『ガウディの宇宙』 35)
1978
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.6×57.6cm
Sheet size: 41.8×61.0cm
サインあり
出品番号 17. "Casa Mila"
(『ガウディの宇宙』 87)
1977
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.5×57.5cm
Sheet size: 42.5×61.0cm
サインあり
出品番号 18. "Casa Batllo"
(『ガウディの宇宙』 106)
1980
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.6×57.5cm
Sheet size: 42.0×61.0cm
サインあり
出品番号 19."Sagrada Familia"
(『ガウディの宇宙』 186)
1978
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 42.6×63.6cm
Sheet size: 50.7×61.5cm
サインあり
出品番号 20. "Sagrada Familia"
(『ガウディの宇宙』 194)
1977
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.7×37.9cm
Sheet size: 64.4×49.5cm
サインあり
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◆ときの忘れものは2014年10月8日[水]―10月25日[土]「細江英公写真展―ガウディの宇宙」を開催しています(*会期中無休)。
写真家・細江英公は1964年にバルセロナでガウディ建築と衝撃的な出合いをします。その13年後、1977年から数度に亘って「サグラダファミリア」「グエル公園」「カサバトリョ」などガウディ建築の撮影を行ない、〈ガウディの宇宙〉として発表しました。
今回の展示では30年以上前に撮影・プリントされたヴィンテージプリントのモノクロとカラーを20点ご覧いただきます。
細江英公
私が初めてバルセロナの「ガウディ」に接したのは1964年の5月初旬である。その時期にバルセロナを訪れたわけは、その前年に出版した写真集『薔薇刑』(集英社版)のスペイン語版の出版に異常な関心をもつ出版社がバルセロナにあり、アメリカからヨーロッパ各地を気ままな旅を続けていた途中で、バルセロナの出版社がどうしてそれほどまでに『薔薇刑』に興味を抱くのだろうかという好奇心から訪れたのである。だからいまこうして一冊の写真集『ガウディの宇宙』の完成をみたことは、『薔薇刑』がもたらしてくれた幸運である。
しかし、実際に「ガウディ」の撮影が始まったのは1977年2月のことだから、その後13年間の年月の経過を待たなければならなかった。その理由は、最初に接した「ガウディ」との遭遇があまりにも突然であり、しかもその異形で巨大な肉塊の出現に驚愕し、私は1枚の写真も撮ることができないまま、ただ肉眼のレンズをとおして脳裡のフィルムに記録しただけだったからである。そのとき何か眼には見えない強力な魔力に引きずられて行く恐怖感と快感が入り混じる不思議な瞬間-ガウディ・ショックと呼びたい-に本能的な危険を私は直感したのである。いまもし、ここでシャッターを切ったとして、一見面白そうな写真は写るかも知れないが、軽薄な写真しかできないだろう、そして、もしドン・キホーテよろしく、無防備なままこの巨人に突き進んで行ったなら、かならず踏み潰されてしまったにちがいない。しかし、私はこの恐怖感と快感が入り混じる「ガウディ」の誘惑に身を委ねてもいいと思った。ただしその時期は、ガウディに関する充分な学習と精神的な準備が整った時でなければならないと心に決めて日本に帰ってきた。
1977年2月、ようやく二度目のバルセロナ行きのチャンスがきた。撮影計画はバルセロナのガウディ作品を全部撮影すること。しかし短い滞在期間だからどこまで撮れるか、ゆっくりとだが手際よく急いで撮ろう。まず最初は「グエル公園」と「サグラダ・ファミリア」から始まった。私はおそるおそる巨人ガウディの足許まで近づいてみた。最初は慎重に振る舞っていた私だが、巨人の反撃がないとみるやもう一歩中に踏み込んでみた。しかし巨人の壁は厚かった。いままでに私も少しは勉強したつもりでいたが、生半可な知識は逆に自由なものの見方や発想の邪魔になるばかりだと気づかされた。
私の最大の関心は、一体「ガウディとは何か」、「ガウディ作品の総体を貫ぬく思想とは何か」、そして最後にもっとも重要なことは、「ガウディの何が私をそれほど魅了したのか」、ということである。
もし、ガウディの建築を単に建築として把えるならば、建築写真家にまかせればいい。もし、ガウディの学問的研究ならばガウディ学者にまかせればいい。では、一体私はガウディの何を撮りたいというのか。これほど重要な基本的撮影姿勢に答を出さないまま、ただ魅せられたからといって、そんな単純な動機だけで撮影を続けることは許されない。
ところで自分は日本でいままでに建築を写真の主題として撮ったことが一度だってあったろうか? いつも人間が対象であり主題ではなかったか。人間が好きだから……。
そうだ、ガウディの建造物は人間の肉体そのものではないか。しかも、とてつもなく巨大な両性具有の偉大なるヒューマン・ボディなのだ。ガウディの偉大な肉体はすべて生きている。生きている肉体には霊が宿り、魂が在り、精神が在り、思想が存在する。では、ガウディの思想とは何か。
その時以来、私の「ガウディ」行脚は1984年の春まで続いた。初期の頃の撮影では、「ガウディ」の肉体にだけ目を奪われて、肉と霊がつくりだす精神と思想について考える余裕が私には全く欠けていた。翌1978年には3回目の撮影に入っていたが、未だ「ガウディ」の深部に迫ることができなくて、ただその周辺を彷徨しつつ、悶々としながらの撮影が続いていた。その頃いつものように早朝のグェル公園を歩いていて、はっと気がついたことがある。公園の片隅に、ガウディ研究書などではほとんど話題にならない空間-直径60センチほどの円い石が10数箇まるで無秩序に投げ出されている広場-があり、広場のある1点からカメラをのぞいてみると、ピントグラスの中に散らばっている円い石がひとつひとつ孤立しながらも、調和と秩序を保ちつつ、何か気高い精神の高揚と緊張感をただよわせている。この空間には、散歩者の行く手を遮ぎるように円い石がまず1箇置かれてあり、右か左に進路を変えようとするとまたそこに円い石があるといったパズルのような空間である。しかしよくみると実はそれほど単純な空間ではなく、まるで、太陽の周りを惑星が一定の法則で回っているような宇宙的秩序が存在している。それも3次元ではなく2次元かさもなくば4次元の空間だ、そうするとカサ・ミラの正面入口と上部のH型をした柱との微妙なずれ具合などは、禅寺における山門と玄関の角度のずれとそっくりではないか。なによりもガウディ自身の自然観照において、360°方向を逆まわりすれば、裏側から到達したもうひとつの禅が見えるではないか……。そのとき私はバルセロナから京都に瞬間移動したような錯覚に目がくらみ、不思議な幸福感に身が震えるのを止めることができなかった。また、その後で気が付いたことだが、ガウディは、まず「サグラダ・ファミリア」の仏と「入我我入(にゅうががにゅう)」をしたのではないかと思ったりもした。「入我我入」とは、仏教の修業を積んだ高僧の魂が仏の中に入り、同時に仏が高僧の肉体に入る状態を指すこと、つまり人間と仏が一如することをいい、これこそ仏教徒が究極に求める境地であるが、私が仏教徒のためか、ガウディの有名な『人間は創造しない。発見するだけだ……』とか『全ては、自然によって書かれた偉大な書物を学ぶことによって生まれる。人間の造る作品はすべてにこの偉大な書物の中に書かれている……』といった言葉はきわめて仏教的に響くのである。
さきに述べた「ガウディとは何か」、「ガウディの思想とは何か」、そして「ガウディの何に魅せられたのか」という3つの点について、私なりの結論がほぼ見つかったようである。第1については、ガウディはすべての作品の中に「入我我入」した魂をもつ巨大な肉体であり、第2の「ガウディの思想」とは、日本からみれば地球の裏側で発見されたもう一つの〝禅"であり、第3の「何に魅せられたのか」とは、肉体の力強さと高貴さを信奉する写真家として当然の帰結であり、また仏教徒的直観からガウディの思想に共鳴したからである。
これら「ガウディ」に関する私の独断的解釈を仮説とするならば、すべての独断も許されよう。しかしながら、そのためには写真家としての私は、その仮説の証明を自らの写真で果たさなければならない。この困難な作業を成し遂げることは不可能ともいえるし可能ともいえよう。いま、偉大なる巨人ガウディに立ち向うためには、これくらいの高い峻険を用意しなければならないと自らの凡庸な頭に活を入れ、『ガウディの宇宙』という最初のステップをようやく越えたところである。
*細江英公「ガウディの宇宙」(1984年 集英社刊)より再録
◆「細江英公写真展 -ガウディの宇宙-」出品作品

(『ガウディの宇宙』 16)
1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.8×54.3cm
Sheet size: 49.9×59.9cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 51)
1978
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 38.8×57.3cm
Sheet size: 50.6×60.5cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 72)
1979
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.5×42.5cm
Sheet size: 50.6×60.5cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 77)
1984
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.8×54.3cm
Sheet size: 49.9×59.9cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 78)
1984
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.7×54.4cm
Sheet size: 50.7×60.3cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 123)
1979
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.9×57.4cm
Sheet size: 50.6×60.6cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 129)
1978
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 36.8×54.5cm
Sheet size: 49.7×59.8cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 160)
1978
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.8×44.7cm
Sheet size: 60.2×49.5cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 179)
1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 51.2×41.8m
Sheet size: 60.6×50.6cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 203)
1975
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.9×44.6cm
Sheet size: 60.6×50.7cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 224)
1980
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 41.9×54.4cm
Sheet size: 49.9×59.9cm
サインあり

1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 38.4×57.5cm
Sheet size: 50.5×60.6cm
サインあり

1977
ヴィンテージ・ゼラチンシルバープリント
Image size: 44.5×57.5cm
Sheet size: 50.6×60.6cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 12)
1977
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.7×57.5cm
Sheet size: 42.4×61.0cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 31)
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.4×57.6cm
Sheet size: 42.0×61.0cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 35)
1978
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.6×57.6cm
Sheet size: 41.8×61.0cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 87)
1977
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.5×57.5cm
Sheet size: 42.5×61.0cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 106)
1980
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.6×57.5cm
Sheet size: 42.0×61.0cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 186)
1978
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 42.6×63.6cm
Sheet size: 50.7×61.5cm
サインあり

(『ガウディの宇宙』 194)
1977
ヴィンテージ・チバクロームプリント
Image size: 38.7×37.9cm
Sheet size: 64.4×49.5cm
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものは2014年10月8日[水]―10月25日[土]「細江英公写真展―ガウディの宇宙」を開催しています(*会期中無休)。

今回の展示では30年以上前に撮影・プリントされたヴィンテージプリントのモノクロとカラーを20点ご覧いただきます。
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