福井県立美術館で、中上光雄・陽子夫妻のコレクション展が始まりました。
中上さんは、私どもの40年来のお客様であり、「アートフル勝山の会」のメンバーとして長年この地域のコレクター運動を支えてこられました。
20150103中上コレクション展 表20150103中上コレクション展 裏

「福井の小コレクター運動とアートフル勝山の歩み
―中上光雄・陽子コレクションによる―」
会期:2015年1月3日[土]~2月8日[日]
主催:福井県立美術館
   〒910-0017 福井市文京3丁目16-1  
   Tel. 0776-25-0452 Fax. 0776-25-0459

出品作家:北川民次、難波田龍起、瑛九、岡本太郎、オノサト・トシノブ、泉茂、元永定正、 木村利三郎、丹阿弥丹波子、吉原英雄、靉嘔、磯崎新、池田満寿夫、野田哲也、関根伸夫、小野隆生、舟越桂、北川健次、土屋公雄(19作家150点)

開催主旨:
1952年、美術運動家久保貞次郎は、北川民次、瑛九等とともに美術教育団体「創造美育協会」を設立。新しい美術教育に情熱を燃やす教師たちを対象に、創造美 育セミナール、児童画の公開審査会などを実施した。その新しい美術教育運動に草創期か ら携わっていた福井の教師木水育男と、彼に感化された堀栄治、原田勇、渡邊光一、谷口 等、藤本よし子等福井創美のメンバーたちは、久保が提唱する「小コレクター運動」に傾 倒していく。
運動は北川民次、瑛九を中心に、靉嘔や池田満寿夫等デビュー前の作家たちを 支援するかたちで進められ、福井の地に 、全国的にも稀にみる熱心な小コレクター運動 が広がっていったのである。
そして1978年、この運動が浸透した奥越・勝山に「アートフル勝山の会」が発足する。会はアートを身近に感じてもらうことを目的に、定期的に展覧会を開催。 中央の作家を招いての講演会の実施や作品の頒布会などを行い、一流の作家と地域の人た ちが直接交流する場を提供した。活動拠点や展覧会場に自邸(磯崎新設計;中上邸イソザ キホール)を提供し運営を支えた中上光雄・陽子夫妻等の尽力もあり、会の活 動は継続して行われ、結果的に小コレクター運動の理念はこの地で継承される こととなった。
本展は、中上光雄・陽子夫妻が小コレクター運動、そしてアートフル勝山の会の活動を推進する過程で収集してきた作品群を一堂に披露し、 福井の小コレクター運 動とアートフル勝山の歩みを照射しようとする試みである。
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「アートフル勝山の会」については代表の荒井由泰さんのエッセイをぜひお読みください。
会の活動の拠点となったのが磯崎新先生の設計による中上さんのご自宅「中上邸イソザキホール」でした。

ときの忘れものでは、この展覧会に合わせ「現代美術と磯崎建築~北陸の冬を楽しむツアー」を計画しています。
福井県立美術館、黒川紀章設計の恐竜博物館、磯崎新設計「中上邸イソザキホール」、さらに妹島和世+SANAA設計の金沢21世紀美術館を巡るツアーです。
(既に定員に達したので募集は絞め切りました。)
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磯崎新設計
中上邸イソザキホール
1983年竣工 
撮影:古舘克明

NC_cover_600カタログ表紙

中上Collection_p34-35画像をクリックしてください。

『福井の小コレクター運動とアートフル勝山の歩み
―中上光雄・陽子コレクションによる―』図録

2015年
中上邸イソザキホール運営委員会(荒井由泰、中上光雄、中上哲雄、森下啓子)発行
96ページ  25.7x18.3cm
執筆:西村直樹(福井県立美術館学芸員)、荒井由泰(アートフル勝山の会代表)、野田哲也(画家)、丹阿弥丹波子(画家)、北川健次(美術家・美術評論)、綿貫不二夫(ときの忘れもの)
編集:ときの忘れもの
デザイン:北澤敏彦、高橋千瑛(DIX-HOUSE)

価格:1,200円のところ、会期中のみ1,000円で頒布
※送料別途250円
ときの忘れもので扱っています。メールにてお申し込みください。
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください


カタログ刊行記念特別頒布作品(額付)10,000円
靉嘔、オノサト・トシノブ、吉原英雄(二種類)の4作品を特別頒布します。詳細は後日ご案内します。
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◆2015年1月24日~25日「現代美術と磯崎建築~北陸の冬を楽しむツアー」
石原輝雄さんの体験記
浜田宏司さんの体験記
酒井実通男さんの体験記
◆福井県勝山の磯崎新設計「中上邸イソザキホール」については亭主の回想「台所なんか要りませんから」をお読みください。