スタッフSの「アートフェア東京」レポート
ART FAIR TOKYO 2015 report by Staff S

先月の20日[金]から22日[日]にかけて開催されたアートフェア東京。
21日の記事ではときの忘れものブースの展示風景をご覧いただきましたが、今回はフェアのその他の部分についてご紹介します。
去年出展した時も人の密度には驚かされましたが、今年は先に香港で開催されたアート・バーゼルを観た人がそのまま日本に流れてきているのか、海外からの来場者も多く、普段はメールのやり取りしかないお客様がフラリとブースにいらっしゃったりというサプライズもありました。
オープニングスピーチに集まった来場者の…群れ?
この後に振舞われた日本酒が目当ての方も多そうでしたが、そもそもこれだけの人が集まるのがまずスゴイです。
どこを向いても人、人、人。
時間帯によっては歩き回るのが億劫になるほどでした。
そんな盛況だったアートフェア東京の中で、スタッフSが特に気になった作品達を、これまた独断と偏見でご紹介させていただきます。
※画廊名と作家名は敬称を略しております。
YOSHIAKI INOUE GALLERY (大阪)
U-die
"mouSkull"
横から見ると寄り目のネズミに見えますが、正面から見ると人の頭蓋骨にも見える騙し絵のような作品です。
ちなみに口の下においてあるクッキーやチーズの裏側には顎のような造形が。
ZERO ART CENTER (北京)
南超
《一花一世界》
透明な材質で作った鳥の彫刻に着彩し、それを更に透明な材質で包み込むことで、まるで水墨画が立体化したように見える作品です。
シュウゴアーツ (東京)
高畠依子
《ひまわり-6》
キャンバスに油彩を塗るのではなく、線状に置いて重ねることでパターンを描いている作品。
肉眼で見た時は「なんでひまわり?」と思いましたが、カメラを通してみると納得。
ギャラリー玉英 (東京)
野口哲哉
"Sleep Away"
現代風の机に座って居眠りする鎧武者。高さ40cmにも満たない作品ですが、鎧や肌の質感は勿論、髭や眉毛、睫毛すら描かずに植毛してある徹底振り。他には脛毛を生やした作品もありました。
藤アート (名古屋)
河野甲
《オオスズメバチノカムイ》
凶悪な面構えの中にもどこかコミカルな雰囲気を感じさせる作品。
表面の見える部分は全て皮製だとか。
水戸忠交易 (東京)
増田敏也
Low pixel CG《オマージュ(葡萄鼠キャラ細工花瓶)一対》
名前の通り、低解像度のCGのようなカクカクした、一昔前のTVゲームに登場しそうな作品。造形されているネズミは世界的に有名な夢の国の黒ネズミと、これまた世界的に有名な黄色い電気ネズミ。
新生堂 (東京/ベルリン)
絹谷香菜子
《旅に出るものたち -Tiger-》
長辺1m近いキャンバスにモノクロで様々な動物を描いたシリーズの一枚。
細緻に描かれた瞳には、それぞれの動物が見つめる先にある風景までも描写しています。
太陽画廊 (大阪)
西嶋豊彦
《山神》
木の板に漆を塗り、そこに和紙を貼り付けてイメージを描くと言う、野口琢朗さんに似た技法で作られた作品シリーズ。
一味違うのは、なんとこの作家さん、主な原材料である木の栽培から自分で手がけていらっしゃるそうで、和紙も自分で漉いた物を使っておられるとか。
ギャラリー小暮 (東京)
前原冬樹
《一刻(螺旋人間)》
一見すると有刺鉄線、金属板と木材で作った人型作品に見えますが、実はこれ、全て木彫です。
ARATANIURANO (東京)
岩崎貴宏
"Tectonic Model (Yasunari Kawabata "The Dancing Girl of Izu")"
今回のスタッフS一押しの作品。
縦に置いた文庫本の上に造形された建築用クレーンですが、キャプションにある材料は文庫本のみ。
もちろん糊や接着剤は使用しているのでしょうが、サイズを考慮しても芯に使っているのが普通の糸というのは驚きです。
ときの忘れものの2015年初にして唯一の国内アートフェア、準備中も開催中も何かとバタバタし通しでしたが、幾つかの作品も売れ、無事乗り切ることができました。現時点ではまだ確定ではありませんが、次は7月にアメリカで開催される、アートサンタフェに出展を申し込んでいます。ときの忘れもの初のアメリカフェア参加、乞うご期待ください。
(しんざわゆう)
ART FAIR TOKYO 2015 report by Staff S

先月の20日[金]から22日[日]にかけて開催されたアートフェア東京。
21日の記事ではときの忘れものブースの展示風景をご覧いただきましたが、今回はフェアのその他の部分についてご紹介します。
去年出展した時も人の密度には驚かされましたが、今年は先に香港で開催されたアート・バーゼルを観た人がそのまま日本に流れてきているのか、海外からの来場者も多く、普段はメールのやり取りしかないお客様がフラリとブースにいらっしゃったりというサプライズもありました。

この後に振舞われた日本酒が目当ての方も多そうでしたが、そもそもこれだけの人が集まるのがまずスゴイです。

時間帯によっては歩き回るのが億劫になるほどでした。
そんな盛況だったアートフェア東京の中で、スタッフSが特に気になった作品達を、これまた独断と偏見でご紹介させていただきます。
※画廊名と作家名は敬称を略しております。

U-die
"mouSkull"



南超
《一花一世界》


高畠依子
《ひまわり-6》
キャンバスに油彩を塗るのではなく、線状に置いて重ねることでパターンを描いている作品。
肉眼で見た時は「なんでひまわり?」と思いましたが、カメラを通してみると納得。

野口哲哉
"Sleep Away"


河野甲
《オオスズメバチノカムイ》

表面の見える部分は全て皮製だとか。

増田敏也
Low pixel CG《オマージュ(葡萄鼠キャラ細工花瓶)一対》
名前の通り、低解像度のCGのようなカクカクした、一昔前のTVゲームに登場しそうな作品。造形されているネズミは世界的に有名な夢の国の黒ネズミと、これまた世界的に有名な黄色い電気ネズミ。

絹谷香菜子
《旅に出るものたち -Tiger-》
長辺1m近いキャンバスにモノクロで様々な動物を描いたシリーズの一枚。


西嶋豊彦
《山神》
木の板に漆を塗り、そこに和紙を貼り付けてイメージを描くと言う、野口琢朗さんに似た技法で作られた作品シリーズ。


前原冬樹
《一刻(螺旋人間)》


岩崎貴宏
"Tectonic Model (Yasunari Kawabata "The Dancing Girl of Izu")"

縦に置いた文庫本の上に造形された建築用クレーンですが、キャプションにある材料は文庫本のみ。
もちろん糊や接着剤は使用しているのでしょうが、サイズを考慮しても芯に使っているのが普通の糸というのは驚きです。
ときの忘れものの2015年初にして唯一の国内アートフェア、準備中も開催中も何かとバタバタし通しでしたが、幾つかの作品も売れ、無事乗り切ることができました。現時点ではまだ確定ではありませんが、次は7月にアメリカで開催される、アートサンタフェに出展を申し込んでいます。ときの忘れもの初のアメリカフェア参加、乞うご期待ください。
(しんざわゆう)
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