昨日に引き続き、2016年を振り返ります。
今日は後半です。
◆「ルイーズ・ニーヴェルスン展」
2016年7月5日[火]~7月23日[土]
倉庫に眠っていたニーヴェルスンの大判版画を展示しました。
ニーヴェルスンというと廃材を使った黒のオブジェを思い起こす人が多いのですが、版画を飾ってみていまさらながらその深く気高い色彩の素晴らしさに感銘しました。

2016年7月10日
名古屋・SHUMOKU GALLERYにて。
縁あって若い画商さんと知り合い、「瀧口修造展」に協力し、馬場駿吉先生(名古屋ボストン美術館館長)と島敦彦先生(愛知県美術館館長)のトークの聴講に名古屋に伺いました。
7月のある日、フランスからの賓客を迎えて数日間の「安藤忠雄&磯崎新」展を(密かに)開催しました。記念写真を掲載したいのですが、お忍びでの来日だったようで「半年間は公開不可」と言われてしまいました。

青山に店を構えて20数年になりますが、すこしづつ街の景色が変わってきました。青山通りのランドマークだった黒川紀章設計の青山ベルコモンズが消滅してしまったのはとてもさびしい。
~~
◆「ART STAGE JAKARTA 2016」(ジャカルタ)
2016年8月5日[金]~8月7日[日]
出品作家:秋葉シスイ、野口琢郎、葉栗剛、長崎美希、安藤忠雄、磯崎新、ル・コルビュジエ、草間彌生、ナム・ジュン・パイク
インドネシアが2億3000万人の世界4位の人口大国だとご存知ですか。
1万3千もの島で構成された世界最大のイスラム人口国でもあります。これからインドと並びどんどん成長するに違いない、ということでジャカルタのアートフェアに初挑戦しました。
結果は・・・・・・一口でいうのは難しいのですが、コレクターはたくさんいます(日本の比ではない)が、資本主義のルールが未成熟で、なかなかビジネス的には難しい面もありました。スタッフのレポートをお読みください。

~~
◆「菅井汲展」
2016年8月6日[土]~8月20日[土]
亭主が親炙した菅井汲先生の1970~80年代のエディションを中心にご覧いただきました。
会期中、関根伸夫先生(左)がロサンゼルスから帰国、偶然居合わせた大野幸さん(中央)、土渕信彦さん(右)らと初対面ですがなごやかに会食しました。

8月沢木耕太郎さんの『流星ひとつ』が新潮文庫に入り、その表紙に故・宮脇愛子先生のドローイングがつかわれました。
1979年6月5日
沢木耕太郎さん(左)と、宮脇愛子先生(右)
於:東京駒場・東京大学教養学部美術博物館
磯崎新展オープニング
「さあ、たんとお上がりなさいね」(『深夜特急4』新潮文庫129ページ)
~~
◆「アールデコの作家たち~バルビエ、エルテ、ラブルール、カッサンドル展」
2016年9月1日[木]~9月10日[土]
出品作家:ラブルール、バルビエ、エルテ、アドルフ・ムーロン・カッサンドル
亭主が愛するラブルールなど1910年代半ばから1930年代にかけてヨーロッパおよびアメリカを中心に流行、発展したアール・デコの作品を展示しました。

9月7日:MORIOKA第一画廊で上田浩司さん(6月25日死去 享年83)を偲ぶ会があり出席しました。
萬鉄五郎記念美術館館長の中村光紀さんの追悼文を掲載(再録)いたしました。

1991年10月「難波田龍起展」
福井県勝山市の中上邸イソザキホールにて
上田浩司さん(右)、亭主、社長

25年後の2016年9月7日盛岡にて、
上田さんと盛岡の街については「ゴーギャンのあるお蕎麦屋さん」と、「ウォーホルのあるラーメン屋さん」をお読みください。
椅子のコレクションで知られる酒井実通男さんから新潟の過疎の村にお座敷画廊ができたことを知らせていただきました。来年はツアーを組んで訪ねましょう。
~~
◆「ART FAIR ASIA / FUKUOKA 2016」
2016年9月9日[金]~9月11日[日]
会場:ホテルオークラ福岡
出品作家:瑛九、松本竣介、瀧口修造、秋葉シスイ、他

老夫婦だけの参戦では心もとないと瀬戸内の島から駆けつけてくださった田村利生さん(右)と社長。
田村さんが近くの櫛田神社に祈願してくれたおかげで良い出会いをいただき、気持ちの良いフェアとなりました(感謝)。

「内間安瑆の絵画空間」の講義録を読んで亭主がすっかりファンになった琉球大学の永津禎三教授を迎えて一日だけの内間安瑆展を開きました。
~~
●ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート
第3回「独奏チェロによるJ.S.バッハと20世紀の音楽」
2016年9月17日[土]
出演:富田牧子(チェロ)
プロデュース:大野幸
バッハ と、 G.クルターク、P.ヒンデミット、W.ルトスワフスキら現代作曲家たちの曲を演奏していただきました。

~~
◆「光嶋裕介新作展 ~和紙に挑む~幻想都市風景」
2016年9月20日[火]~10月8日[土]
9月30日(金)には、光嶋裕介さんと小説家・編集者の松家仁之さんによるギャラリートークを開催しました。
大竹昭子さん、周防正行さん、植田実先生など聴衆も豪華で打ち上げは今年最高の盛り上がりでした。

千客万来
光嶋さん(中央)、松家仁之さん(右端)とアジカンの皆さん。
独立研究者の森田真生さん(左)は『数学する身体』で第15回小林秀雄賞を受賞したばかりです。
神戸からは光嶋さんのお嬢さんと内田樹先生が来廊。
左から、光嶋裕介さん、ゲッティ美術館のアマンダさん、和光大学の三上豊先生。

ハワイのホノルル美術館で内間安瑆展が開催されたとの嬉しいニュースもありました。
2016年10月1日
水戸芸術館にて
スピーチするクリスト(右)
柳正彦さん(左)に招かれ「クリストとジャンヌ=クロード アンブレラ 日本=アメリカ合衆国 1984-91」レセプションに出席しました。
柳正彦さん(右)とかつての同僚である社長
~~
◆「KIAF 2016」(ソウル)
2016年10月12日[水]~10月16日[日]
出品作家:秋葉シスイ、野口琢郎、安藤忠雄、磯崎新、草間彌生、ナム・ジュン・パイク、関根伸夫、浮田要三
ときの忘れもので個展を開いたハ・ミョンウンさん(右)と、インスタレーションアーティストご友人(左)にはさまれてゴキゲンなスタッフS。
今回は5月に釜山で出会ったIさんにソウルまで来ていただき通訳をお願いしました。その甲斐あって成果は上々でした。

~~
◆「山口長男とM氏コレクション展」
2016年10月12日[水]~10月22日[土]
出品作家:津田青楓、仙波均平、山口長男、緑川廣太郎、オノサト・トシノブ、桂ゆき、古茂田守介、駒井哲郎、高橋秀、加納光於
戦後初のサンパウロ・ビエンナーレ、そして没後の回顧展にも出品された山口長男の代表作を前に。
初日、大野慶人さん(左)が最初のお客様でした。

この展覧会では山口長男の大作のほかにも、没後40を迎えた駒井哲郎の超希少作品「夜の中の女」が出品され、久しぶりに「駒井哲郎を追いかけて」の連載を復活できました。
悪運は続き、「悪僧」が二人も訪れるという奇跡が再び起こったのには驚きました。
珍しい駒井作品はそれだけではなく、謎に満ちた「丸の内風景」まで扱うことができました。
これらレアな作品を大枚はたいてお買い上げくださった異端のコレクターSさんはじめ3人のコレクターに心より感謝申し上げます。
●図録刊行のご案内
『山口長男とM氏コレクション展』図録
2016年
ときの忘れもの 発行
20ページ 25.7×18.2cm
テキスト:三上豊(和光大学)
和英併記 全出品作品収録
税込540円 ※送料別途250円
ところで、ブログの定番中の定番だった土渕信彦さんの連載「瀧口修造とマルセル・デュシャン」が10月13日(第25回)に遂に終了しました。
この後の穴をどう埋めるか、アタマの痛い亭主であります。
~~
◆「ルリユール 書物への偏愛―テクストを変換するもの―」
2016年11月8日[火]~11月19日[土]
社長が長年通っているカルチャースクールの縁で、造本作家グループLes fragments de M(略称frgm)の皆さんの展覧会を開催することができました。ときの忘れもの初の造本の展覧会であり、これからも美しい本の展示を目指したいと思っています。
11月19日(土)にはfrgmの皆さんと写真家・著述家の港千尋さんによるギャラリートークを開催しました。

~~
◆「ART TAIPEI 2016」(台北)
2016年11月12日[土]~11月15日[火]
出品作家:葉栗剛、長崎美希、野口琢郎、秋葉シスイ、安藤忠雄、磯崎新、関根伸夫、浮田要三、他
懸案だった台湾への初出展。亭主は10年ぶりに台北に行ってきました。
左から舟越桂さん、亭主、葉栗剛さん、長崎美希さん。
シンガポールから出展の画廊さんたちとにぎやかに会食。
これで今年のアートフェア出展はすべて終了しました。
シンガポール、釜山、ジャカルタ、台北とソウル以外はすべて葉栗剛さんの木彫をメインに構成しました。
「毎回同じ作品を持っていったの?」と思われるかも知れませんが、違います。よく比べてみてください。ここ数年の海外アートフェアで既に葉栗さんの巨像4体を含め10数点の木彫作品を売ってきました。
もし、葉栗さんと出会わなければときの忘れものの海外戦略は今とは随分違った展開になっていたでしょう。
今年最後の台北でも葉栗さんの巨大木彫を売ることができました。スタッフのレポートをお読みください。
次から次へと制作に追いまくられた葉栗さん、刺青を描いた長崎美希さん、ご苦労さまでした。

『風景を撫でている男の後姿がみえる』:11月18日は私たちの恩人船木仁先生の命日でした。
「通りすぎるもの」:11月21日磯崎新アトリエのチーフだった藤江秀一さんが亡くなりました。
11月25日:故毛綱毅曠先生と石山修武先生の共著『異形建築巡礼』の出版記念パーティがあり、安藤忠雄先生はじめ多くの建築家に再会しました。
2016年11月25日国際文化会館にて
左から、亭主、六角鬼丈先生、植田実先生。
後日ご案内しますが、六角鬼丈先生と石山修武先生の新作版画のエディション展が進行しています。
また光嶋裕介さんと倉方俊輔さんによる新たなプロジェクトも計画されています。
名著『異形建築巡礼』を注釈した佐藤研吾さんはまだ20代の若い建築家ですが、来年ブログでの連載をお願いしています。
11月22日待望の<瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で始まり、社長と会場で懐かしい作品に再会してきました。
「青の中の丸」(左)は35年前、ギャラリー方寸の開廊記念展「瑛九 その夢の方へ」(1981年3月)に出品した作品です。
2016年11月27日
桐生・大川美術館にて
「松本竣介と野田英夫展」
松本竣介は亭主と社長にとってことのほか思い入れに深い作家ですが、嬉しいことにこの秋は鎌倉、東京、桐生の三つの美術館で作品が展示されました。
~~
◆「戦後の前衛美術‘50-70 Part III(入札)」
2016年12月3日[土]~12月10日[土]
年末恒例となった入札会です。
1950年代から「夜の会」など前衛美術運動に参加、国際的な視野にたって活躍したS氏と、同じく50年代から丸木位里・俊夫妻の「原爆の図」を携えて全国を巡回した反骨の評論家Y氏の旧蔵作品を入札方式で頒布しました。

~~
◆「2016年を送る~画廊コレクション展」
2016年12月14日[水]~12月27日[火]
出品作家:秋葉シスイ、野口琢郎、光嶋裕介、永井桃子、関根伸夫、瑛九
今年最後の展示は、ときの忘れものの大事な作家7作家各1点ずつ、大作を中心に。
来年もこれらの作家たちといい仕事ができればと願っています。

~~
●ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート
第4回「ガット弦で弾く、J.S.バッハとG.クルタークの無伴奏チェロ作品」
2016年12月22日(木)
出演:富田牧子(チェロ)
プロデュース:大野幸
木田いずみさんの歌と大野幸さんのヴァイオリンも加わったサプライズもあり、心にしみるコンサートでした。
大野さんのプロデュースで来年以降も継続して開催します。

WEB展を更新しました。2016年後半の企画展、フェア出展を紹介しました。
モバイルサイトを開設しました。設計したのはドイツ生まれの日本美術研究者イェンス・バルテルさん(Jens Bartel)です。彼の渡米後に引き継いで完成したのは新人スタッフ勝見美生です。
~~
●本日の瑛九情報!~~~
お正月には美術館で瑛九をみよう!
お正月早々1月1日より沖縄県立博物館・美術館は開館、「夢の美術館-めぐりあう名画たち-福岡市美術館・北九州市立美術館名品コレクション」展に瑛九の作品が展示されています。
亭主の情報収集によればお正月に瑛九を見られる美術館は七つもあります(詳しくは元旦のブログで)。
~~~
<瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日~2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。
●ときの忘れものは2016年12月28日(水)~2017年1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には1月6日より通常通り対応いたします。
ブログは元旦からエンジン全開、年中無休、元気に発信を続けます!
2016年を二日にわたり振り返りました。
スタッフたちの奮闘振りを脇においといて亭主のことばかり書いてしまいましたが、お正月の近美の「恩地孝四郎展」で打ちのめされ、立ち直るどころか3月の事故であわやの事態に震え、あたふたしているうちに近美の「瑛九展」で暮れた一年でした。二つの展覧会には、かつて扱った恩地孝四郎「赤い花」と、瑛九「青の中の丸」が出品されていたことがせめてもの救いでしょうか。
年末最後の締めくくりはときの忘れものの「今」を象徴するかのようなアメリカ西海岸からの瑛九のフォトデッサンのご注文でした。もちろんスタッフSの奮闘のおかげです。
リハビリ中心の生活で、仕事に集中できなかった悔いは残りますが、皆様のおかげで無事年を越すことができます。
あらためてお客様、作家、取引先の皆様に御礼を申しあげます。ありがとうございました。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
綿貫令子、綿貫不二夫、スタッフ一同
今日は後半です。
◆「ルイーズ・ニーヴェルスン展」
2016年7月5日[火]~7月23日[土]

ニーヴェルスンというと廃材を使った黒のオブジェを思い起こす人が多いのですが、版画を飾ってみていまさらながらその深く気高い色彩の素晴らしさに感銘しました。


名古屋・SHUMOKU GALLERYにて。
縁あって若い画商さんと知り合い、「瀧口修造展」に協力し、馬場駿吉先生(名古屋ボストン美術館館長)と島敦彦先生(愛知県美術館館長)のトークの聴講に名古屋に伺いました。
7月のある日、フランスからの賓客を迎えて数日間の「安藤忠雄&磯崎新」展を(密かに)開催しました。記念写真を掲載したいのですが、お忍びでの来日だったようで「半年間は公開不可」と言われてしまいました。

青山に店を構えて20数年になりますが、すこしづつ街の景色が変わってきました。青山通りのランドマークだった黒川紀章設計の青山ベルコモンズが消滅してしまったのはとてもさびしい。
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◆「ART STAGE JAKARTA 2016」(ジャカルタ)
2016年8月5日[金]~8月7日[日]
出品作家:秋葉シスイ、野口琢郎、葉栗剛、長崎美希、安藤忠雄、磯崎新、ル・コルビュジエ、草間彌生、ナム・ジュン・パイク

1万3千もの島で構成された世界最大のイスラム人口国でもあります。これからインドと並びどんどん成長するに違いない、ということでジャカルタのアートフェアに初挑戦しました。
結果は・・・・・・一口でいうのは難しいのですが、コレクターはたくさんいます(日本の比ではない)が、資本主義のルールが未成熟で、なかなかビジネス的には難しい面もありました。スタッフのレポートをお読みください。

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◆「菅井汲展」
2016年8月6日[土]~8月20日[土]

会期中、関根伸夫先生(左)がロサンゼルスから帰国、偶然居合わせた大野幸さん(中央)、土渕信彦さん(右)らと初対面ですがなごやかに会食しました。

8月沢木耕太郎さんの『流星ひとつ』が新潮文庫に入り、その表紙に故・宮脇愛子先生のドローイングがつかわれました。

沢木耕太郎さん(左)と、宮脇愛子先生(右)
於:東京駒場・東京大学教養学部美術博物館
磯崎新展オープニング
「さあ、たんとお上がりなさいね」(『深夜特急4』新潮文庫129ページ)
~~
◆「アールデコの作家たち~バルビエ、エルテ、ラブルール、カッサンドル展」
2016年9月1日[木]~9月10日[土]
出品作家:ラブルール、バルビエ、エルテ、アドルフ・ムーロン・カッサンドル


9月7日:MORIOKA第一画廊で上田浩司さん(6月25日死去 享年83)を偲ぶ会があり出席しました。
萬鉄五郎記念美術館館長の中村光紀さんの追悼文を掲載(再録)いたしました。

1991年10月「難波田龍起展」
福井県勝山市の中上邸イソザキホールにて
上田浩司さん(右)、亭主、社長

25年後の2016年9月7日盛岡にて、
上田さんと盛岡の街については「ゴーギャンのあるお蕎麦屋さん」と、「ウォーホルのあるラーメン屋さん」をお読みください。
椅子のコレクションで知られる酒井実通男さんから新潟の過疎の村にお座敷画廊ができたことを知らせていただきました。来年はツアーを組んで訪ねましょう。
~~
◆「ART FAIR ASIA / FUKUOKA 2016」
2016年9月9日[金]~9月11日[日]
会場:ホテルオークラ福岡
出品作家:瑛九、松本竣介、瀧口修造、秋葉シスイ、他

老夫婦だけの参戦では心もとないと瀬戸内の島から駆けつけてくださった田村利生さん(右)と社長。
田村さんが近くの櫛田神社に祈願してくれたおかげで良い出会いをいただき、気持ちの良いフェアとなりました(感謝)。

「内間安瑆の絵画空間」の講義録を読んで亭主がすっかりファンになった琉球大学の永津禎三教授を迎えて一日だけの内間安瑆展を開きました。
~~
●ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート
第3回「独奏チェロによるJ.S.バッハと20世紀の音楽」
2016年9月17日[土]

プロデュース:大野幸
バッハ と、 G.クルターク、P.ヒンデミット、W.ルトスワフスキら現代作曲家たちの曲を演奏していただきました。

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◆「光嶋裕介新作展 ~和紙に挑む~幻想都市風景」
2016年9月20日[火]~10月8日[土]

大竹昭子さん、周防正行さん、植田実先生など聴衆も豪華で打ち上げは今年最高の盛り上がりでした。

千客万来
光嶋さん(中央)、松家仁之さん(右端)とアジカンの皆さん。




ハワイのホノルル美術館で内間安瑆展が開催されたとの嬉しいニュースもありました。

水戸芸術館にて
スピーチするクリスト(右)
柳正彦さん(左)に招かれ「クリストとジャンヌ=クロード アンブレラ 日本=アメリカ合衆国 1984-91」レセプションに出席しました。

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◆「KIAF 2016」(ソウル)
2016年10月12日[水]~10月16日[日]
出品作家:秋葉シスイ、野口琢郎、安藤忠雄、磯崎新、草間彌生、ナム・ジュン・パイク、関根伸夫、浮田要三

今回は5月に釜山で出会ったIさんにソウルまで来ていただき通訳をお願いしました。その甲斐あって成果は上々でした。

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◆「山口長男とM氏コレクション展」
2016年10月12日[水]~10月22日[土]
出品作家:津田青楓、仙波均平、山口長男、緑川廣太郎、オノサト・トシノブ、桂ゆき、古茂田守介、駒井哲郎、高橋秀、加納光於

初日、大野慶人さん(左)が最初のお客様でした。

この展覧会では山口長男の大作のほかにも、没後40を迎えた駒井哲郎の超希少作品「夜の中の女」が出品され、久しぶりに「駒井哲郎を追いかけて」の連載を復活できました。
悪運は続き、「悪僧」が二人も訪れるという奇跡が再び起こったのには驚きました。
珍しい駒井作品はそれだけではなく、謎に満ちた「丸の内風景」まで扱うことができました。
これらレアな作品を大枚はたいてお買い上げくださった異端のコレクターSさんはじめ3人のコレクターに心より感謝申し上げます。
●図録刊行のご案内

2016年
ときの忘れもの 発行
20ページ 25.7×18.2cm
テキスト:三上豊(和光大学)
和英併記 全出品作品収録
税込540円 ※送料別途250円
ところで、ブログの定番中の定番だった土渕信彦さんの連載「瀧口修造とマルセル・デュシャン」が10月13日(第25回)に遂に終了しました。
この後の穴をどう埋めるか、アタマの痛い亭主であります。
~~
◆「ルリユール 書物への偏愛―テクストを変換するもの―」
2016年11月8日[火]~11月19日[土]

11月19日(土)にはfrgmの皆さんと写真家・著述家の港千尋さんによるギャラリートークを開催しました。

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◆「ART TAIPEI 2016」(台北)
2016年11月12日[土]~11月15日[火]
出品作家:葉栗剛、長崎美希、野口琢郎、秋葉シスイ、安藤忠雄、磯崎新、関根伸夫、浮田要三、他

左から舟越桂さん、亭主、葉栗剛さん、長崎美希さん。


シンガポール、釜山、ジャカルタ、台北とソウル以外はすべて葉栗剛さんの木彫をメインに構成しました。
「毎回同じ作品を持っていったの?」と思われるかも知れませんが、違います。よく比べてみてください。ここ数年の海外アートフェアで既に葉栗さんの巨像4体を含め10数点の木彫作品を売ってきました。
もし、葉栗さんと出会わなければときの忘れものの海外戦略は今とは随分違った展開になっていたでしょう。
今年最後の台北でも葉栗さんの巨大木彫を売ることができました。スタッフのレポートをお読みください。
次から次へと制作に追いまくられた葉栗さん、刺青を描いた長崎美希さん、ご苦労さまでした。

『風景を撫でている男の後姿がみえる』:11月18日は私たちの恩人船木仁先生の命日でした。
「通りすぎるもの」:11月21日磯崎新アトリエのチーフだった藤江秀一さんが亡くなりました。
11月25日:故毛綱毅曠先生と石山修武先生の共著『異形建築巡礼』の出版記念パーティがあり、安藤忠雄先生はじめ多くの建築家に再会しました。

左から、亭主、六角鬼丈先生、植田実先生。
後日ご案内しますが、六角鬼丈先生と石山修武先生の新作版画のエディション展が進行しています。
また光嶋裕介さんと倉方俊輔さんによる新たなプロジェクトも計画されています。
名著『異形建築巡礼』を注釈した佐藤研吾さんはまだ20代の若い建築家ですが、来年ブログでの連載をお願いしています。

「青の中の丸」(左)は35年前、ギャラリー方寸の開廊記念展「瑛九 その夢の方へ」(1981年3月)に出品した作品です。

桐生・大川美術館にて
「松本竣介と野田英夫展」
松本竣介は亭主と社長にとってことのほか思い入れに深い作家ですが、嬉しいことにこの秋は鎌倉、東京、桐生の三つの美術館で作品が展示されました。
~~
◆「戦後の前衛美術‘50-70 Part III(入札)」
2016年12月3日[土]~12月10日[土]

1950年代から「夜の会」など前衛美術運動に参加、国際的な視野にたって活躍したS氏と、同じく50年代から丸木位里・俊夫妻の「原爆の図」を携えて全国を巡回した反骨の評論家Y氏の旧蔵作品を入札方式で頒布しました。

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◆「2016年を送る~画廊コレクション展」
2016年12月14日[水]~12月27日[火]
出品作家:秋葉シスイ、野口琢郎、光嶋裕介、永井桃子、関根伸夫、瑛九

来年もこれらの作家たちといい仕事ができればと願っています。

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●ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサート
第4回「ガット弦で弾く、J.S.バッハとG.クルタークの無伴奏チェロ作品」
2016年12月22日(木)

プロデュース:大野幸
木田いずみさんの歌と大野幸さんのヴァイオリンも加わったサプライズもあり、心にしみるコンサートでした。
大野さんのプロデュースで来年以降も継続して開催します。

WEB展を更新しました。2016年後半の企画展、フェア出展を紹介しました。
モバイルサイトを開設しました。設計したのはドイツ生まれの日本美術研究者イェンス・バルテルさん(Jens Bartel)です。彼の渡米後に引き継いで完成したのは新人スタッフ勝見美生です。
~~
●本日の瑛九情報!~~~
お正月には美術館で瑛九をみよう!
お正月早々1月1日より沖縄県立博物館・美術館は開館、「夢の美術館-めぐりあう名画たち-福岡市美術館・北九州市立美術館名品コレクション」展に瑛九の作品が展示されています。
亭主の情報収集によればお正月に瑛九を見られる美術館は七つもあります(詳しくは元旦のブログで)。
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<瑛九 1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす>展が東京国立近代美術館で開催されています(11月22日~2017年2月12日)。外野応援団のときの忘れものは会期終了まで瑛九について毎日発信します。
●ときの忘れものは2016年12月28日(水)~2017年1月16日(月)まで冬季休廊です。
いつもより長い冬休みですが、お正月早々、ART STAGE SINGAPORE 2017に出展するためです。
メールやネットでのお問合せ、ご注文には1月6日より通常通り対応いたします。
ブログは元旦からエンジン全開、年中無休、元気に発信を続けます!
2016年を二日にわたり振り返りました。
スタッフたちの奮闘振りを脇においといて亭主のことばかり書いてしまいましたが、お正月の近美の「恩地孝四郎展」で打ちのめされ、立ち直るどころか3月の事故であわやの事態に震え、あたふたしているうちに近美の「瑛九展」で暮れた一年でした。二つの展覧会には、かつて扱った恩地孝四郎「赤い花」と、瑛九「青の中の丸」が出品されていたことがせめてもの救いでしょうか。
年末最後の締めくくりはときの忘れものの「今」を象徴するかのようなアメリカ西海岸からの瑛九のフォトデッサンのご注文でした。もちろんスタッフSの奮闘のおかげです。
リハビリ中心の生活で、仕事に集中できなかった悔いは残りますが、皆様のおかげで無事年を越すことができます。
あらためてお客様、作家、取引先の皆様に御礼を申しあげます。ありがとうございました。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
綿貫令子、綿貫不二夫、スタッフ一同
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