野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第34回
与論島へ
3月、art on pepar出展の為のニューヨーク出張から帰った後、京都の桜を楽しみつつ久しぶりにゆっくりと過ごせていましたが、5月からはまた気合いを入れて制作を始めないとと思っていたので、一年分の充電の為に4月終わりに初めての与論島へ4泊、那覇で3泊の一人旅に行きました。
往路は関空からPeachで那覇へ、那覇から琉球コミューターのプレペラ機に乗って30分で与論島に到着。
与論島は沖縄が近いのですが、鹿児島県の最南端の島です。
琉球コミューター
民宿に到着後、まず自転車で大金久海岸へ、もうこの浜に来られただけでも与論島に来て良かったと思える美しさでした。
それで、与論島には大潮の干潮時にしか現れないという、大金久海岸からボートで10分程の百合ヶ浜という島一番の観光名所の浜があり、下調べ不足で干潮から数日ズレたから行けないかと思ったのですが、ボートのおっちゃんに聞いたら浜の半分だけ出てるというので行きました。
途中ウミガメにも会えたり、とても美しかったです。
でもベストタイミングの時ならもっと、、と残念だったので、またリベンジしようと思います。


与論島は起伏が激しく、自転車で島一周はかなり苦しいので、3日目が快晴だったので原付きを借りて島を一周半しました。
京都で原付きに乗らなくなって数年経っていたので、久しぶりのバイクで海沿いを走るのは凄く気持ち良かったです。
ただ、与論島はトノサマバッタ級のデカいバッタが島中に大量に発生しているので、道を歩いても自転車でもバイクでも、目の前の地面から一斉に飛び立つバッタがばっちばち体に当たります 笑
多い所だと5m進む間に20匹位飛び立ちます、案外すぐ慣れますが、虫嫌いの人にはキツいかもしれません。。
もちろん砂浜や町中など、バッタのいない所もあるのでご安心を。





与論島は人が穏やかで優しく、学生さんやおばあちゃんがすれ違う時にみんな挨拶してくれたり、のんびり感が心地よい良い島でした。
文化は琉球に近いそうで、九州のガイドブックには載っていなくて何故か沖縄のブックに載っている事も多く、沖縄料理のお店が多くとても美味しくて、毎晩バカバカ食べて飲んだら少し太りました。
方言は九州弁とも沖縄のウチナーグチともまた違うのですが、現地の人同士の会話はもう何を言っているのか全くわかりません。
そういえば与論島には野口さんが多いそうで、自分は顔も濃く日焼けもしていたので、地元の方に4、5回島の人間だと勘違いされる位、とても馴染みました。
与論中学







そして5日目、フェリーで4時間半かけて那覇へ、ちょうど沖縄県立美術館で「写真家が見つめた沖縄 展」の初日だったので、行ってきました。
全体の作品数は少なめでしたが、東松照明先生の作品も出展されていて、懐かしい作品を見る事ができたので嬉しかったです。

沖縄県立美術館


今回の旅、夜は曇る日が多くて満天の星空が見えなかったのだけが残念でしたが、与論島は本当に美しく優しい島でした。
「めがね」という映画のロケ地にもなったという寺崎海岸も美しかったですが、なんといっても大金久海岸が素晴らしく、何度も行きました。
今まで沖縄の島々も結構行きましたが、どこの海岸よりも海のブルーは美しかったように思います。
あんなに美しい海を作品にできる気はしませんが、あの海が脳裏に焼き付いているのといないのでは、できるものも少しは違うと思うので、制作に活かしたいと思います。
寺崎海岸
大金久海岸


それと関係無いですが、何故か半年前位から急に飛行機がちょっと怖くなってきました、、
こんなペッラペラの機体なんてポキーン折れてヒューンて落ちるんやないかと想像するとゾゾゾッとします 笑
なので、外の景色を見るのもちょっと怖くなりました、なんでですかね、想像力が豊かになったのでしょうか。。
とはいえ、乗れなくなる程では無いので大丈夫ですが。
では、休養、充電は十分なので、気合い入れ直して一点一点作品制作がんばります。
(のぐち たくろう)
■野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。
●今日のお勧め作品は野口琢郎です。

野口琢郎
「Landscape#30」
2013年
箔画(木パネル、漆、金・銀・プラチナ箔、石炭、樹脂、アクリル絵具)
91.0×182.0cm
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
与論島へ
3月、art on pepar出展の為のニューヨーク出張から帰った後、京都の桜を楽しみつつ久しぶりにゆっくりと過ごせていましたが、5月からはまた気合いを入れて制作を始めないとと思っていたので、一年分の充電の為に4月終わりに初めての与論島へ4泊、那覇で3泊の一人旅に行きました。
往路は関空からPeachで那覇へ、那覇から琉球コミューターのプレペラ機に乗って30分で与論島に到着。
与論島は沖縄が近いのですが、鹿児島県の最南端の島です。

民宿に到着後、まず自転車で大金久海岸へ、もうこの浜に来られただけでも与論島に来て良かったと思える美しさでした。
それで、与論島には大潮の干潮時にしか現れないという、大金久海岸からボートで10分程の百合ヶ浜という島一番の観光名所の浜があり、下調べ不足で干潮から数日ズレたから行けないかと思ったのですが、ボートのおっちゃんに聞いたら浜の半分だけ出てるというので行きました。
途中ウミガメにも会えたり、とても美しかったです。
でもベストタイミングの時ならもっと、、と残念だったので、またリベンジしようと思います。


与論島は起伏が激しく、自転車で島一周はかなり苦しいので、3日目が快晴だったので原付きを借りて島を一周半しました。
京都で原付きに乗らなくなって数年経っていたので、久しぶりのバイクで海沿いを走るのは凄く気持ち良かったです。
ただ、与論島はトノサマバッタ級のデカいバッタが島中に大量に発生しているので、道を歩いても自転車でもバイクでも、目の前の地面から一斉に飛び立つバッタがばっちばち体に当たります 笑
多い所だと5m進む間に20匹位飛び立ちます、案外すぐ慣れますが、虫嫌いの人にはキツいかもしれません。。
もちろん砂浜や町中など、バッタのいない所もあるのでご安心を。





与論島は人が穏やかで優しく、学生さんやおばあちゃんがすれ違う時にみんな挨拶してくれたり、のんびり感が心地よい良い島でした。
文化は琉球に近いそうで、九州のガイドブックには載っていなくて何故か沖縄のブックに載っている事も多く、沖縄料理のお店が多くとても美味しくて、毎晩バカバカ食べて飲んだら少し太りました。
方言は九州弁とも沖縄のウチナーグチともまた違うのですが、現地の人同士の会話はもう何を言っているのか全くわかりません。
そういえば与論島には野口さんが多いそうで、自分は顔も濃く日焼けもしていたので、地元の方に4、5回島の人間だと勘違いされる位、とても馴染みました。








そして5日目、フェリーで4時間半かけて那覇へ、ちょうど沖縄県立美術館で「写真家が見つめた沖縄 展」の初日だったので、行ってきました。
全体の作品数は少なめでしたが、東松照明先生の作品も出展されていて、懐かしい作品を見る事ができたので嬉しかったです。




今回の旅、夜は曇る日が多くて満天の星空が見えなかったのだけが残念でしたが、与論島は本当に美しく優しい島でした。
「めがね」という映画のロケ地にもなったという寺崎海岸も美しかったですが、なんといっても大金久海岸が素晴らしく、何度も行きました。
今まで沖縄の島々も結構行きましたが、どこの海岸よりも海のブルーは美しかったように思います。
あんなに美しい海を作品にできる気はしませんが、あの海が脳裏に焼き付いているのといないのでは、できるものも少しは違うと思うので、制作に活かしたいと思います。




それと関係無いですが、何故か半年前位から急に飛行機がちょっと怖くなってきました、、
こんなペッラペラの機体なんてポキーン折れてヒューンて落ちるんやないかと想像するとゾゾゾッとします 笑
なので、外の景色を見るのもちょっと怖くなりました、なんでですかね、想像力が豊かになったのでしょうか。。
とはいえ、乗れなくなる程では無いので大丈夫ですが。
では、休養、充電は十分なので、気合い入れ直して一点一点作品制作がんばります。
(のぐち たくろう)
■野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。
●今日のお勧め作品は野口琢郎です。

野口琢郎
「Landscape#30」
2013年
箔画(木パネル、漆、金・銀・プラチナ箔、石炭、樹脂、アクリル絵具)
91.0×182.0cm
サインあり
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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
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