7月7日のお披露目から始まった「移転記念コレクション展」の展示作品の中から主に立体作品をご紹介してきました。

立体の最後を飾るのは舟越直木のブロンズです。
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舟越直木 「new born baby」
ブロンズ   H34.5cm
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舟越直木さんには個展はじめ幾度か展覧会をしていただきました。
2000年 6月 の「O JUN・舟越直木 展」は、仲のよいお二人の強い希望で実現した二人展でした。
そのときの直木さんからのメッセージを再録します。
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 今回のO-Junとの二人展に出品する作品は蝋型鋳造によるブロンズ彫刻にしようと思っている。
 今までは石膏の直づけによって原型を作ってきたが最近あの蝋型の形のコントロールの自由さのようなものに興味をもったからだ。原型が蝋型だといっても出来上がって来るものはブロンズであるから、ブロンズの質には変りはない。しかし、その表面のもっている風合、見た目のやわらかさの異いなどを確めてみたいと思っている。僕とO-Junは体格もとてもちがうし、彼は大きくてしかも、デリケートだと僕は思っている。作品の目指すところも異なっている。同じだったら気持悪い。
 しかし初めて彼の作品を見た時のことは良く覚えている。絵の上に日本語で、日記だか、心の叫びのような文章が書かれていた。そして、その時、こんなに真正直なことを書いてしまう作家もいるのかと思い感動した。そして、その時、二言三言話をしたのをおぼえている。私は私の作品をつくる。それらが彼の作品と、どんな対話をしてくれるか楽しみにしている。
 
2000.2.25 舟越直木

20170724_舟越直木O JUN・舟越直木 展
2000年 6月


20170724_舟越直木2
左から古田暁さん、ときの忘れもの亭主、末盛千枝子さん(直木さんの姉)、舟越直木さん
2000年6月6日
於:一軒家時代の青山・ときの忘れもの

20170724_舟越直木3O Junさん(左)と舟越直木さん(右)


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あれから17年、今年の5月、舟越直木さんは亡くなられました(64歳)。多くの人に愛された、これからもっともっと活躍して欲しい作家でした。
直木さんが個展を開いた銀座の老舗画廊・なびす画廊が7月29日に閉廊します。
「なびす画廊最後の十日展」の案内状には、<永遠の青年彫刻家・舟越直木を追悼する機会ともなってしまいました>とあります。
なびす画廊の終焉を惜しむとともに、直木さんの冥福を祈る次第です。

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舟越直木
舟越直木「作品 1997.APRIL 7
1997年 ドローイング
マットサイズ:82.0×66.0cm
サイン有り
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舟越直木 Naoki FUNAKOSHI(1953-2017)
1953年東京都生まれ。78年東京造形大学絵画科卒業。83年銀座・みゆき画廊で個展。以後、なびす画廊、MORIOKA第一画廊、ときの忘れもの、ギャラリー寺下、ギャラリーせいほう他での個展を中心に発表。1998年長岡・新潟県立近代美術館[インサイド/アウトサイド日本現代彫刻の8人]に出品。2000年岩手・萬鉄五郎記念美術館で[舟越直木・阿部陽子展]開催。2017年死去。

移転記念コレクション展
会期:2017年7月8日(土)~7月29日(土) 11:00~18:00 ※日・月・祝日休廊
※靴を脱いでお上がりいただきますので、予めご了承ください。
※駐車場はありませんので、近くのコインパーキングをご利用ください。
201707_komagome
出品作家:関根伸夫、北郷悟、舟越直木、小林泰彦、常松大純、柳原義達、葉栗剛、湯村光、瑛九、松本竣介、瀧口修造、オノサト・トシノブ、植田正治、秋葉シスイ、光嶋裕介、野口琢郎、アンディ・ウォーホル、草間彌生、宮脇愛子、難波田龍起、尾形一郎・優、他

ときの忘れものは、〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました(詳しくは6月5日及び6月16日のブログ参照)。
電話番号と営業時間が変わりました。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~18時。日・月・祝日は休廊。

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JR及び南北線の駒込駅南口から約8分、名勝六義園の正門からほど近く、東洋文庫から直ぐの場所です。