新連載・小林紀晴のエッセイ「TOKYO NETURE PHOTOGRAPHY」

 今月から新たな連載を始めせていただくことになりました。東京でネイチャーを撮ろうと思っています。私はずっと以前からネイチャー、あるいはネイチャー写真という存在が不思議でなりませんでした。どこまでがネイチャー写真で、どこからそうでなくなるのか。その境界や定義はどこにあるのか・・・・。
 一般的にネイチャー写真とは自然の中で動植物の姿や、生態を撮ったものをさすはずです。そのことにもちろん異論はないのですが、都市にもネイチャーは存在するはずだ、という思いが以前からありました。どれほど人工物に満たされていようが太陽の光で足元の植物を撮ることは、自然の力によって撮っていることに他ならないからです。
 そんな思いから、現在進行形でフィルムカメラを用いて、写真を撮っていこうと思っています。実験的な行為なのかもしれません。どこへ向かうのか、どこへたどり着くのか・・・・私にもわかりません。


第1回 KUGAYAMA

kugayama 01


kugayama 02

写真コンテストの審査員をさせていただく機会が、ときどきある。
なぜか畑違いのネイチャー写真部門の審査を担当という場面もあって、戸惑うことがある。

ネイチャーってそもそも、なに?
都会の路上にあったら、それはネイチャーじゃなくなるの?

そんな疑問を自分にぶつけてみる。
おそらく、東京にもネイチャーはいっぱいある。

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小林紀晴
《kugayama 01》
《kugayama 02》
共に2017年撮
ゼラチンシルバープリント
16x20inch
Ed.20

こばやし きせい

◆小林紀晴のエッセイ「山の記憶」は終了し、10月から新たな連載「TOKYO NETURE PHOTOGRAPHY」が始まります。毎月19日の更新です。

●展覧会のご紹介
20170919_小林紀晴


20170919_小林紀晴_裏

「鶴田真由 小林紀晴 写真展 Silence of India」
●ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
会期:2017年10月26日[木]~11月8日[水]
時間:10:30~18:30 ※最終日は15:00まで
休館:日曜
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■『瀧口修造展 III・IV 瀧口修造とマルセル・デュシャン』を刊行しました。
瀧口修造展 I』、『瀧口修造展 II』よりページ数も増えました。
TAKIGUCHI_3-4『瀧口修造展 III・IV 瀧口修造とマルセル・デュシャン』
2017年
ときの忘れもの 発行
92ページ  21.5x15.2cm
テキスト:瀧口修造(再録)、土渕信彦、工藤香澄
ハードカバー  英文併記
デザイン:北澤敏彦
掲載図版:65点
通常価格:2,500円(税別、送料別途)