<きのう埼玉県立近代美術館のリベラ展を見に行き、次回のとても気合いの入ったチラシを手にしました。楽しみに見に行きます。
Wさんのメールより>
<リベラ展に本日行ってまいりました。
リベラは、時代ごとに作風が変遷しているところもあり、なかなかその姿を捉えることができませんでしたが、メキシコの絵画と社会・政治との濃密な関係を垣間見ることができたのが収穫です。
瑛九の「手」も見てきました。
じっと見ていると、吹き付けながら、幾層ものフィルムが重なり合い、絵の向こうに何か世界があるような奥行きとリズムを感じました。「手」を見る前と後では、他の瑛九の作品から受ける印象も違います。以前東京国立近代美術館で瑛九の特集を見ましたが、先に「手」を見ておきたかったと思いました。
近くの風景画には見向きもせず、「手」に向かっていく人が何人もいました。
吸引力が違うようですね。
次回展の現代版画センターのチラシ(何種類もあるとは!)もいただいてきました。
楽しみです。
Tさんのメールより>
埼玉県立近代美術館で新春1月16日~3月25日の会期で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が開催されます。
このブログをお読みの方はご存知と思いますが、現代版画センターは亭主が1974年に創立し、1985年2月に倒産させてしまった「会員制による共同版元」でした。その11年余にわたる活動の歴史を、作品と資料によって検証しようという展覧会です。
ありがたいことですが、作家、支部、会員の皆さん、刷り師など取引先、関係者の方々に多大な迷惑をおかけした身としては、どうこの展覧会を伝えていいのか、忸怩たる思いでこの文章を書いています。
上掲、Wさん、Tさんのメールにある気合いの入ったチラシ(フライヤー)をご紹介します。




フライヤーには以上4種類があります。
現代版画センターは1974~1985年の間に約80作家、700点のエディションを版元として世に送り出しました。今回の展覧会では、その中から埼玉近美が選んだ45作家、約300点の作品が一部展示換えをしながら展観されます。

どういう展示にするか、すでに倒産して30数年たった組織が展開した運動をどう考えるのか、若い学芸員さんたちが、残された記録資料(版画センターニュース他)を読み込み、精査し、率直に述べておられます。(画面をクリックして縦位置の文章をお読みください)


右端の軌跡(年表)には、1974年から、1985年の倒産に至るまでの主な事項が記載されています。


私たちは作品と資料の提供は致しましたが、企画の内容については関与していません。
カタログに書くこともしませんし、トーク等にも参加しません。
「版画センターなんて知らない世代」の方たちにお任せしていますが、30~40年前のことゆえ、資料の欠落も多々あります。
当時ほぼ全県にわたり60ほどの支部組織があり、各地で展覧会、頒布会、オークション、上映会、講演会、パネルディスカッションなどが頻繁に開催されていました。残された資料から今回のカタログのためにカウントしたそれらは1400項目を超えます。
連絡のとれる旧支部の方たちに手紙を出し、もし写真、案内状、ポスター、ニュース、チラシなど残されているものがあればお貸しいただきたいとお願いしています。
下記の手紙は秋田県大曲支部を担っていただいた佐藤さんからで、一緒に昔のファイル類を送ってくださいました。


倒産後、年賀状のやりとりくらいで、30数年間お会いしていませんが、版画センターから毎月送られた書簡、ニュース、カタログをきちんとファイルしてとっておいてくださいました。
うれしくて、ありがたくて言葉になりません。
展覧会では作品の展示とともに、センターニュース、カタログ等、来場された方が実際に手にとってご覧いただけるよう、美術館に資料として収めた1セットとは別に閲覧用のファイルをつくりたいのですが、なかなか複数はそろいません。
特に、1975年からほぼ月刊で発行していた「版画センターニュース」(41号からは合本し市販もしたので、比較的入手しやすいのですが)の1号から40号までが見つかりません。
●「版画センターニュース」第1号~第13号は、21×10cmの縦長サイズです。

●「版画センターニュース」第14号~第40号は、39.5×27cmのタブロイド版です。

●「版画センターニュース(プリント・コミュニケーション)」第41号~第100号は、26×18cmのB5サイズです。

●「版画センターニュース(イーディー Ed)」第101号~第105号は、同じく26×18cmのB5サイズで、表紙がカラーになりました。

このブログをお読みの方の中に旧会員の方がいらっしゃいましたら、そしてお手元に当時の資料(ニュース、書簡、案内状、チラシ等)がありましたら、お譲りいただけませんでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
◆埼玉県立近代美術館の広報紙 ZOCALO の12月-1月号が発行され、次回の企画展「版画の景色 現代版画センターの軌跡」が特集されています。館内で無料配布しているほか、HPからもご覧いただけます。
●書籍のご案内

『版画掌誌第5号』
オリジナル版画入り美術誌
ときの忘れもの 発行
特集1/ジョナス・メカス
特集2/日和崎尊夫
B4判変形(32.0×26.0cm) シルクスクリーン刷り
A版ーA : 限定15部 価格:120,000円(税別)
A版ーB : 限定20部 価格:120,000円(税別)
B版 : 限定35部 価格:70,000円(税別)
『瀧口修造展 III・IV 瀧口修造とマルセル・デュシャン』図録
2017年10月
ときの忘れもの 発行
92ページ
21.5x15.2cm
テキスト:瀧口修造(再録)、土渕信彦、工藤香澄
デザイン:北澤敏彦
掲載図版:65点
価格:2,500円(税別) *送料250円
*『瀧口修造展 I』及び『瀧口修造展 II』図録も好評発売中です。
『安藤忠雄の奇跡 50の建築×50の証言』
2017年11月
日経アーキテクチュア(編)
B5判、352ページ
価格:2,700円(税別) *送料:250円
亭主もインタビューを受け、1984年の版画制作始末を語りました。
ときの忘れもので扱っています。
国立新美術館で開催中の「安藤忠雄展―挑戦―」は25万人を突破、最終日を迎えました。
展覧会については「植田実のエッセイ」と「光嶋裕介のエッセイ」を、「番頭おだちのオープニング・レポート」と合わせ読みください。
ときの忘れものでは1984年以来の安藤忠雄の版画、ドローイング作品をいつでもご覧になれます。
●ときの忘れものは、〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました(詳しくは6月5日及び6月16日のブログ参照)。
電話番号と営業時間が変わりました。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
営業時間=火曜~土曜の平日11時~18時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

Wさんのメールより>
<リベラ展に本日行ってまいりました。
リベラは、時代ごとに作風が変遷しているところもあり、なかなかその姿を捉えることができませんでしたが、メキシコの絵画と社会・政治との濃密な関係を垣間見ることができたのが収穫です。
瑛九の「手」も見てきました。
じっと見ていると、吹き付けながら、幾層ものフィルムが重なり合い、絵の向こうに何か世界があるような奥行きとリズムを感じました。「手」を見る前と後では、他の瑛九の作品から受ける印象も違います。以前東京国立近代美術館で瑛九の特集を見ましたが、先に「手」を見ておきたかったと思いました。
近くの風景画には見向きもせず、「手」に向かっていく人が何人もいました。
吸引力が違うようですね。
次回展の現代版画センターのチラシ(何種類もあるとは!)もいただいてきました。
楽しみです。
Tさんのメールより>
埼玉県立近代美術館で新春1月16日~3月25日の会期で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が開催されます。
このブログをお読みの方はご存知と思いますが、現代版画センターは亭主が1974年に創立し、1985年2月に倒産させてしまった「会員制による共同版元」でした。その11年余にわたる活動の歴史を、作品と資料によって検証しようという展覧会です。
ありがたいことですが、作家、支部、会員の皆さん、刷り師など取引先、関係者の方々に多大な迷惑をおかけした身としては、どうこの展覧会を伝えていいのか、忸怩たる思いでこの文章を書いています。
上掲、Wさん、Tさんのメールにある気合いの入ったチラシ(フライヤー)をご紹介します。




フライヤーには以上4種類があります。
現代版画センターは1974~1985年の間に約80作家、700点のエディションを版元として世に送り出しました。今回の展覧会では、その中から埼玉近美が選んだ45作家、約300点の作品が一部展示換えをしながら展観されます。

どういう展示にするか、すでに倒産して30数年たった組織が展開した運動をどう考えるのか、若い学芸員さんたちが、残された記録資料(版画センターニュース他)を読み込み、精査し、率直に述べておられます。(画面をクリックして縦位置の文章をお読みください)


右端の軌跡(年表)には、1974年から、1985年の倒産に至るまでの主な事項が記載されています。


私たちは作品と資料の提供は致しましたが、企画の内容については関与していません。
カタログに書くこともしませんし、トーク等にも参加しません。
「版画センターなんて知らない世代」の方たちにお任せしていますが、30~40年前のことゆえ、資料の欠落も多々あります。
当時ほぼ全県にわたり60ほどの支部組織があり、各地で展覧会、頒布会、オークション、上映会、講演会、パネルディスカッションなどが頻繁に開催されていました。残された資料から今回のカタログのためにカウントしたそれらは1400項目を超えます。
連絡のとれる旧支部の方たちに手紙を出し、もし写真、案内状、ポスター、ニュース、チラシなど残されているものがあればお貸しいただきたいとお願いしています。
下記の手紙は秋田県大曲支部を担っていただいた佐藤さんからで、一緒に昔のファイル類を送ってくださいました。


倒産後、年賀状のやりとりくらいで、30数年間お会いしていませんが、版画センターから毎月送られた書簡、ニュース、カタログをきちんとファイルしてとっておいてくださいました。
うれしくて、ありがたくて言葉になりません。
展覧会では作品の展示とともに、センターニュース、カタログ等、来場された方が実際に手にとってご覧いただけるよう、美術館に資料として収めた1セットとは別に閲覧用のファイルをつくりたいのですが、なかなか複数はそろいません。
特に、1975年からほぼ月刊で発行していた「版画センターニュース」(41号からは合本し市販もしたので、比較的入手しやすいのですが)の1号から40号までが見つかりません。
●「版画センターニュース」第1号~第13号は、21×10cmの縦長サイズです。

●「版画センターニュース」第14号~第40号は、39.5×27cmのタブロイド版です。

●「版画センターニュース(プリント・コミュニケーション)」第41号~第100号は、26×18cmのB5サイズです。

●「版画センターニュース(イーディー Ed)」第101号~第105号は、同じく26×18cmのB5サイズで、表紙がカラーになりました。

このブログをお読みの方の中に旧会員の方がいらっしゃいましたら、そしてお手元に当時の資料(ニュース、書簡、案内状、チラシ等)がありましたら、お譲りいただけませんでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
◆埼玉県立近代美術館の広報紙 ZOCALO の12月-1月号が発行され、次回の企画展「版画の景色 現代版画センターの軌跡」が特集されています。館内で無料配布しているほか、HPからもご覧いただけます。
●書籍のご案内

『版画掌誌第5号』
オリジナル版画入り美術誌
ときの忘れもの 発行
特集1/ジョナス・メカス
特集2/日和崎尊夫
B4判変形(32.0×26.0cm) シルクスクリーン刷り
A版ーA : 限定15部 価格:120,000円(税別)
A版ーB : 限定20部 価格:120,000円(税別)
B版 : 限定35部 価格:70,000円(税別)

2017年10月
ときの忘れもの 発行
92ページ
21.5x15.2cm
テキスト:瀧口修造(再録)、土渕信彦、工藤香澄
デザイン:北澤敏彦
掲載図版:65点
価格:2,500円(税別) *送料250円
*『瀧口修造展 I』及び『瀧口修造展 II』図録も好評発売中です。

2017年11月
日経アーキテクチュア(編)
B5判、352ページ
価格:2,700円(税別) *送料:250円
亭主もインタビューを受け、1984年の版画制作始末を語りました。
ときの忘れもので扱っています。
国立新美術館で開催中の「安藤忠雄展―挑戦―」は25万人を突破、最終日を迎えました。
展覧会については「植田実のエッセイ」と「光嶋裕介のエッセイ」を、「番頭おだちのオープニング・レポート」と合わせ読みください。
ときの忘れものでは1984年以来の安藤忠雄の版画、ドローイング作品をいつでもご覧になれます。
●ときの忘れものは、〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました(詳しくは6月5日及び6月16日のブログ参照)。
電話番号と営業時間が変わりました。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
営業時間=火曜~土曜の平日11時~18時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

コメント