たいへん遅くなってしまいましたが、昨年末2017年11月28日[火]―12月2日[土]に開催した<メキシコ地震被災地支援・チャリティー頒布会>のご報告です。

昨年9月7日メキシコのチアパス州でマグニチュード8.2の巨大地震が発生し、続けて19日には首都・メキシコシティー近郊をマグニチュード7.1の地震が襲いました。世界遺産である南部オアハカの古代遺跡モンテ・アルバンでは、石の建造物の一部が崩れたと伝えられています。建物の倒壊により多くの人が犠牲になりました。


Presidencia de la Republica, Mexico
https://www.gob.mx/presidencia/
(写真:メキシコ大使館提供)
私たちの仕事は平和で安全な社会でこそ成り立ちます。
不幸にも戦乱や自然災害に巻き込まれた人々に、私たちが出来ることはそう多くはありませんが、少しでもお役にたてたらと、私どものコレクションを提供し、全100作品を一律@8,000円で頒布いたしました。
趣旨にご賛同いただき北川民次作品を久保貞次郎先生のご遺族から、末松正樹作品を作家のご遺族から、武井武雄作品などをU様からそれぞれ無償でご提供いただきました。
たいへん多くの方からお申し込みをいただきました。
頒布点数:124点
シートでの売り上げ金額:992,000円
SH様、SY様、A様、I様からの寄付金:13,675円
総計=1,005,675円
総額1,005,675円は全額を被災地メキシコに送金します。
*出品点数は100点(100種類)でしたが、北川民次作品を久保家から複数をご提供いただいたので、総数は124点となりました。
ときの忘れものは、今まで「中村哲医師とペシャワール会を支援するチャリティ・オークション」、「東日本大震災復興支援」、「NYジャパン・ソサエティのベネフィット・オークション」、「ここから熊本へ~地震被災者支援展」など、皆様のご協力を得て、ささやかな支援活動を続けてまいりました。
あらためてご協力を感謝いたします。
送金先については、ただいま検討中です。
1)なるべく直接現金をお送りし、直ぐにお役に立てて欲しい。
2)できるだけ支援が届きにくい民間の団体、個人を対象にしたい。
3)画廊のコレクションを提供して集まったお金なので、被害を受けた文化財的なものも対象にしたい、
と考えていますが、皆さんからも良いアイデアがありましたら、ぜひお聞かせください。
◆埼玉県立近代美術館で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が始まりました。現代版画センターと「ときの忘れもの」についてはコチラをお読みください。
詳細な記録を収録した4分冊からなるカタログはぜひご購入ください(2,200円)。
会期:2018年1月16日(火)~3月25日(日)
現代版画センターは会員制による共同版元として1974年~1985年までの11年間に約80作家、700点のエディションを発表し、全国各地で展覧会、頒布会、オークション、講演会等を開催しました。本展では45作家、約300点の作品と、機関誌等の資料、会場内に設置した三つのスライド画像によりその全軌跡を辿ります。
○<「版画の景色 現代版画センターの軌跡」拝見
作家45名による約280点の作品・資料の展示。会場内で上映されているスライドショー、当時の時代感が伝わる激アツな内容でした。版画の技法とか販売のあり方は、写真にも通じるので、とくに写真関係者は必見かと。
(20180124/小林美香さんのtwitterより)>
○<暫く冬眠しようかと思うような寒さでしたが、意を決して、ぶらりタマキンの「版画の景色 現代版画センターの軌跡」へ。
美術家のみならず、工芸家、映像作家、建築家…さまざまなジャンルの作家が各々の思想を打ち出した版画がずらり。やっぱり建築家の版画作品には、空間が。技法もいろいろながら版画のメチエを超えた世界がまたいろいろ。そんな作品群だけでなく、会員制版元による普及とコレクターの育成活動、出版活動といった現代版画センターの運動体としての姿が全的に展示されています。資料的にも貴重な情報満載の図録も乙。3/25まで!
(20180125/勝原基貴さんのfacebookより)>
○<現代版画センターの軌跡。
ギャラリートーク参加して、そのまま閉館ギリギリまで見てました。展示数多くて時間あっという間に過ぎちゃいました。図録を手に入れましたが実際に会場で見た方が良いです。
(20180127/喫茶ウサボ屋さんのtwitterより)>
○<やや出遅れましたが、埼玉へ。これから「版画の景色 現代版画センターの軌跡」@ 埼玉県立近代美術館。というか、埼玉、寒いです。千葉の1.5割り増し的な…雪も結構残っている…
「版画の景色 現代版画センターの軌跡」@ 埼玉県立近代美術館。ちょうど展覧会担当の梅津さんのトークが始まったので、参加してました。(淀みない口調で理路整然。あんな風に話したいです…)で、展示も充実しております。1974年に誕生して、約10年余り活動した現代版画センターの活動を追っていく。
一般向けにオリジナルの版画を普及すべく、現代美術家らに依頼して、版画を制作しては、会員制の頒布会やオークションで販売したりしていた。また展示会やイベント、シンポなども行い、オーガナイザーとしての役割も果たしていた。さらに会報の刊行などの出版に携わる。思いの他に幅広い活動です。
展示は基本的に現代版画センターで制作された版画を見ていくのだけど、そのメンバーがこれまた幅広くて驚かされる。初めは靉嘔。新作を依頼して11111部を刷り、1枚1000円で売ったとか。もの派で知られる関根伸夫も重要で、作品を提供するだけでなく、センターのブレーンとしても活動していたそうです。
ともかく販路を広げるべく、展示会を積極的に行なったようで、全国津々浦々、画廊だけでなく、時に床屋や喫茶店などを借りて展示をしたとか。また版画というメディアのなせる業なのか、巡回展ではなく、映画の封切りさながらに、一斉、同時に展覧会をスタートさせては、果敢に仕掛けていったそうです。
建築家も運動に加わっていて、磯崎新、安藤忠雄の作品もある。特に磯崎、ミクストメディア的な作品が巨大で、(モチーフは自身の設計した群馬県立近代美術館)、さすがに2点しか作られなかったそう。大きいと言えば大沢昌助も2メートル超。刷る為に世界最大級のプレス機を作るところから始めたそうです。
現代版画センターの企画した「現代の声」展や、「プリントシンポジウム」などの活動についてもテーマで括って見せている。ラストは草間からウォーホルへ。版画センターに関する資料についても網羅していて、当時の展示会の映像や、出版物を実際に手にすることも出来る。本当によくまとまってました。
現代版画センターはのちに倒産。その使命を終えてしまったけども、70~80年代の時代というか、版画を通して、多様に展開した芸術運動の雰囲気を体感出来るような展覧会でした。「現代版画センターの軌跡」は埼玉県立近代美術館で3/25まで。コレクションでは雪岱の特集展示もあり。来て良かったです。
(20180127/はろるどさんのtwitterより)>
○西岡文彦さんの連載エッセイ「現代版画センターという景色」が始まりました(1月24日、2月14日、3月14日の全3回の予定です)。草創期の現代版画センターに参加された西岡さんが3月18日14時半~トークイベント「ウォーホルの版画ができるまでーー現代版画センターの軌跡」に講師として登壇されます。
○光嶋裕介さんのエッセイ「身近な芸術としての版画について」(1月28日ブログ)
○同館の広報誌 ソカロ87号では1983年のウォーホル全国展が紹介されています。
○現代版画センターエディションNo.64 関根伸夫「絵空事ー風船」
現代版画センターのエディション作品を展覧会が終了する3月25日まで毎日ご紹介します。
関根伸夫「絵空事―風船」
1975年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)+手彩色
42.0x35.0cm
Ed.100 サインあり
*現代版画センターエディション

メカス
◆ときの忘れものは「ハ・ミョンウン展」を開催します。
会期=2018年2月9日[金]―2月24日[土] ※日・月・祝日休廊

ロイ・リキテンスタイン、アンディ・ウォーホルなど誰もが知っている20世紀を代表するポップアートを、再解釈・再構築して自らの作品に昇華させるハ・ミョンウン。近年ではアジア最大のアートフェア「KIAF」に出品するなど活動の場を広げ、今後の活躍が期待される韓国の若手作家です。
ときの忘れものでは2回目となる個展ですが、新作など15点を展示します。 ハ・ミョンウンは会期中数日間、日本に滞在する予定です。
●オープニングのご案内
2月9日(金)17時から、来日するハ・ミョンウンさんを囲んでオープニングを開催します(予約不要)。皆さまお誘いあわせの上、是非ご参加ください。
◆国立近現代建築資料館で2月4日[日]まで「紙の上の建築 日本の建築ドローイング1970s-1990s」展が開催されています。磯崎新、安藤忠雄らの版画作品も出品されています。
展覧会については戸田穣さんのエッセイをお読みください。
●日経アーキテクチュアから『安藤忠雄の奇跡 50の建築×50の証言』が刊行されました。
亭主もインタビューを受け、1984年の版画制作始末を語りました。日経アーキテクチュア編集長のコラム<建築家・安藤忠雄氏の言葉の力:第3回>で、出江寛先生、石山修武先生の次に紹介されていますので、お読みください。
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531

新天地の駒込界隈についてはWEBマガジン<コラージ12月号>をお読みください。18~24頁にときの忘れものが特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

昨年9月7日メキシコのチアパス州でマグニチュード8.2の巨大地震が発生し、続けて19日には首都・メキシコシティー近郊をマグニチュード7.1の地震が襲いました。世界遺産である南部オアハカの古代遺跡モンテ・アルバンでは、石の建造物の一部が崩れたと伝えられています。建物の倒壊により多くの人が犠牲になりました。


Presidencia de la Republica, Mexico
https://www.gob.mx/presidencia/
(写真:メキシコ大使館提供)
私たちの仕事は平和で安全な社会でこそ成り立ちます。
不幸にも戦乱や自然災害に巻き込まれた人々に、私たちが出来ることはそう多くはありませんが、少しでもお役にたてたらと、私どものコレクションを提供し、全100作品を一律@8,000円で頒布いたしました。
趣旨にご賛同いただき北川民次作品を久保貞次郎先生のご遺族から、末松正樹作品を作家のご遺族から、武井武雄作品などをU様からそれぞれ無償でご提供いただきました。
たいへん多くの方からお申し込みをいただきました。
頒布点数:124点
シートでの売り上げ金額:992,000円
SH様、SY様、A様、I様からの寄付金:13,675円
総計=1,005,675円
総額1,005,675円は全額を被災地メキシコに送金します。
*出品点数は100点(100種類)でしたが、北川民次作品を久保家から複数をご提供いただいたので、総数は124点となりました。
ときの忘れものは、今まで「中村哲医師とペシャワール会を支援するチャリティ・オークション」、「東日本大震災復興支援」、「NYジャパン・ソサエティのベネフィット・オークション」、「ここから熊本へ~地震被災者支援展」など、皆様のご協力を得て、ささやかな支援活動を続けてまいりました。
あらためてご協力を感謝いたします。
送金先については、ただいま検討中です。
1)なるべく直接現金をお送りし、直ぐにお役に立てて欲しい。
2)できるだけ支援が届きにくい民間の団体、個人を対象にしたい。
3)画廊のコレクションを提供して集まったお金なので、被害を受けた文化財的なものも対象にしたい、
と考えていますが、皆さんからも良いアイデアがありましたら、ぜひお聞かせください。
◆埼玉県立近代美術館で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が始まりました。現代版画センターと「ときの忘れもの」についてはコチラをお読みください。
詳細な記録を収録した4分冊からなるカタログはぜひご購入ください(2,200円)。
会期:2018年1月16日(火)~3月25日(日)

○<「版画の景色 現代版画センターの軌跡」拝見
作家45名による約280点の作品・資料の展示。会場内で上映されているスライドショー、当時の時代感が伝わる激アツな内容でした。版画の技法とか販売のあり方は、写真にも通じるので、とくに写真関係者は必見かと。
(20180124/小林美香さんのtwitterより)>
○<暫く冬眠しようかと思うような寒さでしたが、意を決して、ぶらりタマキンの「版画の景色 現代版画センターの軌跡」へ。
美術家のみならず、工芸家、映像作家、建築家…さまざまなジャンルの作家が各々の思想を打ち出した版画がずらり。やっぱり建築家の版画作品には、空間が。技法もいろいろながら版画のメチエを超えた世界がまたいろいろ。そんな作品群だけでなく、会員制版元による普及とコレクターの育成活動、出版活動といった現代版画センターの運動体としての姿が全的に展示されています。資料的にも貴重な情報満載の図録も乙。3/25まで!
(20180125/勝原基貴さんのfacebookより)>
○<現代版画センターの軌跡。
ギャラリートーク参加して、そのまま閉館ギリギリまで見てました。展示数多くて時間あっという間に過ぎちゃいました。図録を手に入れましたが実際に会場で見た方が良いです。
(20180127/喫茶ウサボ屋さんのtwitterより)>
○<やや出遅れましたが、埼玉へ。これから「版画の景色 現代版画センターの軌跡」@ 埼玉県立近代美術館。というか、埼玉、寒いです。千葉の1.5割り増し的な…雪も結構残っている…
「版画の景色 現代版画センターの軌跡」@ 埼玉県立近代美術館。ちょうど展覧会担当の梅津さんのトークが始まったので、参加してました。(淀みない口調で理路整然。あんな風に話したいです…)で、展示も充実しております。1974年に誕生して、約10年余り活動した現代版画センターの活動を追っていく。
一般向けにオリジナルの版画を普及すべく、現代美術家らに依頼して、版画を制作しては、会員制の頒布会やオークションで販売したりしていた。また展示会やイベント、シンポなども行い、オーガナイザーとしての役割も果たしていた。さらに会報の刊行などの出版に携わる。思いの他に幅広い活動です。
展示は基本的に現代版画センターで制作された版画を見ていくのだけど、そのメンバーがこれまた幅広くて驚かされる。初めは靉嘔。新作を依頼して11111部を刷り、1枚1000円で売ったとか。もの派で知られる関根伸夫も重要で、作品を提供するだけでなく、センターのブレーンとしても活動していたそうです。
ともかく販路を広げるべく、展示会を積極的に行なったようで、全国津々浦々、画廊だけでなく、時に床屋や喫茶店などを借りて展示をしたとか。また版画というメディアのなせる業なのか、巡回展ではなく、映画の封切りさながらに、一斉、同時に展覧会をスタートさせては、果敢に仕掛けていったそうです。
建築家も運動に加わっていて、磯崎新、安藤忠雄の作品もある。特に磯崎、ミクストメディア的な作品が巨大で、(モチーフは自身の設計した群馬県立近代美術館)、さすがに2点しか作られなかったそう。大きいと言えば大沢昌助も2メートル超。刷る為に世界最大級のプレス機を作るところから始めたそうです。
現代版画センターの企画した「現代の声」展や、「プリントシンポジウム」などの活動についてもテーマで括って見せている。ラストは草間からウォーホルへ。版画センターに関する資料についても網羅していて、当時の展示会の映像や、出版物を実際に手にすることも出来る。本当によくまとまってました。
現代版画センターはのちに倒産。その使命を終えてしまったけども、70~80年代の時代というか、版画を通して、多様に展開した芸術運動の雰囲気を体感出来るような展覧会でした。「現代版画センターの軌跡」は埼玉県立近代美術館で3/25まで。コレクションでは雪岱の特集展示もあり。来て良かったです。
(20180127/はろるどさんのtwitterより)>
○西岡文彦さんの連載エッセイ「現代版画センターという景色」が始まりました(1月24日、2月14日、3月14日の全3回の予定です)。草創期の現代版画センターに参加された西岡さんが3月18日14時半~トークイベント「ウォーホルの版画ができるまでーー現代版画センターの軌跡」に講師として登壇されます。
○光嶋裕介さんのエッセイ「身近な芸術としての版画について」(1月28日ブログ)
○同館の広報誌 ソカロ87号では1983年のウォーホル全国展が紹介されています。
○現代版画センターエディションNo.64 関根伸夫「絵空事ー風船」
現代版画センターのエディション作品を展覧会が終了する3月25日まで毎日ご紹介します。

1975年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)+手彩色
42.0x35.0cm
Ed.100 サインあり
*現代版画センターエディション

メカス
◆ときの忘れものは「ハ・ミョンウン展」を開催します。
会期=2018年2月9日[金]―2月24日[土] ※日・月・祝日休廊

ロイ・リキテンスタイン、アンディ・ウォーホルなど誰もが知っている20世紀を代表するポップアートを、再解釈・再構築して自らの作品に昇華させるハ・ミョンウン。近年ではアジア最大のアートフェア「KIAF」に出品するなど活動の場を広げ、今後の活躍が期待される韓国の若手作家です。
ときの忘れものでは2回目となる個展ですが、新作など15点を展示します。 ハ・ミョンウンは会期中数日間、日本に滞在する予定です。
●オープニングのご案内
2月9日(金)17時から、来日するハ・ミョンウンさんを囲んでオープニングを開催します(予約不要)。皆さまお誘いあわせの上、是非ご参加ください。
◆国立近現代建築資料館で2月4日[日]まで「紙の上の建築 日本の建築ドローイング1970s-1990s」展が開催されています。磯崎新、安藤忠雄らの版画作品も出品されています。
展覧会については戸田穣さんのエッセイをお読みください。
●日経アーキテクチュアから『安藤忠雄の奇跡 50の建築×50の証言』が刊行されました。
亭主もインタビューを受け、1984年の版画制作始末を語りました。日経アーキテクチュア編集長のコラム<建築家・安藤忠雄氏の言葉の力:第3回>で、出江寛先生、石山修武先生の次に紹介されていますので、お読みください。
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531

新天地の駒込界隈についてはWEBマガジン<コラージ12月号>をお読みください。18~24頁にときの忘れものが特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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