小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」第24回
『〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する』(青弓社、2018)
(図1)
『〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する』表紙
(表紙の写真は、第64 回東京芸術大学卒業修了作品展(2016)の菅実花作品の展示風景)
今回紹介するのは、私が共著者の一人として参加した『〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する』(青弓社、2018)です。本書の出版は、妊娠した女性型愛玩人形(ラブドール)を写真に収めた菅実花さんのアート・プロジェクト「ラブドールは胎児の夢を見るか?」が契機になっています。「ラブドールの妊婦像」は、妊娠、人形、セクシュアリティ、生殖技術などさまざまなテーマに絡み合い、鑑賞者にインパクトを与え、インターネット上でも大きな話題になりました。この作品が引き起こした反応を受け、イメージ&ジェンダー研究会により、ミニ・シンポジウム「孕む身体表象―その身体は誰のものなのか?」が2016 年9 月に開催され、登壇者と参加者により、美術史、文学、ジェンダー研究さまざまなアングルから妊娠と表象に関して活発な議論が交わされました。
私はシンポジウムの登壇者ではなく、一参加者として聴講していたのですが、菅さんが作品制作に際して、私が過去に「母さん目線の写真史」と題した本ブログ連載の第1回「マタニティ・フォト」の流行と、イモージェン・カニンガムの「Pregnant Nude(妊婦のヌード)」(2013年6月25日)を読んでいたということで知己を得て、シンポジウムの記録集にマタニティ・フォトについての論を寄稿して欲しいとのご依頼を頂き、共著者として参加させて頂くに至った次第です。本書の内容については、評論家・児童文学者の野上暁氏がWEBRONZA掲載の書評で各論の論旨と本書の意義を丁寧に解題して下さっているのでそちらをお読み下さい。
私が第2章の「マタニティ・フォトの四半世紀 メディアの中の妊婦像」を執筆するなかで「マタニティ・フォト・ウォッチャー」として、モデルや女優のような著名人のさまざまなマタニティ・フォトの事例を探しまわり、それらが注目された経緯や背景などを調べる過程で気になった事柄を、執筆後記として記しておきたいと思います。タイトルに「四半世紀」と記しているように、デミ・ムーアのマタニティ・フォト(図2)が『Vanity Fair』の表紙を飾った1991年から現代にいたるまでのおよそ25 年間をマタニティ・フォトの事例を辿ることは、雑誌のような印刷物に掲載され流通する写真が読者にインパクトを与え、世論に影響をもたらしていた時代から、写真のデジタル化が進み、インターネットの普及や、インスタグラムのようなSNS の台頭によって、画像が瞬時に拡散する時代へと、写真やメディアのあり方が大きく変わる変遷を辿ることでもありました。
(図2)
デミ・ムーア(Vanity Fair 1991年8月号)
撮影アニー・リーボヴィッツ
(図3)
歌手のビヨンセがインスタグラムに投稿したマタニティ・フォト(2017
年2月2日)
ファション雑誌の表紙という多数の人の眼にさらされる公的な空間に現れた妊婦のヌードがセンセーションを引き起こした後に、マタニティ・フォトは妊娠後期、臨月期に撮影する記念写真として定着し、写真産業の中に組み込まれていきました。その過程を加速させたのが、スマートフォンの登場によるセルフィ(自撮り)やSNSの浸透です。SNSの中でも2010年にサービスを開始したInstagramのユーザ数は急激に増加し(2018年1月時点で8億人)、著名人が私生活の写真や動画を公開するアカウントは、夥しい数のフォロアーを獲得していきます。たとえば、歌手のビヨンセ(フォロアー数1億1千万人)が2017年2 月2 日に双子の妊娠を発表するために投稿したマタニティ・フォトには、大反響を引き起こし、2018年2月現在には1124万を超える「いいね!」を獲得しています。また、最近になってカイリー・ジェンナー(アメリカのリアリティ・ショー番組で有名になったカーダシアン家の一人で、いわゆるハリウッドのセレブリティ、化粧品をプロデュースする実業家としても知られる。彼女もビヨンセと同様に1億人を超えるフォロアーを持つ)が出産を報告する投稿(生まれたてのの赤ちゃんがジェンナーの親指を握っている様子を捉えた写真)では、瞬く間に1700万以上の「いいね!」がつき、ビヨンセの記録を塗り替え
た、ということがニュースとして取り上げられたりもしています。妊娠・出産という女性のプライベートな事象がSNSを通して世界中の注目を集めることが、数字によって可視化され、その数字の記録がニュースとして報じられ手いる現状、私的な写真と、新聞や雑誌のような既存の公的なメディアが担ってきた役割の間の境界線がぼやかされている状況を端的に物語っていると言えるでしょう。
(図4)
女児の誕生を公表したカイリー・ジェンナーの投稿(2018 年2 月7 日)
(図5)
「カイリー・ジェンナーのインスタ写真がビヨンセを抜いて史上最多の
“いいね!”をゲット」
ちなみに、カイリー・ジェンナーは1997 年生まれの20歳。デジタル・ネイティヴで、子どもの頃からスマートフォンを持って育ってきた世代です。
Instagramの「いいね!」の数やYouTubeの動画再生回数によって、世の中での注目度が数値化されることを幼少時から体験的に知り、また自らもその中で注目を得るように振る舞うことは、彼女のように突出した例ではなくとも、世代に共通する感覚として醸成されつつあるのでしょう。アナログの環境が主流だった時代に生まれ育ち、成人して年齢を重ねてゆく過程の中でデジタル化の進行を体験してきた中年世代の私から見ると、若い世代、子どもたちが、メディアとのつき合い方や意識の仕方はどのように変わっていくのかということは、一人の親としても興味があることですし、そういったことも今後考えていきたいと思っています。
(こばやし みか)
■小林美香 Mika KOBAYASHI
写真研究者・東京国立近代美術館客員研究員。国内外の各種学校/機関で写真に関するレクチャー、ワークショップ、展覧会を企画、雑誌に寄稿。2007-08年にAsian Cultural Councilの招聘、及び Patterson Fellow としてアメリカに滞在し、国際写真センター(ICP)及びサンフランシスコ近代美術館で日本の写真を紹介する展覧会/研究活動に従事。
2010年より東京国立近代美術館客員研究員、2014年から東京工芸大学非常勤講師を務める。
◆小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
◆埼玉県立近代美術館で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が開催されています。現代版画センターと「ときの忘れもの」についてはコチラをお読みください。
詳細な記録を収録した4分冊からなるカタログはお勧めです。ときの忘れもので扱っています。
会期:2018年1月16日(火)~3月25日(日)
現代版画センターは会員制による共同版元として1974年~1985年までの11年間に約80作家、700点のエディションを発表し、全国各地で展覧会、頒布会、オークション、講演会等を開催しました。本展では45作家、280点の作品と、機関誌等の資料、会場内に設置した三つのスライド画像によりその全軌跡を辿ります。
○<埼玉近美の版画センターの展示、よかった。こうして70-80年代のアートシーンが検証されて、充実した記録が残されていくのは熱いです。コレクション展はあまり引っかからなかったけど、印象に残ったのは元永定正と田中保かな。
(20180127/留樹さんのtwitterより)>
○<埼玉県立近代美術館で谷川賢作さんのコンサート。
やよいちゃんよかった!
版画展では主にジョナス・メカスを見た。
アンディ・ウォーホルの高橋悠治さんコンサートポスターがよかった。
(20180217/笹久保伸さんのtwitterより)>
○<予てより興味があった中銀カプセルの実物を見れたのは嬉しかった。「版画の景色」展では、ジョナス・メカスの作品と、大沢昌助の《机上の空論》に惹かれた。
(20180208/すなさんのtwitterより)>
○<この年譜だけでもゾクゾクする😮
構成、作品、カタログ、すべてから熱気が伝わる「かっこいい」企画、埼玉県立近代美術館の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展。

(20180218/MasuoikedaArtさんのtwitterより)>
○西岡文彦さんの連載エッセイ「現代版画センターという景色」が始まりました(1月24日、2月14日、3月14日の全3回の予定です)。草創期の現代版画センターに参加された西岡さんが3月18日14時半~トークイベント「ウォーホルの版画ができるまでーー現代版画センターの軌跡」に講師として登壇されます。
○光嶋裕介さんのエッセイ「身近な芸術としての版画について」(1月28日ブログ)
○荒井由泰さんのエッセイ「版画の景色―現代版画センターの軌跡展を見て」(1月31日ブログ)
○スタッフたちが見た「版画の景色」(2月4日ブログ)
○毎日新聞2月7日夕刊の美術覧で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が紹介されました。執筆は永田晶子さん、見出しに<「志」追った運動体>とあります。
○倉垣光孝さんと浪漫堂のポスター(2月8日ブログ)
○嶋﨑吉信さんのエッセイ~「紙にインクがのっている」その先のこと(2月12日ブログ)
○大谷省吾さんのエッセイ~「版画の景色-現代版画センターの軌跡」はなぜ必見の展覧会なのか(2月16日ブログ)
○塩野哲也さんの編集思考室シオング発行のWEBマガジン[ Colla:J(コラージ)]2018 2月号が展覧会を取材し、87~95ページにかけて特集しています。
○埼玉県立近代美術館の広報誌 ソカロ87号で1983年のウォーホル全国展が紹介されています。
○同じく、同館の広報誌ソカロ88号には栗原敦さん(実践女子大学名誉教授)の特別寄稿「現代版画センター運動の傍らでー運動のはるかな精神について」が掲載されています。
○現代版画センターエディションNo.141 菅井汲「赤い太陽」
現代版画センターのエディション作品を展覧会が終了する3月25日まで毎日ご紹介します。
菅井汲《赤い太陽》
1976年
マルチプル(アクリル+シルクスクリーン、刷り:石田了一)
10.0×7.0×2.0cm
Ed.150 Signed

出品作家45名:靉嘔/安藤忠雄 /飯田善国/磯崎新/一原有徳/アンディ・ウォーホル/内間安瑆/瑛九/大沢昌助/岡本信治郎/小田襄/小野具定/オノサト・トシノブ/柏原えつとむ/加藤清之/加山又造/北川民次/木村光佑/木村茂/木村利三郎/草間彌生/駒井哲郎/島州一/菅井汲/澄川喜一/関根伸夫/高橋雅之/高柳裕/戸張孤雁/難波田龍起/野田哲也/林芳史/藤江民/舟越保武/堀浩哉 /堀内正和/本田眞吾/松本旻/宮脇愛子/ジョナス・メカス/元永定正/柳澤紀子/山口勝弘/吉田克朗/吉原英雄
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●書籍のご案内
『瀧口修造展 III・IV 瀧口修造とマルセル・デュシャン』図録
2017年10月
ときの忘れもの 発行
92ページ
21.5x15.2cm
テキスト:瀧口修造(再録)、土渕信彦、工藤香澄
デザイン:北澤敏彦
掲載図版:65点
価格:2,500円(税別)*送料別途250円
●日経アーキテクチュアから『安藤忠雄の奇跡 50の建築×50の証言』が刊行されました。
亭主もインタビューを受け、1984年の版画制作始末を語りました。日経アーキテクチュア編集長のコラム<建築家・安藤忠雄氏の言葉の力:第3回>で、出江寛先生、石山修武先生の次に紹介されています。
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
新天地の駒込界隈についてはWEBマガジン<コラージ12月号>をお読みください。18~24頁にときの忘れものが特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
『〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する』(青弓社、2018)

『〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する』表紙
(表紙の写真は、第64 回東京芸術大学卒業修了作品展(2016)の菅実花作品の展示風景)
今回紹介するのは、私が共著者の一人として参加した『〈妊婦〉アート論 孕む身体を奪取する』(青弓社、2018)です。本書の出版は、妊娠した女性型愛玩人形(ラブドール)を写真に収めた菅実花さんのアート・プロジェクト「ラブドールは胎児の夢を見るか?」が契機になっています。「ラブドールの妊婦像」は、妊娠、人形、セクシュアリティ、生殖技術などさまざまなテーマに絡み合い、鑑賞者にインパクトを与え、インターネット上でも大きな話題になりました。この作品が引き起こした反応を受け、イメージ&ジェンダー研究会により、ミニ・シンポジウム「孕む身体表象―その身体は誰のものなのか?」が2016 年9 月に開催され、登壇者と参加者により、美術史、文学、ジェンダー研究さまざまなアングルから妊娠と表象に関して活発な議論が交わされました。
私はシンポジウムの登壇者ではなく、一参加者として聴講していたのですが、菅さんが作品制作に際して、私が過去に「母さん目線の写真史」と題した本ブログ連載の第1回「マタニティ・フォト」の流行と、イモージェン・カニンガムの「Pregnant Nude(妊婦のヌード)」(2013年6月25日)を読んでいたということで知己を得て、シンポジウムの記録集にマタニティ・フォトについての論を寄稿して欲しいとのご依頼を頂き、共著者として参加させて頂くに至った次第です。本書の内容については、評論家・児童文学者の野上暁氏がWEBRONZA掲載の書評で各論の論旨と本書の意義を丁寧に解題して下さっているのでそちらをお読み下さい。
私が第2章の「マタニティ・フォトの四半世紀 メディアの中の妊婦像」を執筆するなかで「マタニティ・フォト・ウォッチャー」として、モデルや女優のような著名人のさまざまなマタニティ・フォトの事例を探しまわり、それらが注目された経緯や背景などを調べる過程で気になった事柄を、執筆後記として記しておきたいと思います。タイトルに「四半世紀」と記しているように、デミ・ムーアのマタニティ・フォト(図2)が『Vanity Fair』の表紙を飾った1991年から現代にいたるまでのおよそ25 年間をマタニティ・フォトの事例を辿ることは、雑誌のような印刷物に掲載され流通する写真が読者にインパクトを与え、世論に影響をもたらしていた時代から、写真のデジタル化が進み、インターネットの普及や、インスタグラムのようなSNS の台頭によって、画像が瞬時に拡散する時代へと、写真やメディアのあり方が大きく変わる変遷を辿ることでもありました。

デミ・ムーア(Vanity Fair 1991年8月号)
撮影アニー・リーボヴィッツ

歌手のビヨンセがインスタグラムに投稿したマタニティ・フォト(2017
年2月2日)
ファション雑誌の表紙という多数の人の眼にさらされる公的な空間に現れた妊婦のヌードがセンセーションを引き起こした後に、マタニティ・フォトは妊娠後期、臨月期に撮影する記念写真として定着し、写真産業の中に組み込まれていきました。その過程を加速させたのが、スマートフォンの登場によるセルフィ(自撮り)やSNSの浸透です。SNSの中でも2010年にサービスを開始したInstagramのユーザ数は急激に増加し(2018年1月時点で8億人)、著名人が私生活の写真や動画を公開するアカウントは、夥しい数のフォロアーを獲得していきます。たとえば、歌手のビヨンセ(フォロアー数1億1千万人)が2017年2 月2 日に双子の妊娠を発表するために投稿したマタニティ・フォトには、大反響を引き起こし、2018年2月現在には1124万を超える「いいね!」を獲得しています。また、最近になってカイリー・ジェンナー(アメリカのリアリティ・ショー番組で有名になったカーダシアン家の一人で、いわゆるハリウッドのセレブリティ、化粧品をプロデュースする実業家としても知られる。彼女もビヨンセと同様に1億人を超えるフォロアーを持つ)が出産を報告する投稿(生まれたてのの赤ちゃんがジェンナーの親指を握っている様子を捉えた写真)では、瞬く間に1700万以上の「いいね!」がつき、ビヨンセの記録を塗り替え
た、ということがニュースとして取り上げられたりもしています。妊娠・出産という女性のプライベートな事象がSNSを通して世界中の注目を集めることが、数字によって可視化され、その数字の記録がニュースとして報じられ手いる現状、私的な写真と、新聞や雑誌のような既存の公的なメディアが担ってきた役割の間の境界線がぼやかされている状況を端的に物語っていると言えるでしょう。

女児の誕生を公表したカイリー・ジェンナーの投稿(2018 年2 月7 日)

「カイリー・ジェンナーのインスタ写真がビヨンセを抜いて史上最多の
“いいね!”をゲット」
ちなみに、カイリー・ジェンナーは1997 年生まれの20歳。デジタル・ネイティヴで、子どもの頃からスマートフォンを持って育ってきた世代です。
Instagramの「いいね!」の数やYouTubeの動画再生回数によって、世の中での注目度が数値化されることを幼少時から体験的に知り、また自らもその中で注目を得るように振る舞うことは、彼女のように突出した例ではなくとも、世代に共通する感覚として醸成されつつあるのでしょう。アナログの環境が主流だった時代に生まれ育ち、成人して年齢を重ねてゆく過程の中でデジタル化の進行を体験してきた中年世代の私から見ると、若い世代、子どもたちが、メディアとのつき合い方や意識の仕方はどのように変わっていくのかということは、一人の親としても興味があることですし、そういったことも今後考えていきたいと思っています。
(こばやし みか)
■小林美香 Mika KOBAYASHI
写真研究者・東京国立近代美術館客員研究員。国内外の各種学校/機関で写真に関するレクチャー、ワークショップ、展覧会を企画、雑誌に寄稿。2007-08年にAsian Cultural Councilの招聘、及び Patterson Fellow としてアメリカに滞在し、国際写真センター(ICP)及びサンフランシスコ近代美術館で日本の写真を紹介する展覧会/研究活動に従事。
2010年より東京国立近代美術館客員研究員、2014年から東京工芸大学非常勤講師を務める。
◆小林美香のエッセイ「写真集と絵本のブックレビュー」は毎月25日の更新です。
◆埼玉県立近代美術館で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が開催されています。現代版画センターと「ときの忘れもの」についてはコチラをお読みください。
詳細な記録を収録した4分冊からなるカタログはお勧めです。ときの忘れもので扱っています。
会期:2018年1月16日(火)~3月25日(日)

○<埼玉近美の版画センターの展示、よかった。こうして70-80年代のアートシーンが検証されて、充実した記録が残されていくのは熱いです。コレクション展はあまり引っかからなかったけど、印象に残ったのは元永定正と田中保かな。
(20180127/留樹さんのtwitterより)>
○<埼玉県立近代美術館で谷川賢作さんのコンサート。
やよいちゃんよかった!
版画展では主にジョナス・メカスを見た。
アンディ・ウォーホルの高橋悠治さんコンサートポスターがよかった。
(20180217/笹久保伸さんのtwitterより)>
○<予てより興味があった中銀カプセルの実物を見れたのは嬉しかった。「版画の景色」展では、ジョナス・メカスの作品と、大沢昌助の《机上の空論》に惹かれた。
(20180208/すなさんのtwitterより)>
○<この年譜だけでもゾクゾクする😮
構成、作品、カタログ、すべてから熱気が伝わる「かっこいい」企画、埼玉県立近代美術館の「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展。

(20180218/MasuoikedaArtさんのtwitterより)>
○西岡文彦さんの連載エッセイ「現代版画センターという景色」が始まりました(1月24日、2月14日、3月14日の全3回の予定です)。草創期の現代版画センターに参加された西岡さんが3月18日14時半~トークイベント「ウォーホルの版画ができるまでーー現代版画センターの軌跡」に講師として登壇されます。
○光嶋裕介さんのエッセイ「身近な芸術としての版画について」(1月28日ブログ)
○荒井由泰さんのエッセイ「版画の景色―現代版画センターの軌跡展を見て」(1月31日ブログ)
○スタッフたちが見た「版画の景色」(2月4日ブログ)
○毎日新聞2月7日夕刊の美術覧で「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展が紹介されました。執筆は永田晶子さん、見出しに<「志」追った運動体>とあります。
○倉垣光孝さんと浪漫堂のポスター(2月8日ブログ)
○嶋﨑吉信さんのエッセイ~「紙にインクがのっている」その先のこと(2月12日ブログ)
○大谷省吾さんのエッセイ~「版画の景色-現代版画センターの軌跡」はなぜ必見の展覧会なのか(2月16日ブログ)
○塩野哲也さんの編集思考室シオング発行のWEBマガジン[ Colla:J(コラージ)]2018 2月号が展覧会を取材し、87~95ページにかけて特集しています。
○埼玉県立近代美術館の広報誌 ソカロ87号で1983年のウォーホル全国展が紹介されています。
○同じく、同館の広報誌ソカロ88号には栗原敦さん(実践女子大学名誉教授)の特別寄稿「現代版画センター運動の傍らでー運動のはるかな精神について」が掲載されています。
○現代版画センターエディションNo.141 菅井汲「赤い太陽」
現代版画センターのエディション作品を展覧会が終了する3月25日まで毎日ご紹介します。

1976年
マルチプル(アクリル+シルクスクリーン、刷り:石田了一)
10.0×7.0×2.0cm
Ed.150 Signed

出品作家45名:靉嘔/安藤忠雄 /飯田善国/磯崎新/一原有徳/アンディ・ウォーホル/内間安瑆/瑛九/大沢昌助/岡本信治郎/小田襄/小野具定/オノサト・トシノブ/柏原えつとむ/加藤清之/加山又造/北川民次/木村光佑/木村茂/木村利三郎/草間彌生/駒井哲郎/島州一/菅井汲/澄川喜一/関根伸夫/高橋雅之/高柳裕/戸張孤雁/難波田龍起/野田哲也/林芳史/藤江民/舟越保武/堀浩哉 /堀内正和/本田眞吾/松本旻/宮脇愛子/ジョナス・メカス/元永定正/柳澤紀子/山口勝弘/吉田克朗/吉原英雄
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
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2017年10月
ときの忘れもの 発行
92ページ
21.5x15.2cm
テキスト:瀧口修造(再録)、土渕信彦、工藤香澄
デザイン:北澤敏彦
掲載図版:65点
価格:2,500円(税別)*送料別途250円
●日経アーキテクチュアから『安藤忠雄の奇跡 50の建築×50の証言』が刊行されました。
亭主もインタビューを受け、1984年の版画制作始末を語りました。日経アーキテクチュア編集長のコラム<建築家・安藤忠雄氏の言葉の力:第3回>で、出江寛先生、石山修武先生の次に紹介されています。
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JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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