先日大盛況のうちに終了した松本竣介展の最終日6月2日、お客様には申し訳なかったのですが、亭主は社長のお供で京都に行ってまいりました。
ART OFFICE OZASAで始まった「瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960」展の初日だったからです。


「瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960」
会期:2018年6月2日[土]~6月30日[土]
会場:京都・ART OFFICE OZASA
京都市上京区竪門前町414 西陣産業会館207(西陣織会館 西館)
時間:11:00~18:00 *日・月・祝日休廊
●展示風景(画像提供:ART OFFICE OZASA)








●6月2日(土)初日の様子

奥の壁に瀧口修造のドローイング、右は宮脇愛子作品

さりげなく瀧口修造(左)とフォンタナ(右)



岡崎和郎

Les fragments de M(frgm)の皆さんが瀧口修造の著書をそれぞれ造本しました。瀧口先生へのオマージュ作品です。
羽田野麻吏制作造本
マン・レイの素描
ポール・エリュアールの挿詩
瀧口修造訳
『自由な手・抄』
1973年 ジイ・キュウ出版 刊
149×126×10mm
羽田野麻吏制作造本
瀧口修造/篠原佳尾
『小球子譚』
1975年 西村画廊 刊
87×87×18mm
左)平まどか制作造本
瀧口修造『三夢三話』
1980年 書肆山田 刊
229x178x11mm
右)市田文子制作造本
瀧口修造
『瀧口修造の詩的実験・1927-1937』
1967年 思潮社 刊
254×193 ×33mm
市田文子制作造本
滝口修造『余白に書く』
1966年 みすず書房 刊
239×94×18mm
会場の机の上には、frgm 中村美奈子制作の文鎮と資料類
左から土渕信彦さん、画家の林哲夫さん、亭主


ギャラリーオーナー小笹さんご自慢の照明器具と椅子。
左から清家克久さん、小笹義朋さん、亭主
手前は歩いて5分のところに住む野口琢郎さん、9月のときの忘れものの個展のために新作に没頭している最中でしたが、かけつけてくれました。
名作椅子に座りゴキゲンなのは京都の写真家・森岡誠さん

左から2番目は夜野悠さん
とても広い画廊です。
お親しかったにもかかわらず、瀧口先生と宮脇先生の二人展は今回が初めてでした。
歴史的なといってもいいと思います。
「画廊は展示がすべて!」と言い切る小笹さんのセンスあふれた素晴らしい展覧会です。
会期は6月末まで、関西の皆さんはもちろん、京都旅行にお出かけの皆さん、ぜひご覧ください。
これだけの秀作が揃った展示は二度とできないかも知れません。
場所はちょっと(というかかなり)わかりづらいです。亭主は何度行っても迷う。西陣織会館はタクシーに乗れば直ぐ連れてってくれますが、そこからがタイヘン。くれぐれも電話で入り口を確認してお出かけください。
小笹さんが数年がかりで準備された展覧会、プレスリリースにも力が入っています。
以下、原文のまま引用します。
------------------------------------------
この度、ART OFFICE OZASAでは「瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960」展を開催いたします。
戦前・戦後を通してあらゆる表現分野の多くの作家と交流した詩人で美術評論家の瀧口修造(1903-1979)。
シュール・レアリスム芸術を基軸に、日本における前衛芸術の精神的・理論的支柱として活発な評論活動を展開します。
読売アンデパンダン(1951)、実験工房(1951)、タケミヤ画廊での企画など常に現代美術に刺激を与え続けましたが、1960年以降、国際展の審査、新聞や雑誌など職業的に書くことに矛盾を感じ、1963年にはそれらいっさいをやめます。
その一方で1960年以降、南天子画廊での初個展(1960)をはじめ、数多くのデッサンやデカルコマニー、バーントドローイングなどの造形作品を残しており、これらは近年、瀧口独自の表現として益々注目されています。
宮脇愛子(1921-2014)もまた瀧口と親密に交遊した作家でした。1953年、義理の姉であった神谷伸子を通じて阿部展也、斎藤義重に師事します。養清堂画廊での初個展(1958)ののち、瀧口の勧めでイタリアミラノへ移り住み、フォンタナ、カステラーニ、マンゾーニ、そしてパリのマンレイなど多くの作家と交流し、本格的に作家活動を始めます。
一時帰国した1962年1月には東京画廊で個展を開催し、その時に出会ったパリの画商アンドレ・シェレールと契約し、1年間パリに滞在し作品制作をします。そして同年10月には、アンドレ・シェレール画廊にて個展を開催し、これを契機にニューヨーク、ワルシャワを始め世界各地の主要な美術館での発表が始まります。
ほぼ時を同じくして鬼籍に入った宮脇愛子(2014年没)とアンドレ・シェレール(2015年没)。
この度、ART OFFICE OZASA は、アンドレ・シェレールのプライヴェートコレクションからパリ・モンパルナスのアトリエで制作された宮脇愛子の初期の重要な作品の里帰りを実現することができました。
これを機会に初公開作品を含め1958年~1962年の宮脇愛子作品6点、瀧口修造の1960年以降の未発表作品10点を併せて展示いたします。またプライヴェートコレクションから宮脇愛子旧蔵の瀧口修造作品4点も併せて展示いたします。
具体美術、もの派をはじめ、世界から熱い視線を集める戦後日本美術。その中でも1960年代の草間彌生、田中敦子をはじめとする女性陣の活躍は一層際立った輝きを放っています。宮脇愛子もまた1967年にはグッゲンハイム美術館に作品買上となり、世界各所の美術館に収蔵されれています。しかし、まだまだ十分な評価がされているとは言い難く、本展示が再評価の一端となることを願っております。
今日まで目にする機会の少なかった宮脇愛子の1960年初頭、パリでの制作をご覧いただける貴重な機会となります。
また造本作家グループ<Les fragments de M>による、瀧口修造のルリユール(工芸としても製本)作品もあわせてご覧いただけます。
ぜひご高覧賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。
【主な展示作品】
瀧口修造
・1960年以降の未発表作品を中心に10点
・宮脇愛子旧蔵のプライヴェートコレクションから4点
・「デカルコマニー」「バーントドローイング」「水彩」など
宮脇愛子
・「作品8」1958-59年
・「作品」1961年
・「作品」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・「作品3-3-62」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・「作品3-5-62」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・「作品3-6-62」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・資料展示のみ「作品1」1961年 *アンドレ・シェレール・コレクション
【ルリユール展示】
造本作家グループLes fragments de M
・瀧口修造関連書籍「自由な手・抄」「小球子譚」「瀧口修造の詩的実験・1927-1937」「余白に書く」「三夢三話」など
【参考展示作品】
・阿部展也「アブデルワラ寺院」ca.1953
・ルーチョ・フォンタナ「無題」1964
【協力】
・土渕信彦
・ときの忘れもの
・松田昭一(宮脇愛子アトリエ)
【宮脇愛子 略歴】
1929年 東京に生まれる
1952年 日本女子大学文学部史学科卒業
1953年 阿部展也、斎藤義重に師事する
1957年 サンタモニカ・シティ・カレッジおよびカリフォルニア大学・ロサンゼルス校に学ぶ
1959年 ミラノ、パリ、ニューヨークに滞在
1966年 帰国
1967年 《Work》でグッゲンハイム国際彫刻展・買上げ賞受賞
1977年 第7回現代日本彫刻展で《MEGU-1977》が北九州市立美術館賞を受賞
1981年 第2回ヘンリー・ムア大賞展(彫刻の森美術館)で《UTSUROHI》が エミリオ・グレコ特別優秀賞を受賞
1982年 第8回神戸須磨離宮公園現代彫刻展で《UTSUROHI》が第1回土方定一賞を受賞
1986年 第2回東京野外現代彫刻展(都立砧公園)で《UTSUROHI》が東京都知事賞を受賞
1992年 モンジュイック・オリンピック広場(バルセロナ)への《UTSUROHI》設置により、カタルーニャ芸術評論家賞を受賞
2000年 第7回日本藝術振興賞受賞
2003年 フランス政府より芸術文化勲章・オフィシエを受賞
2014年 膵臓癌のため84歳で死去
主なコレクション
日本:東京国立近代美術館、東京都現代美術館、国立国際美術館、神奈川県立近代美術館、宮城県美術館、原美術館、静岡県立美術館、芸術の森美術館、群馬県立美術館、奈義町現代美術館
フランス:ピエール・ブーレーズのための音楽広場(リヨン)、ラ・デファンス(パリ)
イタリア:ファットレア・チェレポーランド ウッジ美術館、クラコウ・マンガセンター日本庭園
スペイン:モンジュイック・オリンピック広場(バルセロナ)、ミロ美術館
アメリカ:グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、チェイス・マンハッタン銀行(ニューヨーク)、プラザタワー広場(コスタ・メッサ)
ベルギー:ヴェランヌマン財団
カタール:アル・ワプラ・ファーム(ドーハ)
ドイツ:鉄鋼労働組合ビル(フランクフルト)
台湾:花蓮空港、南港駅(台北)
【瀧口修造 略歴】
1903年 富山県に生まれる。
1923年 慶應義塾大学予科に入学。
1926年 富永太郎・堀辰雄らの同人誌「山繭」に参加。西脇順三郎教授の教えを受ける。
1928年 シュルレアリスム機関誌「衣裳の太陽」創刊。
1931年 慶應義塾大学英文科卒業。
1938年 「近代芸術」を出版し、1941年前衛芸術弾圧により検挙され約8か月拘留される。
1947年 「日本アヴァンギャルド美術家クラブ」結成に参加。
1951年 「タケミヤ画廊」企画に無報酬で参画。「実験工房」発足。
1953年 国際アートクラブ結成に参画。
1958年 ヴェネチア・ビエンナーレの日本代表及び審査員として渡欧。
1959年 美術評論家連盟会長に就任(1962年まで)
1960年 初個展「私の画帖から」(南天子画廊)
1967年 『詩的実験1927-1939』刊行。
1969年 詩画集『手づくり諺』ミロと共作。
1973年 フィラデルフィア美術館デュシャン大回顧展に出席。
1979年 肺水腫のため76歳で死去
【アンドレ・シェレール Andre Schoeller】
パリ、サンジェルマンデプレのアートマーケット、オークションハウスDrouotで数々の大きな売上を記録した伝説的な人物。
プリミティヴアート、近代美術、戦後の現代美術、特に抽象的な芸術を専門とするギャラリスト、アートディーラー。プロヴァンスの邸宅で86歳で2015年12月1日に死去。
【造本作家グループ Les fragments de M(略称frgm)】
frgm は2011年10月、三人の製本家と一人の箔押し師が集まり、ルリユールをもっと多くの方々に知って頂き、より身近なものとして慈しんでもらうことを願い、活動を始めまる。メンバーは羽田野麻吏、平まどか、中村美奈子、市田文子(2017 年退会)。
「ルリユール」とはフランス語で「製本」を意味し、書店で売られているいわゆる機械製本も含める語ではありますが、一方で工芸としての製本を強く想起する言葉として、フランス語圏の国々では使われています。
工芸としての製本とは、読書家・愛書家が自らの蔵書を製本家に依頼して、世界に一つの作品に仕立て直し、(具体的には山羊革や仔牛革などを表装材に用い、その上に革や他の素材による)装飾を施していきます。
(ART OFFICE OZASAプレスリリースより転載)
------------------------------------------
残り会期はあと僅かですが、京都はじめ関西圏のみな様、ぜひお運びください。
◆銀座で関根伸夫展が開催中です。
会場:銀座・ギャラリーせいほう
会期:2018年6月18日[月]―6月29日[金] ※日曜休廊
関根伸夫先生はこの展覧会のためにロサンゼルスから帰国されました。


銀座ギャラリーせいほう外観(撮影:佐藤毅)
*関根伸夫の新作絵画「空相ー皮膚 Phase of nothingness-skin」のためのノートをお読みください(6月20日ブログ)。
*オープニングの様子は6月22日のブログに掲載しました。

左から《Phase of Nothingness - Skin14》、《Phase of Nothingness - Skin3》、《Phase of Nothingness - Skin15》(撮影:佐藤毅)
(撮影:佐藤毅)
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ12月号18~24頁>に特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

ART OFFICE OZASAで始まった「瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960」展の初日だったからです。


「瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960」
会期:2018年6月2日[土]~6月30日[土]
会場:京都・ART OFFICE OZASA
京都市上京区竪門前町414 西陣産業会館207(西陣織会館 西館)
時間:11:00~18:00 *日・月・祝日休廊
●展示風景(画像提供:ART OFFICE OZASA)








●6月2日(土)初日の様子

奥の壁に瀧口修造のドローイング、右は宮脇愛子作品

さりげなく瀧口修造(左)とフォンタナ(右)



岡崎和郎



マン・レイの素描
ポール・エリュアールの挿詩
瀧口修造訳
『自由な手・抄』
1973年 ジイ・キュウ出版 刊
149×126×10mm

瀧口修造/篠原佳尾
『小球子譚』
1975年 西村画廊 刊
87×87×18mm

瀧口修造『三夢三話』
1980年 書肆山田 刊
229x178x11mm
右)市田文子制作造本
瀧口修造
『瀧口修造の詩的実験・1927-1937』
1967年 思潮社 刊
254×193 ×33mm

滝口修造『余白に書く』
1966年 みすず書房 刊
239×94×18mm










とても広い画廊です。
お親しかったにもかかわらず、瀧口先生と宮脇先生の二人展は今回が初めてでした。
歴史的なといってもいいと思います。
「画廊は展示がすべて!」と言い切る小笹さんのセンスあふれた素晴らしい展覧会です。
会期は6月末まで、関西の皆さんはもちろん、京都旅行にお出かけの皆さん、ぜひご覧ください。
これだけの秀作が揃った展示は二度とできないかも知れません。
場所はちょっと(というかかなり)わかりづらいです。亭主は何度行っても迷う。西陣織会館はタクシーに乗れば直ぐ連れてってくれますが、そこからがタイヘン。くれぐれも電話で入り口を確認してお出かけください。
小笹さんが数年がかりで準備された展覧会、プレスリリースにも力が入っています。
以下、原文のまま引用します。
------------------------------------------
この度、ART OFFICE OZASAでは「瀧口修造 宮脇愛子 ca.1960」展を開催いたします。
戦前・戦後を通してあらゆる表現分野の多くの作家と交流した詩人で美術評論家の瀧口修造(1903-1979)。
シュール・レアリスム芸術を基軸に、日本における前衛芸術の精神的・理論的支柱として活発な評論活動を展開します。
読売アンデパンダン(1951)、実験工房(1951)、タケミヤ画廊での企画など常に現代美術に刺激を与え続けましたが、1960年以降、国際展の審査、新聞や雑誌など職業的に書くことに矛盾を感じ、1963年にはそれらいっさいをやめます。
その一方で1960年以降、南天子画廊での初個展(1960)をはじめ、数多くのデッサンやデカルコマニー、バーントドローイングなどの造形作品を残しており、これらは近年、瀧口独自の表現として益々注目されています。
宮脇愛子(1921-2014)もまた瀧口と親密に交遊した作家でした。1953年、義理の姉であった神谷伸子を通じて阿部展也、斎藤義重に師事します。養清堂画廊での初個展(1958)ののち、瀧口の勧めでイタリアミラノへ移り住み、フォンタナ、カステラーニ、マンゾーニ、そしてパリのマンレイなど多くの作家と交流し、本格的に作家活動を始めます。
一時帰国した1962年1月には東京画廊で個展を開催し、その時に出会ったパリの画商アンドレ・シェレールと契約し、1年間パリに滞在し作品制作をします。そして同年10月には、アンドレ・シェレール画廊にて個展を開催し、これを契機にニューヨーク、ワルシャワを始め世界各地の主要な美術館での発表が始まります。
ほぼ時を同じくして鬼籍に入った宮脇愛子(2014年没)とアンドレ・シェレール(2015年没)。
この度、ART OFFICE OZASA は、アンドレ・シェレールのプライヴェートコレクションからパリ・モンパルナスのアトリエで制作された宮脇愛子の初期の重要な作品の里帰りを実現することができました。
これを機会に初公開作品を含め1958年~1962年の宮脇愛子作品6点、瀧口修造の1960年以降の未発表作品10点を併せて展示いたします。またプライヴェートコレクションから宮脇愛子旧蔵の瀧口修造作品4点も併せて展示いたします。
具体美術、もの派をはじめ、世界から熱い視線を集める戦後日本美術。その中でも1960年代の草間彌生、田中敦子をはじめとする女性陣の活躍は一層際立った輝きを放っています。宮脇愛子もまた1967年にはグッゲンハイム美術館に作品買上となり、世界各所の美術館に収蔵されれています。しかし、まだまだ十分な評価がされているとは言い難く、本展示が再評価の一端となることを願っております。
今日まで目にする機会の少なかった宮脇愛子の1960年初頭、パリでの制作をご覧いただける貴重な機会となります。
また造本作家グループ<Les fragments de M>による、瀧口修造のルリユール(工芸としても製本)作品もあわせてご覧いただけます。
ぜひご高覧賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。
【主な展示作品】
瀧口修造
・1960年以降の未発表作品を中心に10点
・宮脇愛子旧蔵のプライヴェートコレクションから4点
・「デカルコマニー」「バーントドローイング」「水彩」など
宮脇愛子
・「作品8」1958-59年
・「作品」1961年
・「作品」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・「作品3-3-62」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・「作品3-5-62」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・「作品3-6-62」1962年 *アンドレ・シェレール・コレクション
・資料展示のみ「作品1」1961年 *アンドレ・シェレール・コレクション
【ルリユール展示】
造本作家グループLes fragments de M
・瀧口修造関連書籍「自由な手・抄」「小球子譚」「瀧口修造の詩的実験・1927-1937」「余白に書く」「三夢三話」など
【参考展示作品】
・阿部展也「アブデルワラ寺院」ca.1953
・ルーチョ・フォンタナ「無題」1964
【協力】
・土渕信彦
・ときの忘れもの
・松田昭一(宮脇愛子アトリエ)
【宮脇愛子 略歴】
1929年 東京に生まれる
1952年 日本女子大学文学部史学科卒業
1953年 阿部展也、斎藤義重に師事する
1957年 サンタモニカ・シティ・カレッジおよびカリフォルニア大学・ロサンゼルス校に学ぶ
1959年 ミラノ、パリ、ニューヨークに滞在
1966年 帰国
1967年 《Work》でグッゲンハイム国際彫刻展・買上げ賞受賞
1977年 第7回現代日本彫刻展で《MEGU-1977》が北九州市立美術館賞を受賞
1981年 第2回ヘンリー・ムア大賞展(彫刻の森美術館)で《UTSUROHI》が エミリオ・グレコ特別優秀賞を受賞
1982年 第8回神戸須磨離宮公園現代彫刻展で《UTSUROHI》が第1回土方定一賞を受賞
1986年 第2回東京野外現代彫刻展(都立砧公園)で《UTSUROHI》が東京都知事賞を受賞
1992年 モンジュイック・オリンピック広場(バルセロナ)への《UTSUROHI》設置により、カタルーニャ芸術評論家賞を受賞
2000年 第7回日本藝術振興賞受賞
2003年 フランス政府より芸術文化勲章・オフィシエを受賞
2014年 膵臓癌のため84歳で死去
主なコレクション
日本:東京国立近代美術館、東京都現代美術館、国立国際美術館、神奈川県立近代美術館、宮城県美術館、原美術館、静岡県立美術館、芸術の森美術館、群馬県立美術館、奈義町現代美術館
フランス:ピエール・ブーレーズのための音楽広場(リヨン)、ラ・デファンス(パリ)
イタリア:ファットレア・チェレポーランド ウッジ美術館、クラコウ・マンガセンター日本庭園
スペイン:モンジュイック・オリンピック広場(バルセロナ)、ミロ美術館
アメリカ:グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、チェイス・マンハッタン銀行(ニューヨーク)、プラザタワー広場(コスタ・メッサ)
ベルギー:ヴェランヌマン財団
カタール:アル・ワプラ・ファーム(ドーハ)
ドイツ:鉄鋼労働組合ビル(フランクフルト)
台湾:花蓮空港、南港駅(台北)
【瀧口修造 略歴】
1903年 富山県に生まれる。
1923年 慶應義塾大学予科に入学。
1926年 富永太郎・堀辰雄らの同人誌「山繭」に参加。西脇順三郎教授の教えを受ける。
1928年 シュルレアリスム機関誌「衣裳の太陽」創刊。
1931年 慶應義塾大学英文科卒業。
1938年 「近代芸術」を出版し、1941年前衛芸術弾圧により検挙され約8か月拘留される。
1947年 「日本アヴァンギャルド美術家クラブ」結成に参加。
1951年 「タケミヤ画廊」企画に無報酬で参画。「実験工房」発足。
1953年 国際アートクラブ結成に参画。
1958年 ヴェネチア・ビエンナーレの日本代表及び審査員として渡欧。
1959年 美術評論家連盟会長に就任(1962年まで)
1960年 初個展「私の画帖から」(南天子画廊)
1967年 『詩的実験1927-1939』刊行。
1969年 詩画集『手づくり諺』ミロと共作。
1973年 フィラデルフィア美術館デュシャン大回顧展に出席。
1979年 肺水腫のため76歳で死去
【アンドレ・シェレール Andre Schoeller】
パリ、サンジェルマンデプレのアートマーケット、オークションハウスDrouotで数々の大きな売上を記録した伝説的な人物。
プリミティヴアート、近代美術、戦後の現代美術、特に抽象的な芸術を専門とするギャラリスト、アートディーラー。プロヴァンスの邸宅で86歳で2015年12月1日に死去。
【造本作家グループ Les fragments de M(略称frgm)】
frgm は2011年10月、三人の製本家と一人の箔押し師が集まり、ルリユールをもっと多くの方々に知って頂き、より身近なものとして慈しんでもらうことを願い、活動を始めまる。メンバーは羽田野麻吏、平まどか、中村美奈子、市田文子(2017 年退会)。
「ルリユール」とはフランス語で「製本」を意味し、書店で売られているいわゆる機械製本も含める語ではありますが、一方で工芸としての製本を強く想起する言葉として、フランス語圏の国々では使われています。
工芸としての製本とは、読書家・愛書家が自らの蔵書を製本家に依頼して、世界に一つの作品に仕立て直し、(具体的には山羊革や仔牛革などを表装材に用い、その上に革や他の素材による)装飾を施していきます。
(ART OFFICE OZASAプレスリリースより転載)
------------------------------------------
残り会期はあと僅かですが、京都はじめ関西圏のみな様、ぜひお運びください。
◆銀座で関根伸夫展が開催中です。
会場:銀座・ギャラリーせいほう
会期:2018年6月18日[月]―6月29日[金] ※日曜休廊
関根伸夫先生はこの展覧会のためにロサンゼルスから帰国されました。


銀座ギャラリーせいほう外観(撮影:佐藤毅)
*関根伸夫の新作絵画「空相ー皮膚 Phase of nothingness-skin」のためのノートをお読みください(6月20日ブログ)。
*オープニングの様子は6月22日のブログに掲載しました。

左から《Phase of Nothingness - Skin14》、《Phase of Nothingness - Skin3》、《Phase of Nothingness - Skin15》(撮影:佐藤毅)

●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ12月号18~24頁>に特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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