スタッフSの海外ネットサーフィン No.68
「Art Stage Singapore 2019」
Marina Bay Sands, Expo & Convention Centre
<毎年参加しておりましたArt Stage Singporeに、今年も出展予定で昨年より準備をしておりましたが、一週間前に急遽取りやめという連絡が。
一昨日、昨日と、全ての予約のキャンセル、そしてお客様への連絡など、対応に追われておりました。
「準備が整わず開催を中止する」という16日の朝のメールより以降フェア側からは音沙汰がありません。
会場で配ろうと思って制作したパンフレットが虚しくも本日到着し、いっそうせつない。
こんなことってあるんですね。
せめて去年の段階で中止と判断してくれたらよかったのですが。
by スタッフN
(20190118/新生堂 畑中昭彦さんのfacebookより)>
読者の皆様こんにちは。
年末から快晴の日々が続き、空気が乾燥しきって冷え込みが酷い今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか? 去年までは今週末開催のArt Stage Singaporeのためにてんやわんやだったものの、今年は参加を見送ったために比較的ノンビリ過ごさせていただいております、スタッフSこと新澤です。
さて、いきなり新生堂さんのスタッフの方の投稿引用で驚かせてすいません。
去年、一昨年と1月はフェア開催にかこつけてシンガポール関連の記事を載せていたこの連載ですが、今年も新年早々「まさか」なニュースがあったため、シンガポールをネタにさせていただきます。

Art Stage Singaporeと言えば、毎年1月に開催するシンガポールアートウィークの顔と呼んで差し支えのないイベントで、最盛期には200近い画廊が参加していたアジアでも指折りのフェアでした。ときの忘れものも(最初に間違えて違うフェアに出展してしまいましたが)葉栗剛、野口琢郎といった作品が好評を得て、今後とも長く参加したいと思わせるフェアでした。
ところが2016年から参加画廊数が170、17年に130、18年にはわずか80と加速的に減っていき、2019年の参加画廊数はわずかに35! 2018年に出展した際にあまりにもバックヤードが広く取られた空間に「こりゃアカン」と思い2019年の出展は見送りましたが、悲しいことに今月16日にその正しさは証明されました。あろうことか、開催1週間前になっての開催中止告知です。今年は出展していなかったウチは当然事務局からの連絡などありませんでしたが、以前のArt Stage Singaporeで葉栗剛の大作を購入してくださったコレクターが、わざわざ心配して確認のメールを送ってくれたことで、今回の騒ぎを知りました。
当然のことですが、開催1週間前ともなれば海外から参加する画廊は軒並み作品をシンガポールに向けて発送し、航空券・ホテルも予約済みです。そこにきて「開催は中止しますのでそちらの出展準備も全て取りやめて下さい」などと事務局から連絡が来てもどうしろという話です。最初に記事を引用させていただいた、フェアに参加予定だった新生堂さんの苦衷をお察しいたします。
かくして近年稀にみる大コケをかましたArt Stage Singaporeですが、それに拘泥しているヒマもないとばかりに、告知の一時間後にはPlural Art Magというアート雑誌が管理する「Art Satge SOS」と題したFacebookページが開設され、フェアに出展するハズだった画廊・作家が作品を展示できるイベント・スペースを呼びかける動きが始まりました。一週間経った今、無償で展示スペースを開放するギャラリーオーナー等も現れる中、Art Stage Singaporeが開催される予定だったMarina Bay Sandsでも、シンガポール国家芸術評議会、シンガポール政府観光局、経済開発庁のサポートを得た代替イベントとして"ARTery"なるイベントが24日(木)から明日27日(日)まで開催しています。

フェアディレクターのロレンツォ・ルドルフが今回のフェア開催を中止した理由の一つとして「シンガポールのアートマーケットの低迷」を挙げていましたが、その中止が理由でにわかにシンガポールのアートシーンが活気づいているのだから、なんとも皮肉な話もあったものです。
(しんざわ ゆう)
●本日のお勧め作品は葉栗剛です。
葉栗剛
《<男気>鬼》
2017年
木彫 楠木、アクリル
H 105.0cm
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものは「第27回瑛九展 」を開催しています。
会期:2019年1月8日[火]―1月26日[土] 11:00-19:00※日・月・祝日休廊

ときの忘れものは3月末開催のアートバーゼル香港2019に「瑛九展」で初出展します。1930年代最初期から最晩年まで、油彩大作、フォトデッサンの代表作を香港に持って行く前に、ギャラリーで展示しています。
・瑛九の資料・カタログ等については1月11日ブログ「瑛九を知るために」をご参照ください。
・現在、各地の美術館で瑛九作品が展示されています。
埼玉県立近代美術館:「特別展示:瑛九の部屋」で120号の大作「田園」を公開、他に40点以上の油彩、フォトデッサン、版画他を展示(4月14日まで)。
横浜美術館:「コレクション展『リズム、反響、ノイズ』」で「フォート・デッサン作品集 眠りの理由」(1936年)より6点を展示(3月24日まで)。
宮崎県立美術館:<瑛九 -宮崎にて>で120号の大作「田園 B」などを展示(4月7日まで)。
●ジョナス・メカスさんが1月23日亡くなられました。
追悼の心をこめてジョナス・メカス上映会を開催します。
会期:2019年2月5日[火]―2月9日[土]
代表作「リトアニアへの旅の追憶」は毎日上映するほか、「ショート・フィルム・ワークス」、「営倉」、「ロスト・ロスト・ロスト」、「ウォルデン」の4本を日替わりで上映します。
上映時間他、詳しくはホームページをご覧ください。
2月9日17時よりのトーク「メカスさんを語る」(要予約、ゲスト:飯村昭子さん、木下哲夫さん)は既に満席となり受付を終了しました。
●ときの忘れもののブログは年中無休ですが、それは多くの執筆者のおかげです。昨年ご寄稿いただいた方は全部で51人。年末12月30日のブログで全員をご紹介しました。
●2019年のときの忘れもののラインナップはまだ流動的ですが、昨2018年に開催した企画展、協力展覧会、建築ツアー、ギャラリーコンサートなどは年末12月31日のブログで回顧しました。
●ときの忘れものは〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

「Art Stage Singapore 2019」
Marina Bay Sands, Expo & Convention Centre
<毎年参加しておりましたArt Stage Singporeに、今年も出展予定で昨年より準備をしておりましたが、一週間前に急遽取りやめという連絡が。
一昨日、昨日と、全ての予約のキャンセル、そしてお客様への連絡など、対応に追われておりました。
「準備が整わず開催を中止する」という16日の朝のメールより以降フェア側からは音沙汰がありません。
会場で配ろうと思って制作したパンフレットが虚しくも本日到着し、いっそうせつない。
こんなことってあるんですね。
せめて去年の段階で中止と判断してくれたらよかったのですが。
by スタッフN
(20190118/新生堂 畑中昭彦さんのfacebookより)>
読者の皆様こんにちは。
年末から快晴の日々が続き、空気が乾燥しきって冷え込みが酷い今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか? 去年までは今週末開催のArt Stage Singaporeのためにてんやわんやだったものの、今年は参加を見送ったために比較的ノンビリ過ごさせていただいております、スタッフSこと新澤です。
さて、いきなり新生堂さんのスタッフの方の投稿引用で驚かせてすいません。
去年、一昨年と1月はフェア開催にかこつけてシンガポール関連の記事を載せていたこの連載ですが、今年も新年早々「まさか」なニュースがあったため、シンガポールをネタにさせていただきます。

Art Stage Singaporeと言えば、毎年1月に開催するシンガポールアートウィークの顔と呼んで差し支えのないイベントで、最盛期には200近い画廊が参加していたアジアでも指折りのフェアでした。ときの忘れものも(最初に間違えて違うフェアに出展してしまいましたが)葉栗剛、野口琢郎といった作品が好評を得て、今後とも長く参加したいと思わせるフェアでした。

当然のことですが、開催1週間前ともなれば海外から参加する画廊は軒並み作品をシンガポールに向けて発送し、航空券・ホテルも予約済みです。そこにきて「開催は中止しますのでそちらの出展準備も全て取りやめて下さい」などと事務局から連絡が来てもどうしろという話です。最初に記事を引用させていただいた、フェアに参加予定だった新生堂さんの苦衷をお察しいたします。
かくして近年稀にみる大コケをかましたArt Stage Singaporeですが、それに拘泥しているヒマもないとばかりに、告知の一時間後にはPlural Art Magというアート雑誌が管理する「Art Satge SOS」と題したFacebookページが開設され、フェアに出展するハズだった画廊・作家が作品を展示できるイベント・スペースを呼びかける動きが始まりました。一週間経った今、無償で展示スペースを開放するギャラリーオーナー等も現れる中、Art Stage Singaporeが開催される予定だったMarina Bay Sandsでも、シンガポール国家芸術評議会、シンガポール政府観光局、経済開発庁のサポートを得た代替イベントとして"ARTery"なるイベントが24日(木)から明日27日(日)まで開催しています。

フェアディレクターのロレンツォ・ルドルフが今回のフェア開催を中止した理由の一つとして「シンガポールのアートマーケットの低迷」を挙げていましたが、その中止が理由でにわかにシンガポールのアートシーンが活気づいているのだから、なんとも皮肉な話もあったものです。
(しんざわ ゆう)
●本日のお勧め作品は葉栗剛です。

《<男気>鬼》
2017年
木彫 楠木、アクリル
H 105.0cm
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものは「第27回瑛九展 」を開催しています。
会期:2019年1月8日[火]―1月26日[土] 11:00-19:00※日・月・祝日休廊

ときの忘れものは3月末開催のアートバーゼル香港2019に「瑛九展」で初出展します。1930年代最初期から最晩年まで、油彩大作、フォトデッサンの代表作を香港に持って行く前に、ギャラリーで展示しています。
・瑛九の資料・カタログ等については1月11日ブログ「瑛九を知るために」をご参照ください。
・現在、各地の美術館で瑛九作品が展示されています。
埼玉県立近代美術館:「特別展示:瑛九の部屋」で120号の大作「田園」を公開、他に40点以上の油彩、フォトデッサン、版画他を展示(4月14日まで)。
横浜美術館:「コレクション展『リズム、反響、ノイズ』」で「フォート・デッサン作品集 眠りの理由」(1936年)より6点を展示(3月24日まで)。
宮崎県立美術館:<瑛九 -宮崎にて>で120号の大作「田園 B」などを展示(4月7日まで)。
●ジョナス・メカスさんが1月23日亡くなられました。

会期:2019年2月5日[火]―2月9日[土]
代表作「リトアニアへの旅の追憶」は毎日上映するほか、「ショート・フィルム・ワークス」、「営倉」、「ロスト・ロスト・ロスト」、「ウォルデン」の4本を日替わりで上映します。
上映時間他、詳しくはホームページをご覧ください。
2月9日17時よりのトーク「メカスさんを語る」(要予約、ゲスト:飯村昭子さん、木下哲夫さん)は既に満席となり受付を終了しました。
●ときの忘れもののブログは年中無休ですが、それは多くの執筆者のおかげです。昨年ご寄稿いただいた方は全部で51人。年末12月30日のブログで全員をご紹介しました。
●2019年のときの忘れもののラインナップはまだ流動的ですが、昨2018年に開催した企画展、協力展覧会、建築ツアー、ギャラリーコンサートなどは年末12月31日のブログで回顧しました。
●ときの忘れものは〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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