山村さんの資料を探してこの板へ。
ほとんどわすれられていますが
ブログ「nuage 山村昌明カット作品集」の山本
さんの水彩作品は、最初の展覧会では版画となっていましたが、
どちらなのでしょうか。線の版画は見たことがあるのですが、
水彩のような版画もつくったのでしょうか。
また、作品はおもちなのでしょうか。
沢山作られたと聞いていますが市場では見かけません。

(2019年9月28日三船 さんより掲示板への投稿「わすれられた山村昌明」>

ときの忘れものは、その名の通り、歴史の彼方に忘れ去られようとしている作家・作品の発掘、再評価を開廊以来の柱としています。
戸張孤雁はじめ、生前、注目を浴びながら早世し、いつの間にか忘れられてしまう作家は少なくない。
新聞社育ちの亭主は「社会面を飾る人こそスターだ」と教えられたのですが、版画だけではなく、芥川賞、映画監督と幅広い活躍を示し、文字通り大スターだった池田満寿夫でさえ、いまや美大の学生さんも知らないとか・・・
亭主の知る限り、版画家でその生前に100万円を超える市場での評価を獲得したのは棟方志功長谷川潔浜口陽三、池田満寿夫の四人に過ぎません。忘却のスピードが速すぎる。

宿題はあまたありますが、1991年2月9日、51歳の若さで逝った山村昌明さんの顕彰もいつかしなければと思いつつ、時間ばかりが過ぎて行く。
山村さんは短い生涯に11回の個展を開催しました。巴里画廊、南天子画廊、番町画廊、八番館画廊、ギャラリー・たかぎ、これらの画廊名をあげるだけで、いかに彼が将来を嘱望されていたかがおわかりになるでしょう。
上掲、三船さんの投稿に促されて倉庫をひっかきまわし、遂に見つけた銅版画集をご紹介します。

山村昌明版画集 「PROMINENCE」

●箱と表紙
山村昌明版画集 「PROMINENCE」_表紙
1979年
銅版画29点組
21.8×24.3㎝ Ed.38
発行:林グラフィックプレス

●作品
№1
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№2
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№3
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№4
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№7
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№17
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№19
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№20
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№24
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№25
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№26
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№27
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№28
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№29
山村昌明版画集 「PROMINENCE」_00029
奥付
山村昌明版画集 「PROMINENCE」_00030

●山村昌明(1939年10月25日~1991年2月9日、51歳)
1939年10月25日 音楽家の次男として名古屋に生まれる。
1958年武蔵野音楽大学チェロ科入学。2年で中途退学。池田満寿夫氏の助手をつとめ銅版画を学ぶ。
1966年第1回個展(巴里画廊)
1967年第2回個展(巴里画廊)、国立近代美術館「近代日本の水彩と素描 展」に出品。
1968年第3回個展(南天子画廊)
1969年「美術出版社ロビー展」に出品。
1971年第4回個展(番町画廊)。版画集 「PROMINENCE」を林グラフィックスプレスより刊行。1973年豆本「子供の十字軍」ギャラリー吾八より刊行。
1975年から1977年の間、番町画廊にて3回にわたる個展を開催。第9回個展はギャラリー・たかぎ(名古屋)にて。
1978年「番町画廊10周年記念10人展」に出品。第10回個展(番町画廊)を開催。
1981年「現代25人展」に出品(紀伊國屋画廊)。
1983年「ポスト・コレクション展」(東京セントラル 美術館)に出品。「私の風景展」(ギャルリーユマニテ名古屋)に出品。「BANCHO 1983展」(番町画廊)に出品。
1984年第11回個展(大阪・八番館画廊)
1985年「BANCHO1985展」(番町画廊)に出品。
1991年2月9日永眠。51歳。
1992年「子供の十字軍」マガジンハウスより新装復刊版が刊行される。
番町画廊ホームページより

ブログ2017年04月14日「nuage 山村昌明カット作品集」に山村房子さんのエッセイを掲載していますので、お読みください。

●今日のお勧め作品は、ジャン=ウジェーヌ・アジェです。
17_atgetアジェ《サント・フォア通り24-26番地》
ゼラチンシルバープリント
*ピエール・ガスマンによるプリント
イメージサイズ: 17.5x23.0cm
*作品裏にピエール・ガスマンのサインあり
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◎昨日読まれたブログ(archive)/2016年03月18日|森下泰輔「戦後・現代美術事件簿」第8回~アンディ・ウォーホル来日と“謎の女”安斎慶子
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●ときの忘れものは2017年6月に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
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営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。