野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」 第70回
「息子の初節句」

相変わらず毎日コロナウィルスのニュースばかりの日々ですが、5月5日は息子の琳太郎の初節句だったので、明治23年、130年前に箔屋野口の初代 安之助が二代目 安三の初節句の祝いに送った五月人形を何十年ぶりに出して記念写真を撮りました。
兜などは昔 母が神奈川県の祖父から貰ったものです。
中央の人形は応神天皇で、その左下の老人の人形は武内宿禰(たけしのうちのすくね)という忠臣だそうで、共に明治時代に京都で作られた人形なのでとても細工が良くできていました。
応神天皇の帽子や扇子など色々と無くなっていたり、父が子供の頃にいたずらをして髪がボサボサになっていたりしますが、こうやって何代も受け継がれてきた人形があって、息子の為にそれを出して記念写真を撮るというのは感慨深いものがありました。


琳太郎は生後3ヶ月を過ぎ、ちょっと太り気味ですが元気に育っています。(僕も一緒に元気に太ってます 笑)
また、あまり外出もできない現状で、まだ寝ている姿勢の息子が少しでも色々なものに興味を持つように、天井からペーパークラフトの気球やモビールをぶら下げたのですが、想像以上に興味を持ち、動いたり回転するのをじっと見ています。



あと、ふと思いついて、iPhoneのライトを使い、暗い寝室の天井に指を使った影絵を映すと、とても興奮して声をあげながら見ていたので、次は影絵用の型紙でも作ろうかなと思います。
そんなこんなで、最近エッセイが作品制作よりも子供の事ばかりで申し訳ありませんが、作品制作もコツコツと進めております。
元々家に引きこもり気味で作品制作をする仕事だったもので、気分転換に出かけにくい以外はほとんど以前と生活は変わっていませんが、少しでも早くコロナウィルスが収束し、徐々に世の中が新たな希望を持てる明るい方向に向く事を願っています。
(のぐち たくろう)
■野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。
ホームページhttp://noguchi-takuro.com/
◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
●今日のお勧め作品は、谷川桐子です。
谷川桐子 Kirico TANIKAWA
《After the rain》
2012年
キャンバスに油彩
53.0×45.5cm(F10号)
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
-------------------------------------------------
◎昨日読まれたブログ(archive)/2016年11月18日|船木仁『風景を撫でている男の後姿がみえる』
-------------------------------------------------
◆没後60年 第29回瑛九展(Web展/アポイントメント制)では初めて動画を制作し、第一部と第二部をYouTubeで公開しています。
特別寄稿・大谷省吾さんの「ウェブ上で見る瑛九晩年の点描作品」もあわせてお読みください。
◆ときの忘れもののブログは作家、研究者、コレクターの皆さんによるエッセイを掲載し毎日更新を続けています(年中無休)。
皆さんのプロフィールは奇数日の執筆者は4月21日に、偶数日の執筆者は4月24日にご紹介しています。
◆ときの忘れものは版画・写真のエディション作品などをアマゾンに出品しています。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
「息子の初節句」

相変わらず毎日コロナウィルスのニュースばかりの日々ですが、5月5日は息子の琳太郎の初節句だったので、明治23年、130年前に箔屋野口の初代 安之助が二代目 安三の初節句の祝いに送った五月人形を何十年ぶりに出して記念写真を撮りました。
兜などは昔 母が神奈川県の祖父から貰ったものです。
中央の人形は応神天皇で、その左下の老人の人形は武内宿禰(たけしのうちのすくね)という忠臣だそうで、共に明治時代に京都で作られた人形なのでとても細工が良くできていました。
応神天皇の帽子や扇子など色々と無くなっていたり、父が子供の頃にいたずらをして髪がボサボサになっていたりしますが、こうやって何代も受け継がれてきた人形があって、息子の為にそれを出して記念写真を撮るというのは感慨深いものがありました。


琳太郎は生後3ヶ月を過ぎ、ちょっと太り気味ですが元気に育っています。(僕も一緒に元気に太ってます 笑)
また、あまり外出もできない現状で、まだ寝ている姿勢の息子が少しでも色々なものに興味を持つように、天井からペーパークラフトの気球やモビールをぶら下げたのですが、想像以上に興味を持ち、動いたり回転するのをじっと見ています。



あと、ふと思いついて、iPhoneのライトを使い、暗い寝室の天井に指を使った影絵を映すと、とても興奮して声をあげながら見ていたので、次は影絵用の型紙でも作ろうかなと思います。
そんなこんなで、最近エッセイが作品制作よりも子供の事ばかりで申し訳ありませんが、作品制作もコツコツと進めております。
元々家に引きこもり気味で作品制作をする仕事だったもので、気分転換に出かけにくい以外はほとんど以前と生活は変わっていませんが、少しでも早くコロナウィルスが収束し、徐々に世の中が新たな希望を持てる明るい方向に向く事を願っています。

■野口琢郎 Takuro NOGUCHI(1975-)
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。
ホームページhttp://noguchi-takuro.com/
◆野口琢郎のエッセイ「京都西陣から」は毎月15日の更新です。
●今日のお勧め作品は、谷川桐子です。

《After the rain》
2012年
キャンバスに油彩
53.0×45.5cm(F10号)
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
-------------------------------------------------
◎昨日読まれたブログ(archive)/2016年11月18日|船木仁『風景を撫でている男の後姿がみえる』
-------------------------------------------------
◆没後60年 第29回瑛九展(Web展/アポイントメント制)では初めて動画を制作し、第一部と第二部をYouTubeで公開しています。
特別寄稿・大谷省吾さんの「ウェブ上で見る瑛九晩年の点描作品」もあわせてお読みください。
◆ときの忘れもののブログは作家、研究者、コレクターの皆さんによるエッセイを掲載し毎日更新を続けています(年中無休)。
皆さんのプロフィールは奇数日の執筆者は4月21日に、偶数日の執筆者は4月24日にご紹介しています。
◆ときの忘れものは版画・写真のエディション作品などをアマゾンに出品しています。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
コメント