スタッフSの海外ネットサーフィン No.103
「Gaudi」
musees d'Orsay, Paris
読者の皆様こんにちは。何やかやで雨の日が増えてはいるものの、曇りと晴れ間もそれなりにあるせいであまり梅雨を感じない今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。日中動き回っている間は既に汗濡れですが、夜寝る分にはタオル一枚で丁度良い塩梅で上機嫌のスタッフSこと新澤です。
ときの忘れものでは現在「ガウディ生誕170年 細江英公写真展」を開催中ですが、今回ご紹介するフランス・パリはオルセー美術館でも、同様にガウディをテーマにした展覧会、その名もズバリ「Gaudi」を開催中です。ときの忘れものの展覧会は7月9日(土)まですが、「Gaudi」展も7月17日(日)まで開催しています。

バルセロナの象徴的な建築であるサグラダファミリアの設計者として世界に知られるアントニ・ガウディですが、実はフランスでは50年前に一度、写真展で紹介されたきりでした。対して50年後に開催された今回の展覧会は、建物の写真やドローイングのみならず、ガウディ建築独自の内装や家具も、フランスでは初公開となる物がスペインから貸し出されており、恩師に「天才か、さもなければ狂人だ」と評されたユニークな家具を多数観ることができます。
今展覧会では、「モダニズム」、スペインにおけるアール・ヌーヴォー運動が盛んだった時代にガウディが建築家として、いかにその創造性を発揮したかを焦点にしています。ガウディのワークショップ、多くの協力者と作家の洗練された作業技術の記録は、展覧会の来場者が作家の並外れた才能を理解するためのガイドラインであると公式ページで紹介されています。

実際の展示物は、少数のドローイングと建築のモデル、そして無数の家具で構成されており、展覧会場に踏み入ると、まず目に入るのがカサ・ミラの緑のガラスがはめ込まれた玄関扉であるなど、空間と色彩でガウディをガウディたらしめる特徴を表現しています。住宅、ホテル、公園、そしてかのサグラダファミリアを含む教会建築という立体と、動画、写真、書類などの平面資料が、ガウディの一建築家としての実績のみならず、彼がバルセロナという都市における「芸術」を永劫激変させたことを証明する展覧会です。
公式ページはページ上の記載こそあっさりしていますが、ページ下部にさり気なく展覧会のパンフレットをPDFでダウンロードできるリンクがあります。言語は英仏のみですが、内容は展覧会の展示風景画像などは一切なく;
-何故ガウディはバルセロナに関連付けられるのか
-ガウディはどのような教育を受けたのか
-ガウディのモデルニスモ活動は、ヨーロッパのアール・ヌーヴォー運動の一部だったのか
-ガウディのひらめきの中で、最も鮮烈なものは何か
-ガウディが初期に手掛けた教会関連の仕事は、後のサグラダファミリアに影響を与えたのか
-未完の傑作、サグラダファミリアの建築が引き継がれる際、最も重要な原則とはなんだったのか
-ガウディのNYのプロジェクトとは何だったのか、そしてなぜそれは達成されなかったのか
という、これは展覧会のパンフレットではなく、小冊子として刊行した方が良いのでは? と思わせる、濃密なテキストを読むことができます。ご興味のある方是非ご覧になってください。
(しんざわ ゆう)
オルセー美術館公式ページ(英語)
「Gaudi」展覧会ページ(英語)
「Gaudi」展覧会パンフレットページ(PDFファイル、英語)
公式ではありませんが、プレス公開日に内覧した方がYouTubeに動画をアップされていました。
11分程の動画で、内装、家具、装飾品、ドローイングの展示物の他、実際にサグラダファミリアを訪ねた際の画像を見ることができます。
◆ガウディ生誕170年 細江英公写真展
2022年6月21日(火)~7月9日(土) 11:00-19:00 *日・月・祝日休廊

今年はスペインの建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)の生誕170年記念の年です。写真家・細江英公(b. 1933)は1964年にバルセロナでガウディ建築と衝撃的な出会いをします。その13年後、1977年から数度に亘って「サグラダファミリア」「グエル公園」「カサバトリョ」などガウディ建築の撮影を行ない、〈ガウディへの讃歌〉を発表しました。細江英公のエッセイ<「ガウディ」の肉体と霊性>に詳しくその経緯が書かれています。40年以上も前に撮影・プリントされたヴィンテージプリントを20点ご覧いただきます。
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●『ITO KOSHO 伊藤公象作品集』予約受付中
『ITO KOSHO 伊藤公象作品集』
刊行:2022年6月
著者:伊藤公象
監修:小泉晋弥
監修助手:田中美菜希(ARTS ISOZAKI)
企画:ARTS ISOZAKI(代表・磯崎寛也)
執筆:小泉晋弥、伊藤公象、磯崎寛也
デザイン:林 頌介
写真:内田芳孝、堀江ゆうこ、他
体裁:サイズ30.6cm×24.6cm×1.6cm、164頁
日本語・英語併記
発行・編集:ときの忘れもの
価格: 3,300円(税込)+梱包送料250円
●陶オブジェ付の特別頒布(限定50個): 25,300円(税込)+桐箱代3,000円+梱包送料1,600円
*桐箱不要の方はダンボールの箱にお入れします(無料)。

●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊
「Gaudi」
musees d'Orsay, Paris
読者の皆様こんにちは。何やかやで雨の日が増えてはいるものの、曇りと晴れ間もそれなりにあるせいであまり梅雨を感じない今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。日中動き回っている間は既に汗濡れですが、夜寝る分にはタオル一枚で丁度良い塩梅で上機嫌のスタッフSこと新澤です。
ときの忘れものでは現在「ガウディ生誕170年 細江英公写真展」を開催中ですが、今回ご紹介するフランス・パリはオルセー美術館でも、同様にガウディをテーマにした展覧会、その名もズバリ「Gaudi」を開催中です。ときの忘れものの展覧会は7月9日(土)まですが、「Gaudi」展も7月17日(日)まで開催しています。

バルセロナの象徴的な建築であるサグラダファミリアの設計者として世界に知られるアントニ・ガウディですが、実はフランスでは50年前に一度、写真展で紹介されたきりでした。対して50年後に開催された今回の展覧会は、建物の写真やドローイングのみならず、ガウディ建築独自の内装や家具も、フランスでは初公開となる物がスペインから貸し出されており、恩師に「天才か、さもなければ狂人だ」と評されたユニークな家具を多数観ることができます。
今展覧会では、「モダニズム」、スペインにおけるアール・ヌーヴォー運動が盛んだった時代にガウディが建築家として、いかにその創造性を発揮したかを焦点にしています。ガウディのワークショップ、多くの協力者と作家の洗練された作業技術の記録は、展覧会の来場者が作家の並外れた才能を理解するためのガイドラインであると公式ページで紹介されています。

会場入り口の展示風景Photo: © Sophie Crepy.
実際の展示物は、少数のドローイングと建築のモデル、そして無数の家具で構成されており、展覧会場に踏み入ると、まず目に入るのがカサ・ミラの緑のガラスがはめ込まれた玄関扉であるなど、空間と色彩でガウディをガウディたらしめる特徴を表現しています。住宅、ホテル、公園、そしてかのサグラダファミリアを含む教会建築という立体と、動画、写真、書類などの平面資料が、ガウディの一建築家としての実績のみならず、彼がバルセロナという都市における「芸術」を永劫激変させたことを証明する展覧会です。
公式ページはページ上の記載こそあっさりしていますが、ページ下部にさり気なく展覧会のパンフレットをPDFでダウンロードできるリンクがあります。言語は英仏のみですが、内容は展覧会の展示風景画像などは一切なく;
-何故ガウディはバルセロナに関連付けられるのか
-ガウディはどのような教育を受けたのか
-ガウディのモデルニスモ活動は、ヨーロッパのアール・ヌーヴォー運動の一部だったのか
-ガウディのひらめきの中で、最も鮮烈なものは何か
-ガウディが初期に手掛けた教会関連の仕事は、後のサグラダファミリアに影響を与えたのか
-未完の傑作、サグラダファミリアの建築が引き継がれる際、最も重要な原則とはなんだったのか
-ガウディのNYのプロジェクトとは何だったのか、そしてなぜそれは達成されなかったのか
という、これは展覧会のパンフレットではなく、小冊子として刊行した方が良いのでは? と思わせる、濃密なテキストを読むことができます。ご興味のある方是非ご覧になってください。
(しんざわ ゆう)
オルセー美術館公式ページ(英語)
「Gaudi」展覧会ページ(英語)
「Gaudi」展覧会パンフレットページ(PDFファイル、英語)
公式ではありませんが、プレス公開日に内覧した方がYouTubeに動画をアップされていました。
11分程の動画で、内装、家具、装飾品、ドローイングの展示物の他、実際にサグラダファミリアを訪ねた際の画像を見ることができます。
◆ガウディ生誕170年 細江英公写真展
2022年6月21日(火)~7月9日(土) 11:00-19:00 *日・月・祝日休廊

今年はスペインの建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)の生誕170年記念の年です。写真家・細江英公(b. 1933)は1964年にバルセロナでガウディ建築と衝撃的な出会いをします。その13年後、1977年から数度に亘って「サグラダファミリア」「グエル公園」「カサバトリョ」などガウディ建築の撮影を行ない、〈ガウディへの讃歌〉を発表しました。細江英公のエッセイ<「ガウディ」の肉体と霊性>に詳しくその経緯が書かれています。40年以上も前に撮影・プリントされたヴィンテージプリントを20点ご覧いただきます。
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●『ITO KOSHO 伊藤公象作品集』予約受付中

刊行:2022年6月
著者:伊藤公象
監修:小泉晋弥
監修助手:田中美菜希(ARTS ISOZAKI)
企画:ARTS ISOZAKI(代表・磯崎寛也)
執筆:小泉晋弥、伊藤公象、磯崎寛也
デザイン:林 頌介
写真:内田芳孝、堀江ゆうこ、他
体裁:サイズ30.6cm×24.6cm×1.6cm、164頁
日本語・英語併記
発行・編集:ときの忘れもの
価格: 3,300円(税込)+梱包送料250円
●陶オブジェ付の特別頒布(限定50個): 25,300円(税込)+桐箱代3,000円+梱包送料1,600円
*桐箱不要の方はダンボールの箱にお入れします(無料)。

●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊
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