九州、山口方面で記録的な大雨とのこと、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
記録的な、という言葉が日常になってしまいましたね。少しでも被害の少ないことを祈るばかりです。

本日7月2日は敬愛する恩地孝四郎、岡鹿之助の誕生日です、
とともに亭主も無事(ではなく帯状疱疹の痛みに耐えて)78歳を迎えることができました。
大学や会社など同期の連中はすべて悠々自適の年金生活ですが(多少羨ましい)、社長、スタッフのおかげで何とか(ばたばたですが)働けていることに感謝しています。

さて、先日からご案内している「瀧口修造と作家たちー清家コレクション展/入札」ですが、清家克久さんが何年ぶりかしら上京されます。
清家さんの在廊予定日時は
7月7日(金)15時~18時
7月8日(土)14時~17時ですが、
変更になる場合もありますのでお問い合わせください。

ぜひ素晴らしいコレクションをつくりあげたご本人にお話しを伺う機会を逃さないでください。

さて、本日ご紹介するのは池田満寿夫、靉嘔の作品です。

No.10 池田満寿夫『GQ第3号限定特装本』より
10_池田満寿夫『GQ第3号限定特装本』より 紐(ジイキュウ出版社発行)
1973
和紙にカラーメゾチント
18.0×15.5cm/32.5×26.2cm
サインあり
Ed. 100
※作品良好。書籍はホクシングと紙ヤケあり。スリーブにホクシングと紙ヤケあり。

No.10 池田満寿夫 (2)No.10 池田満寿夫 (3)No.10 池田満寿夫 (13)No.10 池田満寿夫 (7)
No.10 池田満寿夫 (6)
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<GQ第3号特装限定本(株式会社ジイキュウ出版社1973年4月刊定価4万円)に挿入された池田満寿夫のオリジナルカラーメゾチント作品。本書の創作メモには「複製に適さない作品をつくること、それは作者の写真製版万能時代へのささやかな抵抗である。」と書かれており、敢えて暗く表現している。>
清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第9回池田満寿夫と靉嘔より)

No.11 池田満寿夫「くずれた土」
11_池田満寿夫詩画集『旅人のよろこび』(詩・西脇順三郎)より くずれた土(南天子画廊発行)
1973
カラーメゾチント
22.5×19.5cm/48.2×39.5cm
額裏にサインと日付あり
Ed. 97、A.P. 28
※ホクシングあり。
No.11 池田満寿夫 (4)No.11 池田満寿夫 (5)No.11 池田満寿夫 (6)No.11 池田満寿夫 (9)
No.11 池田満寿夫 (7)No.11 池田満寿夫 (8)
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<西脇順三郎との詩画集『traveller’s joy』(南天子画廊1973年刊)中の一点「くずれた土」で、これもカラーメゾチントによるものだがシュルレアリスムを彷彿させるような作品である。>
額の裏にエナメルで大きく書かれた池田の自筆の署名と日付が入っている。本冊は限定97部A.P.28部で、オリジナル銅版画9点(各サイン)及び別刷スイート9点(別色)の全18点からなる豪華本である。>
清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第9回池田満寿夫と靉嘔より)

No.12 靉嘔「アンフォルメール No. 1」
12_靉嘔アンフォルメール No. 1
1957
リトグラフ
38.0×23.5cm/54.0×38.0cm
サインと年記あり
部数僅少

No.12 靉嘔 (4)No.12 靉嘔 (5)No.12 靉嘔 (7)No.12 靉嘔 (2)
No.12 靉嘔 (12)No.12 靉嘔 (9)
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<瀧口修造は早くから読売アンデパンダン展に出品していた靉嘔に注目しており、第7回展を見て「靉嘔も昨年までの混とんとした表現から、明るい肯定的な人間の世界を描いている。若さが仮説に終らずに、絵画的実在として充実することが期待される。」(「第7回読売アンデパンダン展」美術手帖1955・5コレクション瀧口修造第7巻所収)と評している。>
シートの右下に自筆サインと制作年月、左下にNo.1の記載がある。カタログレゾネを調べていただいたところ、レゾネ番号100、作品名「アンフォルメールNo.5」と同一作品と判明した。だが、No.1~No.4はレゾネに無いので実質のNo.1にあたるだろうとのことであった。>
清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第9回池田満寿夫と靉嘔より)

「瀧口修造と作家たちー清家コレクション展(入札)」
会期=2023年7月7日[金]~7月15日[土] 11:00-19:00 ※日・月・祝休
353_a353_b出品作品の詳細と入札方法については6月27日のブログをご覧ください。


●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
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