四国・宇和島に在住の清家克久氏は瀧口修造の熱心なコレクターであり、長年にわたり蒐集してきた瀧口とその関連作家たちについて、ときの忘れもののブログで「瀧口修造を求めて」(全12回)、「瀧口修造と作家たち ― 私のコレクションより ―」(全14回)を連載されてきました。
このたび清家氏のコレクションの中から23作家の26点を選び、展示するとともに、リスクの少ない中間落札方式で全点を頒布します。
清家さんが上京されています。
在廊予定7月8日(土)14時~17時ですが、
変更になる場合もありますのでお問い合わせください。
出品作家は、瀧口修造、加納光於、駒井哲郎、ジャン・フォートリエ、アントニ・タピエス、アンリ・ミショー、浜口陽三、藤田嗣治、池田満寿夫、靉嘔、小山田二郎、古茂田守介、中川幸夫、八木一夫、吉原治良、松澤宥、ジョアン・ミロ、サム・フランシス、野中ユリ、マン・レイ、ポール・エリュアール、篠原佳尾、ヴォルスです。
本日は、瀧口修造+野中ユリ、瀧口修造+マン・レイ+ポール・エリュアール、瀧口修造+篠原佳尾の作品をご紹介いたします。
No.21 瀧口修造+野中ユリ「星は人の指ほどの─」
星は人の指ほどの─(野中ユリ私家版)
1965
オフセット
12.5×11.4cm
野中ユリのサインあり
Ed. 250
※紙ヤケあり




画像をクリックすると拡大します。
<野中ユリは「私が物をつくる者として、瀧口修造の詩と最も深く係わることができたのは、いずれも私の私家版限定本として出した「星は人の指ほどの──」(1965)と「不知抄」(1967)を、両方とも私の個展の際に手づくり的に制作したときである。無謀とも思えることだが、二度とも私が本の形体、材質、造本を考え、できればこのような形で詩を入れた本を、とお願いし、瀧口氏がそのイメージを受け入れ、かつ踏み越えて、それぞれ全く志向のちがう本のために新しく詩を書いて下さったのだった。私は割付をし、校正をし、製版印刷には立ち会って、瀧口氏の詩稿をこの手に取って作業をする幸福を二度も持つことができたということになる。」(「宇宙軸はここに」『太陽』特集・瀧口修造のミクロコスモス平凡社1993年4月刊より)と書いている。>
<限定250部となっているが実際に印刷されたのは百数十部だそうである。(「本の宇宙」展カタログ栃木県立美術館1992年7月刊より)>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第14回(最終回) 瀧口修造と詩画集より)
No.22 瀧口修造+マン・レイ+ポール・エリュアール『自由な手・抄』
詩画集・特装本『自由な手・抄』
絵・マン・レイ、詩・ポール・エリュアール、訳・瀧口修造(ジイキュウ出版社発行)
1973
函と本冊:16.0×13.5cm
瀧口修造のサインあり
特装本Ed. 100
※良好




画像をクリックすると拡大します。
<マン・レイの素描とポール・エリュアールの詩による詩画集を瀧口修造が抄訳したものである。>
<本書は、函および表紙とも白一色の瀧口好みの清楚な装幀で、原書のイメージとは異なっている。特装本の本文用紙には版画用BFK紙が使用され、女性の肌のような滑らかな感触がエロティックな作品に魅力を添えている。戦前の訳から35年の時を経て装いも新たな訳詩画集として甦ったのは、敬愛する画家と詩人へのオマージュに他ならない。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第14回(最終回) 瀧口修造と詩画集より)
No.23 瀧口修造+篠原佳尾『小球子譚』
詩画集『小球子譚』(上装本)
文・瀧口修造、銅版画・篠原佳尾(西村画廊発行)
1975
銅版画13点入り
函と本冊:9.0×8.5×2.0cm
篠原佳尾のサインあり
Ed.130
※良好




画像をクリックすると拡大します。
<瀧口修造の物語風散文詩と篠原佳尾のサイン入り銅版画13葉(内3葉に手彩色)による未綴19頁の豆本である。篠原佳尾は音楽大学を中退し、加納光於に師事して銅版画を学ぶという異色の経歴と独特な感性を持つ女性作家である。舞踏家の土方巽は「彼女の絵は計り知れぬ性愛のためのデッサンであろう。」(『美貌の青空』1987年1月筑摩書房刊より)と評しているが、この作品でも人体の一部か生殖器官のようなものが描かれている。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第14回(最終回) 瀧口修造と詩画集より)
●「瀧口修造と作家たちー清家コレクション展(入札)」開催中
会期=2023年7月7日[金]~7月15日[土] 11:00-19:00 ※日・月・祝休


●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊
このたび清家氏のコレクションの中から23作家の26点を選び、展示するとともに、リスクの少ない中間落札方式で全点を頒布します。
清家さんが上京されています。
在廊予定7月8日(土)14時~17時ですが、
変更になる場合もありますのでお問い合わせください。
出品作家は、瀧口修造、加納光於、駒井哲郎、ジャン・フォートリエ、アントニ・タピエス、アンリ・ミショー、浜口陽三、藤田嗣治、池田満寿夫、靉嘔、小山田二郎、古茂田守介、中川幸夫、八木一夫、吉原治良、松澤宥、ジョアン・ミロ、サム・フランシス、野中ユリ、マン・レイ、ポール・エリュアール、篠原佳尾、ヴォルスです。
本日は、瀧口修造+野中ユリ、瀧口修造+マン・レイ+ポール・エリュアール、瀧口修造+篠原佳尾の作品をご紹介いたします。
No.21 瀧口修造+野中ユリ「星は人の指ほどの─」

1965
オフセット
12.5×11.4cm
野中ユリのサインあり
Ed. 250
※紙ヤケあり




画像をクリックすると拡大します。
<野中ユリは「私が物をつくる者として、瀧口修造の詩と最も深く係わることができたのは、いずれも私の私家版限定本として出した「星は人の指ほどの──」(1965)と「不知抄」(1967)を、両方とも私の個展の際に手づくり的に制作したときである。無謀とも思えることだが、二度とも私が本の形体、材質、造本を考え、できればこのような形で詩を入れた本を、とお願いし、瀧口氏がそのイメージを受け入れ、かつ踏み越えて、それぞれ全く志向のちがう本のために新しく詩を書いて下さったのだった。私は割付をし、校正をし、製版印刷には立ち会って、瀧口氏の詩稿をこの手に取って作業をする幸福を二度も持つことができたということになる。」(「宇宙軸はここに」『太陽』特集・瀧口修造のミクロコスモス平凡社1993年4月刊より)と書いている。>
<限定250部となっているが実際に印刷されたのは百数十部だそうである。(「本の宇宙」展カタログ栃木県立美術館1992年7月刊より)>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第14回(最終回) 瀧口修造と詩画集より)
No.22 瀧口修造+マン・レイ+ポール・エリュアール『自由な手・抄』

絵・マン・レイ、詩・ポール・エリュアール、訳・瀧口修造(ジイキュウ出版社発行)
1973
函と本冊:16.0×13.5cm
瀧口修造のサインあり
特装本Ed. 100
※良好




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<マン・レイの素描とポール・エリュアールの詩による詩画集を瀧口修造が抄訳したものである。>
<本書は、函および表紙とも白一色の瀧口好みの清楚な装幀で、原書のイメージとは異なっている。特装本の本文用紙には版画用BFK紙が使用され、女性の肌のような滑らかな感触がエロティックな作品に魅力を添えている。戦前の訳から35年の時を経て装いも新たな訳詩画集として甦ったのは、敬愛する画家と詩人へのオマージュに他ならない。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第14回(最終回) 瀧口修造と詩画集より)
No.23 瀧口修造+篠原佳尾『小球子譚』

文・瀧口修造、銅版画・篠原佳尾(西村画廊発行)
1975
銅版画13点入り
函と本冊:9.0×8.5×2.0cm
篠原佳尾のサインあり
Ed.130
※良好




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<瀧口修造の物語風散文詩と篠原佳尾のサイン入り銅版画13葉(内3葉に手彩色)による未綴19頁の豆本である。篠原佳尾は音楽大学を中退し、加納光於に師事して銅版画を学ぶという異色の経歴と独特な感性を持つ女性作家である。舞踏家の土方巽は「彼女の絵は計り知れぬ性愛のためのデッサンであろう。」(『美貌の青空』1987年1月筑摩書房刊より)と評しているが、この作品でも人体の一部か生殖器官のようなものが描かれている。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第14回(最終回) 瀧口修造と詩画集より)
●「瀧口修造と作家たちー清家コレクション展(入札)」開催中
会期=2023年7月7日[金]~7月15日[土] 11:00-19:00 ※日・月・祝休


●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊
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