<田中純先生(東京大学大学院総合文化研究科 超域文化科学専攻表象文化論講座 教授)が、画廊「ときの忘れもの」のブログに掲載されていた、「磯崎新 東京大学教養学部美術博物館改造計画案」、 7月8日一日限りの公開、「東京大学教養学部美術博物館」改造計画案をめぐって、に行ってきました。田中先生の解説によると、一九七九年に東京大学教養学部美術博物館(現・東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館)で、個展を開催した際に、現代版画センターの綿貫不二夫さん(現「ときの忘れもの」)の協力を得て開催されたとのこと。あらためて、綿貫さんの先見性に敬服した次第。
展示は、磯崎新展に際し磯崎が制作した同博物館改造計画案のオリジナル図面2枚(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館所蔵)でした。
磯崎新さんの作品展示会と思って参加したところ、田中先生主催の、「表象文化論学会」の併設展示でした。
第17回大会シンポジウム:「間」のポエティクスをめぐって、
の中で、磯崎が考える間について深掘りしていきました。
田中先生より引用:本シンポジウムでは文化論・芸術論の分析概念としての「間」のポテンシャルを探るため、磯崎の「間」展を共通の参照対象としつつ、文化人類学、日本庭園・能・狂言、映像メディア学と詩作をそれぞれ専門とする各パネリストが、「間」の概念に関わるあらたな問題設定による展開を自由に試み、討議においてはそれら複数テーマの「間」を問うこととしたい。
https://www.repre.org/
(20230708/三木一郎さんのfacebookより)>

<表象文化論学会開催に際して4時間限定で展示された磯崎新の駒場美術博物館の改造計画図面、会議の合間に駆け足で見てきた。対称性を保ち機能的で洗練度の高い空間。実現していたら良かったのですが、そうならなかったのは収蔵庫のスペースが図面になかったからなのだろうか。無料配布の資料に快哉!
(20230708/大石和欣さんのtwitterより)>

ご報告がずいぶんと遅れてしまったのですが、7月8日(土)に東京大学駒場キャンパスで一日だけの磯崎新「東京大学教養学部美術博物館」改造計画案・オリジナル図面が2点展示されるとのことで、行ってきました。

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関連シンポジウムとして、「「間」のポエティクスをめぐって」(表象文化論学会大会シンポジウム)も開催されていたので参加しました。
パネリストは松井茂(情報科学芸術大学院大学・基調講演)、石井美保(京都大学)、原瑠璃彦(静岡大学)、田中純(東京大学・司会およびコメンテイター)で、私は文化人類学をご専門にされている石井美保先生の発表から参加しました。
「間」展の「間(ま/あいだ)」を文化人類学的な視点、または伝統芸能の「能」から考察するとは驚きですが、石井先生のとある民族が狩りをするときに獲物に対する儀礼における「間」についてはなされ、とても興味深い話でした。

詳しくは、6月21日のブログをご参照ください(田中純/「東京大学教養学部美術博物館」改造計画案をめぐって)。
おだち れいこ

磯崎還元MUSEUM磯崎新 還元より「MUSEUM-II(北九州市立美術館)」
1983年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:55.0x55.0cm
シートサイズ:90.0x63.0cm
Ed.75 サインあり
*現代版画センターエディション

磯崎還元Lib磯崎新 還元より「LIBRARY(北九州市立中央図書館)」
1983年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
イメージサイズ:55.0x55.0cm
シートサイズ:90.0x63.0cm
Ed.75 サインあり
*現代版画センターエディション


「磯崎新展」
会期:1979年6月5日~7月6日
会場:東京駒場・東京大学教養学部美術博物館
主催:東京大学教養学部美術博物館
協力:現代版画センター

19790605東大磯崎新展オープニング 磯崎新 横山正
オープニング:1979年6月5日
左から綿貫不二夫、磯崎新、横山正、峯村敏明

1979年6月5日_東大美博 (7)

横山正「磯崎新展と東大の美術博物館」
(版画センターニュースNo.49/1979年8月1号より)
1979年8月版画センターニュース49号2頁

1979年8月版画センターニュース49号3頁

1979年8月版画センターニュース49号4頁

1979年8月版画センターニュース49号5頁

1979年8月版画センターニュース49号6頁


●8月13日(日)~8月21(月)は夏季休廊中です。

阿部勤建築で一枚の版画(リトグラフ)を見る
2023年8月25日(金)~9月2日(土) 11:00-19:00 *日曜・月曜・祝日は休廊
阿部勤展案内状表面1200本年1月に亡くなられた阿部勤先生(1936-2023)は2021年11月22日の日付の入ったリトグラフ「中心のある家」を制作されていました。
阿部先生が設計された個人住宅Las Casas(2017年からギャラリーときの忘れもの)で、その建築空間を体感していただきながら、遺された版画作品をご覧ください。併せてル・コルビュジエ、安藤忠雄、磯崎新、マイケル・グレイヴス、アントニン・レーモンド、石山修武、六角鬼丈、毛綱毅曠、倉俣史朗、佐藤研吾、杉山幸一郎、光嶋裕介などの建築家の版画・ドローイングを展示します。

●ときの忘れものが販売しているジョナス・メカスの映像作品27点を収録した8枚組のボックスセット「JONAS MEKAS : DIARIES, NOTES & SKETCHES VOL. 1-8 (Blu-Ray版/DVD版)」が今年度の『ボローニャ復元映画祭(Il Cinema Ritrovato)』で「ベストボックスセット賞」を受賞しました。
映像フォーマット:Blu-Ray、リージョンフリー/DVD PAL、リージョンフリー
各作品の撮影形式:16mmフィルム、ビデオ
制作年:1963~2014年
合計再生時間:1,262分
価格:
Blu-Ray版:18,000円(税込)
DVD版:15,000円(税込)

商品の詳細は3月4日ブログをご参照ください。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com 
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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