11月3日(金、祝日)~11日(土)まで無休で開催する「小石川植物祭2023/命名~牧野富太郎へのオマージュ」には盛岡、福島、富山、東京、沖縄、スイスの作家たちに新作を制作していただきました。
*当初参加予定だった「佐藤敬+アレクサンドラ・コヴァレヴァ(KASA)」は、作家の事情により出品できなくなりました。お詫びして訂正します。
本日は富山県富山市在住の藤江民先生の新作とステートメントをご紹介します。
藤江民先生は初日11月3日(金、祝日)に在廊予定です。



割絵+立て絵 「ウラガエル」シリーズ 

今回の作品は、20年以上前から独自にやっている二つの手法が合体したものといえます。
二つの内の一つは、2000年ころから九谷焼の釉薬屋さんに教えてもらい、器やタイルに勝手手法でする絵付けです。若いころから陶磁器の表面の感じが好きで、例えば瓦礫の中にその壊れた艶やかな色の破片が混ざっている状態がなぜかワクワクさせられます。制作はタイル4枚を並べて九谷の和釉薬で描きます。焼きあがったタイルをばらして並べると、何かが覆されて面白いのです。自分なんてものがウラガエシにされたようで。
もう一つの手法は、書類サイズの絵画をスタンドの上に載せて、どこにでも置ける、というものです(大きな絵を丸めて運ぶ私の方法とは対照的に)。人と絵画のかかわり方の一方法として考え、地元で一度だけ発表したことがあります。この二つは、どれも私なりの初めての試みで、なおかつ今回はふたつのスタイルを合わせた形となります。私は「絵ってなに」をずーっと探して試しているように思います。植物との関わりで言えば、絵をご覧いただいて想像してくださればありがたいです。

2023年10月3日 藤江民

●ウラガエル「23-ス」 「立て絵」で2
藤江民
ウラガエル 割絵「23-ス」 <立て絵>
(タイル作品4枚1組のみ)
2023
タイル 和釉薬 アクリル板 木
30×40×98cm
サインあり

●ウラガエル「23-キ」 「立
藤江民
ウラガエル 割絵「23-キ」 <立て絵>
(タイル作品4枚1組のみ)
2023
タイル 和釉薬 アクリル板 鉄
30×30×117cm
サインあり

●ウラガエル「23-ケ」 立て絵で (2)
藤江民
ウラガエル 割絵「23-ケ」 <立て絵>
(タイル作品4枚1組のみ)
2023
タイル 和釉薬 アクリル板 木
30×30×90cm
サインあり

IMG_7256

IMG_7225


藤江民「21-06」2023年 銅版画 (1)
藤江民
≪21-06≫
2021
銅版画
イメージサイズ:360×410mm
シートサイズ:560×515mm
Edition 15
サインあり

藤江民「21-06」2023年 銅版画 (3)

藤江民「21-06」2023年 銅版画 (2)


■藤江民 Tami FUJIE
富山県に生まれる。1972年明治大学文学部(1973年卒業)在学中に東京版画研究所で刷師・女屋勘左衛門からリトグラフの指導を受ける。1975年第43回日本版画協会展で新人賞を受賞、同年白樺画廊で初個展を開催する。フィルムに描いた原画を転写した亜鉛版をリトグラフの版にする手法を用いて、スピード感のある抽象作品を制作。1977年までは版画(リトグラフ)による発表が多かったが、並行して、フィルムに描画したインクや絵具を紙に写し取るモノタイプも制作している。 1978年に富山に帰郷、以降の発表は和紙にオリジナル手法で制作した絵画、キャンバスに描いた絵画の発表を続ける。東京・村松画廊、ギャラリー手、ギャラリーなつか、ギャラリートキ、福井・アートサイト、富山・ギャラリーナウ、マイルストーンアートワークスなどで個展開催。1978年第12回日本国際美術展、「81富山の美術」展(富山県立近代美術館、84,86.88.90,91年にも出品)、2000年「とやま 版―越中版画から現代の版表現まで」(富山県民会館)、2013年太閤山アートビエンナーレ2013などに出品。 自作については<大判の雲肌麻紙に油絵具のタッチを写し取り、あるいは和紙の表面を剥がしさらに描きます。画面の大きさのなか身体的な強い圧力により絵具を和紙に滲みこませ、和紙を剥がした部分は薄く光を透かします。絵画は大部分で予測不可能に進行していきます。驚きと新鮮さとともに様々な方向に意識を展開させてくれる絵画を求めています。>と述べている。

こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください


小石川植物祭2023/命名~牧野富太郎へのオマージュ
会期:2023年11月3日(金)~11月11日(土) ※会期中無休
会場:ときの忘れもの
参加作家:大塚理司、佐藤研吾杉山幸一郎戸村茂樹仁添まりな藤江民
作家在廊予定日:
11月3日(金、祝日)藤江民
11月5日(日)大塚理司(12:00~17:00ごろ)
11月11日(土)戸村茂樹

57_koishikawa_表面_s
文京区の小石川植物園で11月3日~5日に第二回小石川植物祭2023が開催されます。ときの忘れものは園外のアート部門に参加し、盛岡、福島、富山、東京、沖縄、スイスの作家たちに牧野富太郎の植物図鑑からインスピレーションを受けた作品を制作していただきました。

●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com 
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
photo (2)