気づけば今年もあと数日となりました。年内最後の展示となる倉俣史朗展が閉幕し、ときの忘れものは本日から冬季休暇。本ブログでは、今年の活動を前半と後半にわけてご紹介します。
●オノサト・トシノブ展 2024年1月12日―1月27日

現代版画センターの創設からちょうど50年の節目となる2024年は、オノサト展から幕を開けました。親友の瑛九と共に戦前から前衛美術のパイオニアとして活躍し、終日絵筆を握る孤高の生活を送ったオノサト・トシノブ先生。本展では「べた丸時代」「円の分割時代」の油彩や水彩、刷り師・岡部徳三先生の協力を得て制作した版画作品などをご覧いただきました。


会期中にいらした梅津元先生(左)と宮崎県立美術館・小林美紀先生(右から二人目)。解体されてしまった浦和の瑛九アトリエからやってきた檀の木の前で
●Tricolore 2024/草間彌生・百瀬寿・村上早 2024年2月7日―2月17日

一般的にはお金の動きも人の動きも少ないとされている2月ですが、ありがたいことに今年は全国各地からお客様が来廊されました。半世紀のお付き合いになる百瀬先生、今も国内外からの問い合わせが絶えない草間先生、そしてときの忘れものでの初展示となった村上先生、お三方のおかげです。

村上早先生の作品の前で、東京国立近代美術館副館長の大谷省吾先生(中央)

スペインからは昨夏画廊でアルバイトをしてくれたひかりさん(根岸文子さんのお嬢さん)(右端)がお友達をつれて来日
●北川太郎×ル・コルビュジエ展 2024年2月28日―3月9日

私たちがいま最も期待している彫刻家・北川太郎先生の新作と、ときの忘れものにとって「定番中の定番」であるル・コルビュジエの版画を共にご覧いただきました。兵庫県立美術館での展示を終えた北川先生の彫刻は、今もギャラリーの中庭で常設展示しています。ぜひご覧ください。


北川太郎先生(右)と夏に展示をしてくださった杣木浩一先生(左)
◆ART FAIR TOKYO 2024 ― 倉俣史朗/佐藤研吾/葉栗剛 2024年3月7日―3月10日

参加し始めて10年目となるアートフェア東京では、《倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier 4》を初披露したほか、葉栗剛先生の小中品を3体ご紹介しました。写真左下で存在感を放つのは、佐藤研吾先生が自ら2トントラックを運転し、会場に運び込んだ針穴写真機《仮面と連担》。搬入作業の様子は塩野哲也様撮影の動画からご覧いただけます。

針穴写真機《仮面と連担》と佐藤研吾先生(撮影:塩野哲也様)
●アンディ・ウォーホル KIKU&LOVE 2024年3月15日―3月23日

2年ぶりのアンディ・ウォーホル展では、1983年に日本初のエディションとして発表された「KIKU」「LOVE」7種類を展示しました。会期中、本展をご覧になった方から、貴重なヴィンテージ・ポスターを贈っていただく嬉しいサプライズも。


山下裕二先生と
●生誕120年 瀧口修造展V Part 1 2024年4月5日―4月20日

生誕120年を記念して、今年は二度の瀧口修造展を開催しました。デカルコマニーや水彩作品の紹介はもちろん、近所の書店「青いカバ」さんが集めてくださったシュルレアリスム関連書籍100冊の特別頒布も実施。瀧口修造研究家の土渕信彦様をお招きしてのギャラリートークも満席となり、熱気ある展示期間となりました。


講演する土渕信彦様

信州から遠路お出かけいただいたのは美術手帖やみづゑの編集長として活躍され、池田満寿夫美術館館長も務められた故・宮澤壮佳先生の奥様・宮澤依子様
◆室伏次郎邸ツアー 2024年4月16日

坂倉準三先生のお弟子さんであり、ときの忘れものが入居している駒込Las Casasを設計した故・阿部勤先生の相棒でもある室伏次郎先生のご自宅を4月に訪ねました。1970年、室伏先生が30歳の年に竣工された自邸は、その時々の家族構成や住まいにあわせてフレキシブルに変化してきたのだといいます。春の風が通り抜ける空間で、ご夫妻の美味しい手料理とワインをいただく贅沢なひと時となりました。
●没後50年 難波田史男遺作展 2024年4月26日―5月11日

難波田史男先生の没後50年となる今年は、ご家族が守られてきた大切な作品をお預かりして遺作展を開催しました。実弟の難波田武男様にご在廊いただいたことや、オペラシティで宇野亜喜良展と同時開催されていた難波田史男展の影響もあって、老若男女たくさんの方にご来場いただきました。


難波田武男様ご夫妻と
●内間安瑆展 Forest Byobu 2024年5月17日―6月1日

代表作〈Forest Byobu〉連作を中心に、木版、油彩、銅版など26点をご覧いただいた内間安瑆展。カタログに収録した内間安瑆先生の略歴には、ご遺族はじめ早稲田大学の長谷見雄二先生たち研究者のご尽力で新発掘の事績なども収録することができました。


五十殿利治先生(中央)
●靉嘔展 2024年6月12日―6月22日

現代版画センターが靉嘔先生のシルクスクリーン「I love you」をエディションしてから今年で50年。初夏に開催した展覧会には、93歳を迎えられた靉嘔先生がご家族と共に足を運んでくださいました。相変わらず頭脳明晰、お元気な様子で、こちらまでパワーをいただきました。



●ル・コルビュジエ「モデュロール展」 2024年6月26日―6月29日

来年のコルビュジエ没後60年を前に、世界各地で記念の催しが計画される中、ときの忘れものでも版画作品を特別頒布する4日間限定展示を実施しました。今年3月、書籍『ル・コルビュジエの身体図像』を上梓された鈴木明先生もご来廊。今村創平先生によるブックレビューはこちらからお読みください。

著者の鈴木明先生と
●一日だけの特集展示
今年5月から始まった栗田秀法先生の連載「現代版画の散歩道」にあわせて、
定期的に1日限りの展示を行いました。
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ジム・ダイン、菅井汲、関根伸夫(2024年5月15日)
加納光於(2024年6月5日)、
内間安瑆と木村利三郎(2024年7月17日)
靉嘔(2024年8月7日)
杣木浩一(2024年11月16日)
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★協力した展示
・パリ・ポンピドゥーセンター「SURREALISME」展 2024年9月4日―2025年1月13日
2024年は、アンドレ・ブルトンがシュルレアリスム宣言を発表してからちょうど100年。
また日本におけるシュルレアリスム運動を牽引したお二人、西脇順三郎の生誕130年、瀧口修造の生誕120年にもあたり、国内外で関連するいくつもの展覧会が開催されました。9月からパリ・ポンピドゥーセンターで開催されているシュルレアリスム展には約200作家が選ばれ、日本からは瀧口修造先生と、池田龍雄先生の作品が出品されています。会場には、ときの忘れものからお貸出しした瀧口修造のデカルコマニーが。画廊では図録も販売しています。

ポンピドゥセンターの展示風景(中原千里様のレポート記事より)

ポンピドゥセンターに飾られた瀧口作品(中原千里様のレポート記事より)

日本に打ち合わせにいらしたパリ・ポンピドゥーセンターのマリー・サールさん(右端)と美術史家の鈴木杜幾子先生(中央)、社長。
「SURREALISME」展 図録
サイズ:32.8×22.8×3.5cm、344頁
22,000円(税込み)+送料1,500円
※仏語版は売り切れ、英語版のみ取り扱っています
・粟津邸 ジョナス・メカス展 2024年3月1日―3月31日
原広司設計による伝説的な名建築・粟津潔邸で開催されたジョナス・メカス展に、ときの忘れものも作品貸し出しでご協力しました。綿貫オーナーと原広司さんの関係については3月30日のブログに少し綴られています。何度もギャラリーに足を運んでくださった粟津潔さんのご子息・粟津ケンさんの素晴らしい解説もあって、展示は大盛況だったようです。

粟津邸

粟津邸訪問の様子。左が粟津ケンさん
・早稲田大学會津八一記念博物館「ニューヨークを舞台にした日本人アーティストたち ―木村利三郎作《メトロポリス》を中心に」 2024年5月13日―7月15日

今年がちょうど生誕100年、没後10年となる木村利三郎先生と、今年6年ぶりの展示でお世話になった内間安瑆先生の作品が早稲田大学會津八一記念博物館で紹介されました。現代版画センターの創立時にドイツのコレクター組織について教えて下さったのだという木村利三郎先生を、オーナーは「リサさん」と呼んでいます。今井兼次設計の美しい建物で作品を鑑賞をする贅沢な機会でした。
・平塚市美術館「つながるコレクション+ 新収蔵品展」 2024年6月8日―9月8日

展示風景 提供:平塚市美術館
平塚市がリトアニア・カウナス市と姉妹都市連携を結んだことをきっかけに、展示内で唯一の国外作家としてラインナップされたジョナス・メカスの作品。ときの忘れものからは、版画作品7点をお貸し出ししました。関連企画として実施されたフィルムでの映画上映会も大盛況だったそうです。
・埼玉県立近代美術館「吉田克朗展 ―ものに、風景に、世界に触れる」 2024 年7月13日―9月23日

数年にわたる調査研究を元に開催されたという今回の展示。作家が生前誰にも見せなかったという「制作ノート」を発掘・書籍化し、展覧会カタログには図版約1300点を収録した神奈川県立近代美術館・葉山館と埼玉県立近代美術館、2館の学芸員さんの途方もないお仕事に感服します。平野到先生によるエッセイとスタッフ・尾立のオープニング、展示レポートもぜひお読みください。
・ギャラリーせいほう「池田満寿夫版画展」 2024年11月11日―11月28日

60年ほど前の1965年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で日本人として初の個展を開いたのが池田満寿夫でした。ギャラリーせいほうさんでは、池田満寿夫がデモクラートに参加した1950年代の初期作品から、「タエコの朝食」など1960年代の国際的にも高く評価された色彩銅版画の代表作、晩年の奔放なリトグラフ作品までマスオ版画の全貌が紹介されました。
★スタッフのレポート
ときの忘れものスタッフも各地のイベントに足を運び、このブログでレポートしています。
●番頭おだちの東奔西走
世田谷美術館「倉俣史朗のデザイン 記憶の中の小宇宙」
アーティゾン美術館「マリー・ローランサン ― 時代をうつす眼」
沖縄建築を見て回る
東京都庭園美術館「旧朝香宮邸を読み解く A to Z 伊藤公象作品を探す」
塩見允枝子演奏会「変異するノーテーション」
隈研吾「ル・コルビュジエの建築と絵画を語る」
森工房見学記(原広司 設計)
世田谷美術館「生誕130年記念 北川民次展ーメキシコから日本へ」
「槇文彦 メモリアル会」と「磯崎新と西洋建築史」レポート
●スタッフM
倉俣史朗を訪ねて~秋葉原・EMONS CAFE
安藤忠雄「大山崎山荘美術館」を訪ねて
横須賀美術館「瑛九 ―まなざしのその先に―」
●スタッフMJ
「慶應義塾アートセンター Artist Voice III: 駒井哲郎──線を刻み、線に遊ぶ」参加レポート
「倉俣史朗の空間 静岡コンブレイベント」に参加する
アートフェア東京2024に参加して
「久保貞次郎と現代版画展」
●スタッフI
「刷り師・石田了一の仕事」第1回「工房訪問記その1」
「刷り師・石田了一の仕事」第2回「工房訪問記その2」
東京オペラシティ「宇野亞喜良展」「特別展示 没後50年 難波田史男」
ジョナス・メカス『営倉』上映会と「ネムナス」初来日公演レポート
*
本日は2023年1月~6月までの催しをご紹介しました。
明日は2024年後半のイベントを振り返ります。
ときの忘れものは12月29日(日)~新年2025年1月6日(月)まで冬季休廊いたします。
●新年の営業は1月7日(火)からです。
メール等のお問い合わせには1月7日以降に順次返信いたしますので、少々お時間をいただきます。
●オノサト・トシノブ展 2024年1月12日―1月27日

現代版画センターの創設からちょうど50年の節目となる2024年は、オノサト展から幕を開けました。親友の瑛九と共に戦前から前衛美術のパイオニアとして活躍し、終日絵筆を握る孤高の生活を送ったオノサト・トシノブ先生。本展では「べた丸時代」「円の分割時代」の油彩や水彩、刷り師・岡部徳三先生の協力を得て制作した版画作品などをご覧いただきました。


会期中にいらした梅津元先生(左)と宮崎県立美術館・小林美紀先生(右から二人目)。解体されてしまった浦和の瑛九アトリエからやってきた檀の木の前で
●Tricolore 2024/草間彌生・百瀬寿・村上早 2024年2月7日―2月17日

一般的にはお金の動きも人の動きも少ないとされている2月ですが、ありがたいことに今年は全国各地からお客様が来廊されました。半世紀のお付き合いになる百瀬先生、今も国内外からの問い合わせが絶えない草間先生、そしてときの忘れものでの初展示となった村上先生、お三方のおかげです。

村上早先生の作品の前で、東京国立近代美術館副館長の大谷省吾先生(中央)

スペインからは昨夏画廊でアルバイトをしてくれたひかりさん(根岸文子さんのお嬢さん)(右端)がお友達をつれて来日
●北川太郎×ル・コルビュジエ展 2024年2月28日―3月9日

私たちがいま最も期待している彫刻家・北川太郎先生の新作と、ときの忘れものにとって「定番中の定番」であるル・コルビュジエの版画を共にご覧いただきました。兵庫県立美術館での展示を終えた北川先生の彫刻は、今もギャラリーの中庭で常設展示しています。ぜひご覧ください。


北川太郎先生(右)と夏に展示をしてくださった杣木浩一先生(左)
◆ART FAIR TOKYO 2024 ― 倉俣史朗/佐藤研吾/葉栗剛 2024年3月7日―3月10日

参加し始めて10年目となるアートフェア東京では、《倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier 4》を初披露したほか、葉栗剛先生の小中品を3体ご紹介しました。写真左下で存在感を放つのは、佐藤研吾先生が自ら2トントラックを運転し、会場に運び込んだ針穴写真機《仮面と連担》。搬入作業の様子は塩野哲也様撮影の動画からご覧いただけます。

針穴写真機《仮面と連担》と佐藤研吾先生(撮影:塩野哲也様)
●アンディ・ウォーホル KIKU&LOVE 2024年3月15日―3月23日

2年ぶりのアンディ・ウォーホル展では、1983年に日本初のエディションとして発表された「KIKU」「LOVE」7種類を展示しました。会期中、本展をご覧になった方から、貴重なヴィンテージ・ポスターを贈っていただく嬉しいサプライズも。


山下裕二先生と
●生誕120年 瀧口修造展V Part 1 2024年4月5日―4月20日

生誕120年を記念して、今年は二度の瀧口修造展を開催しました。デカルコマニーや水彩作品の紹介はもちろん、近所の書店「青いカバ」さんが集めてくださったシュルレアリスム関連書籍100冊の特別頒布も実施。瀧口修造研究家の土渕信彦様をお招きしてのギャラリートークも満席となり、熱気ある展示期間となりました。


講演する土渕信彦様

信州から遠路お出かけいただいたのは美術手帖やみづゑの編集長として活躍され、池田満寿夫美術館館長も務められた故・宮澤壮佳先生の奥様・宮澤依子様
◆室伏次郎邸ツアー 2024年4月16日

坂倉準三先生のお弟子さんであり、ときの忘れものが入居している駒込Las Casasを設計した故・阿部勤先生の相棒でもある室伏次郎先生のご自宅を4月に訪ねました。1970年、室伏先生が30歳の年に竣工された自邸は、その時々の家族構成や住まいにあわせてフレキシブルに変化してきたのだといいます。春の風が通り抜ける空間で、ご夫妻の美味しい手料理とワインをいただく贅沢なひと時となりました。
●没後50年 難波田史男遺作展 2024年4月26日―5月11日

難波田史男先生の没後50年となる今年は、ご家族が守られてきた大切な作品をお預かりして遺作展を開催しました。実弟の難波田武男様にご在廊いただいたことや、オペラシティで宇野亜喜良展と同時開催されていた難波田史男展の影響もあって、老若男女たくさんの方にご来場いただきました。


難波田武男様ご夫妻と
●内間安瑆展 Forest Byobu 2024年5月17日―6月1日

代表作〈Forest Byobu〉連作を中心に、木版、油彩、銅版など26点をご覧いただいた内間安瑆展。カタログに収録した内間安瑆先生の略歴には、ご遺族はじめ早稲田大学の長谷見雄二先生たち研究者のご尽力で新発掘の事績なども収録することができました。


五十殿利治先生(中央)
●靉嘔展 2024年6月12日―6月22日

現代版画センターが靉嘔先生のシルクスクリーン「I love you」をエディションしてから今年で50年。初夏に開催した展覧会には、93歳を迎えられた靉嘔先生がご家族と共に足を運んでくださいました。相変わらず頭脳明晰、お元気な様子で、こちらまでパワーをいただきました。



●ル・コルビュジエ「モデュロール展」 2024年6月26日―6月29日

来年のコルビュジエ没後60年を前に、世界各地で記念の催しが計画される中、ときの忘れものでも版画作品を特別頒布する4日間限定展示を実施しました。今年3月、書籍『ル・コルビュジエの身体図像』を上梓された鈴木明先生もご来廊。今村創平先生によるブックレビューはこちらからお読みください。

著者の鈴木明先生と
●一日だけの特集展示
今年5月から始まった栗田秀法先生の連載「現代版画の散歩道」にあわせて、
定期的に1日限りの展示を行いました。
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ジム・ダイン、菅井汲、関根伸夫(2024年5月15日)
加納光於(2024年6月5日)、
内間安瑆と木村利三郎(2024年7月17日)
靉嘔(2024年8月7日)
杣木浩一(2024年11月16日)
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★協力した展示
・パリ・ポンピドゥーセンター「SURREALISME」展 2024年9月4日―2025年1月13日
2024年は、アンドレ・ブルトンがシュルレアリスム宣言を発表してからちょうど100年。
また日本におけるシュルレアリスム運動を牽引したお二人、西脇順三郎の生誕130年、瀧口修造の生誕120年にもあたり、国内外で関連するいくつもの展覧会が開催されました。9月からパリ・ポンピドゥーセンターで開催されているシュルレアリスム展には約200作家が選ばれ、日本からは瀧口修造先生と、池田龍雄先生の作品が出品されています。会場には、ときの忘れものからお貸出しした瀧口修造のデカルコマニーが。画廊では図録も販売しています。

ポンピドゥセンターの展示風景(中原千里様のレポート記事より)

ポンピドゥセンターに飾られた瀧口作品(中原千里様のレポート記事より)

日本に打ち合わせにいらしたパリ・ポンピドゥーセンターのマリー・サールさん(右端)と美術史家の鈴木杜幾子先生(中央)、社長。

サイズ:32.8×22.8×3.5cm、344頁
22,000円(税込み)+送料1,500円
※仏語版は売り切れ、英語版のみ取り扱っています
・粟津邸 ジョナス・メカス展 2024年3月1日―3月31日
原広司設計による伝説的な名建築・粟津潔邸で開催されたジョナス・メカス展に、ときの忘れものも作品貸し出しでご協力しました。綿貫オーナーと原広司さんの関係については3月30日のブログに少し綴られています。何度もギャラリーに足を運んでくださった粟津潔さんのご子息・粟津ケンさんの素晴らしい解説もあって、展示は大盛況だったようです。

粟津邸

粟津邸訪問の様子。左が粟津ケンさん
・早稲田大学會津八一記念博物館「ニューヨークを舞台にした日本人アーティストたち ―木村利三郎作《メトロポリス》を中心に」 2024年5月13日―7月15日

今年がちょうど生誕100年、没後10年となる木村利三郎先生と、今年6年ぶりの展示でお世話になった内間安瑆先生の作品が早稲田大学會津八一記念博物館で紹介されました。現代版画センターの創立時にドイツのコレクター組織について教えて下さったのだという木村利三郎先生を、オーナーは「リサさん」と呼んでいます。今井兼次設計の美しい建物で作品を鑑賞をする贅沢な機会でした。
・平塚市美術館「つながるコレクション+ 新収蔵品展」 2024年6月8日―9月8日

展示風景 提供:平塚市美術館
平塚市がリトアニア・カウナス市と姉妹都市連携を結んだことをきっかけに、展示内で唯一の国外作家としてラインナップされたジョナス・メカスの作品。ときの忘れものからは、版画作品7点をお貸し出ししました。関連企画として実施されたフィルムでの映画上映会も大盛況だったそうです。
・埼玉県立近代美術館「吉田克朗展 ―ものに、風景に、世界に触れる」 2024 年7月13日―9月23日

数年にわたる調査研究を元に開催されたという今回の展示。作家が生前誰にも見せなかったという「制作ノート」を発掘・書籍化し、展覧会カタログには図版約1300点を収録した神奈川県立近代美術館・葉山館と埼玉県立近代美術館、2館の学芸員さんの途方もないお仕事に感服します。平野到先生によるエッセイとスタッフ・尾立のオープニング、展示レポートもぜひお読みください。
・ギャラリーせいほう「池田満寿夫版画展」 2024年11月11日―11月28日

60年ほど前の1965年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で日本人として初の個展を開いたのが池田満寿夫でした。ギャラリーせいほうさんでは、池田満寿夫がデモクラートに参加した1950年代の初期作品から、「タエコの朝食」など1960年代の国際的にも高く評価された色彩銅版画の代表作、晩年の奔放なリトグラフ作品までマスオ版画の全貌が紹介されました。
★スタッフのレポート
ときの忘れものスタッフも各地のイベントに足を運び、このブログでレポートしています。
●番頭おだちの東奔西走
世田谷美術館「倉俣史朗のデザイン 記憶の中の小宇宙」
アーティゾン美術館「マリー・ローランサン ― 時代をうつす眼」
沖縄建築を見て回る
東京都庭園美術館「旧朝香宮邸を読み解く A to Z 伊藤公象作品を探す」
塩見允枝子演奏会「変異するノーテーション」
隈研吾「ル・コルビュジエの建築と絵画を語る」
森工房見学記(原広司 設計)
世田谷美術館「生誕130年記念 北川民次展ーメキシコから日本へ」
「槇文彦 メモリアル会」と「磯崎新と西洋建築史」レポート
●スタッフM
倉俣史朗を訪ねて~秋葉原・EMONS CAFE
安藤忠雄「大山崎山荘美術館」を訪ねて
横須賀美術館「瑛九 ―まなざしのその先に―」
●スタッフMJ
「慶應義塾アートセンター Artist Voice III: 駒井哲郎──線を刻み、線に遊ぶ」参加レポート
「倉俣史朗の空間 静岡コンブレイベント」に参加する
アートフェア東京2024に参加して
「久保貞次郎と現代版画展」
●スタッフI
「刷り師・石田了一の仕事」第1回「工房訪問記その1」
「刷り師・石田了一の仕事」第2回「工房訪問記その2」
東京オペラシティ「宇野亞喜良展」「特別展示 没後50年 難波田史男」
ジョナス・メカス『営倉』上映会と「ネムナス」初来日公演レポート
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本日は2023年1月~6月までの催しをご紹介しました。
明日は2024年後半のイベントを振り返ります。
ときの忘れものは12月29日(日)~新年2025年1月6日(月)まで冬季休廊いたします。
●新年の営業は1月7日(火)からです。
メール等のお問い合わせには1月7日以降に順次返信いたしますので、少々お時間をいただきます。
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