1953年に瑛九が創設したデモクラート美術家協会に参加し1960年に渡米、オノ・ヨーコ、ジョージ・マチューナスらと交流し、フルクサス運動の初期から中心メンバーとして活躍してきた靉嘔先生。

今回ご紹介する《Rainbow Field: Finnegans Wake #11》は3月6日からのアートフェア東京に出品展示します。ぜひ会場でご覧ください。

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靉嘔 Ay-O
《Rainbow Field: Finnegans Wake #11》
1994年
アクリル、カンヴァス
130.3×162.0cm
サインあり
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*画廊亭主敬白
50年前、初めて出会った作家が靉嘔先生とオノサト・トシノブ先生だったことは幸運でした。
現代版画センターのファーストエディション(エディションNo.1)が靉嘔先生の「I love you」です。

靉嘔_I-love-you靉嘔 Ay-O 「I love you
1974年  シルクスクリーン(刷り:岡部徳三)
53.0×34.0cm(シートサイズ:61.5×44.0cm)
Ed.11,111  サインあり
*現代版画センター・エディション
※レゾネNo.267

‘74年の或る日、岡部君と一緒に綿貫不二夫さんと若い人々5,6人が清瀬にやって来た。若者の層を対象として若い作家の版画を出版販売したいと(現代版画センター)。大賛成の私は更に若者向にたくさんのエディションナンバーを安く売るこころみをすすめた。そのためには作家の名前で作品を売るのでなく、作品の内容で買う人々を引きつけねばならぬと説いた。そして話はどんどん拡がりついに2,3週間後には一万一千百拾一のエディションナンバーにしようということになった。値段は千円か2千円を目ざした。私はノーバスコーシアで作ったリトグラフのNo.247「Love letter」を示し話を進めた。皆賛成してくれて岡部君の刷りでNo.267「Love letter(s)」(I love you)のシルクスクリーンが生まれた。
11111の数を誰が云いだしたか今ではミステリーになってしまった。私は世界中まだ誰も1万以上の版画を作っていないと思うので、1万をちょっとこえた数にしたいと提案したのをおぼえている。そしてそれを伝え聞いた久保さんが、このゴロのいい数を云い出したと誰かが云ったような気もするがたしかではない。しかしこの数は瞬間に私をキャッチした。ロマンティックなウィットかもしれないが人々に生きる力をあたえてくれるファンタジーでもある。私は考えた。出来ればぶっつづけにサインをしてこのナンバーを1日で完成できないものだろうかと。ニューヨークへ行く2,3日前、女性1人と男性2人の協力をえて指にバンソーコーをはり、この行動は開始された。約16時間後、私たち4人はその完成を喜び合って握手をし、だきあっていた。

『虹 靉嘔版画全作品集 増補版 1954-1982』146ページ(1982年 叢文社)より>
このとき靉嘔先生は43歳、岡部徳三さんは42歳、亭主は28歳でした。

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●「アートフェア東京19(2025)」に出展します
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会期=2025年3月6日(木)~3月9日(日)
会場:東京国際フォーラム B2FホールE/B1Fロビーギャラリー
出品作家:靉嘔、瑛九、倉俣史朗、佐藤研吾、塩見允枝子、ジョナス・メカス、細江英公、松本竣介
詳細は2月21日のブログに掲載しました。

●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com 
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営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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