杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」第110回
掘削始まる。

いよいよスイスでのプロジェクト建設現場が活性化してきました。
このプロジェクトでは、僕たちがGeneralplanerとしてプロジェクト全体を統括する立場にあります。そして、プランナーやスペシャリストである建築家(僕たち自身)や構造家、環境設備設計やビルディングマネージャーなどと契約をしています、いわば小さなゼネコンです。
施工に関しては、大きな建設会社と契約するのではなく、自ら分離発注です。昨年見積もりした金額を元に、大きな金額のもの (> 約2600万) は入札によって決まり、それよりも低い金額と想定したものは、こちらで決めたいくつかの施行会社にオファーを出してもらいます。
昨年の住民投票で決められた建築予算を越えないように、一つ一つの金額オファーを開示するたびに、ドキドキします。いくつかは想定通り、いくつかは思いのほか安く、もしくは高い見積もりが出てきて、どこで金額の折り合いをつけていくのかが課題です。


クレーンが立ち上がり、地下の掘削が始まり、これから地下部分のコンクリート工事になります。入札のための図面と実施図面とを並行して行いながら、現場に通うのが日課になりました。事務所から自転車で片道3km弱と近く、ライン川の支流沿いに谷間を抜けるような道があり、忙しい中でも頭がリフレッシュされます。

先日ユウブックスから≪海外・多拠点で働く: 十六組による建築と都市の実践≫という本が出版され、僕もスイスと日本で活動する建築家として、プロジェクトや働き方について寄稿しています。他の方の文章はまだ読めていないのですが、手にとって読むのが楽しみです。皆さんもぜひ。
(すぎやま こういちろう)
■杉山幸一郎 SUGIYAMA Koichiro
日本大学、東京藝術大学大学院にて建築を学び、在学中にスイス連邦工科大学に留学。2014年から2021年までアトリエピーターズントー。現在、スイス連邦工科大学チューリッヒ校で設計を教える傍ら、建築設計事務所atelier tsuを共同主宰。2022年1月ときの忘れものにて初個展「杉山幸一郎展スイスのかたち、日本のかたち」を開催、カタログを刊行。
世の中に満ち溢れているけれどなかなか気づくことができないものを見落とさないように、感受性の幅を広げようと日々努力しています。
・ 杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
●本日のお勧め作品は杉山幸一郎です。
《Line & Fill 07》
2020年
水彩
42.0×29.7cm
サインあり
作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「2025コレクション展2/瀬木愼一旧蔵作品他」は本日最終日です。ぜひ掘り出し作品をゲットしてください。
会期:2025年5月7日(水)~5月10日(土) 11:00-19:00
瀬木愼一先生(1931~2011)は、1950年代から岡本太郎、花田清輝らの「夜の会」に参加、海外美術の紹介やテレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」に出演するなど、幅広い批評活動を展開し、美術市場の調査・研究にも積極的に携わり、他の批評家にはない独自の存在感を発揮されました。瀬木先生のもとには必然的に多くの作品が集まり、貴重な資料群は没後に国立新美術館に収蔵されています。
今回、瀬木先生とU氏の旧蔵コレクションを4日間のみの特別価格にて頒布します。
瀬木先生自身が制作された珍しい陶芸作品などもあり、是非この機会に皆様のコレクションに加えていただければ幸いです。詳しい出品内容は5月4日ブログに掲載しました。
出品作品:宮脇愛子、瑛九、岡本一平、望月菊磨、草間彌生、谷川晃一、吹田文明、吉仲太造、吉田勝彦、利根山光人、脇田愛二郎、松崎真一、針生鎮郎、橋場信夫、筆塚稔尚、井上公雄、鶴岡義雄、篠原有司男、山高登、大沢昌助、吉原英雄、岩渕俊彦、藤森静雄、元永定正、磯辺行久、永井勝、村瀬雅夫、中村義孝、平塚運一、オノサト・トシノブ、瀬木愼一、 ナイマン、サミュエル・マーティン、J.F.ケーニング、Julius Bissier、Jean Deyrolle、他
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

掘削始まる。

いよいよスイスでのプロジェクト建設現場が活性化してきました。
このプロジェクトでは、僕たちがGeneralplanerとしてプロジェクト全体を統括する立場にあります。そして、プランナーやスペシャリストである建築家(僕たち自身)や構造家、環境設備設計やビルディングマネージャーなどと契約をしています、いわば小さなゼネコンです。
施工に関しては、大きな建設会社と契約するのではなく、自ら分離発注です。昨年見積もりした金額を元に、大きな金額のもの (> 約2600万) は入札によって決まり、それよりも低い金額と想定したものは、こちらで決めたいくつかの施行会社にオファーを出してもらいます。
昨年の住民投票で決められた建築予算を越えないように、一つ一つの金額オファーを開示するたびに、ドキドキします。いくつかは想定通り、いくつかは思いのほか安く、もしくは高い見積もりが出てきて、どこで金額の折り合いをつけていくのかが課題です。


クレーンが立ち上がり、地下の掘削が始まり、これから地下部分のコンクリート工事になります。入札のための図面と実施図面とを並行して行いながら、現場に通うのが日課になりました。事務所から自転車で片道3km弱と近く、ライン川の支流沿いに谷間を抜けるような道があり、忙しい中でも頭がリフレッシュされます。

先日ユウブックスから≪海外・多拠点で働く: 十六組による建築と都市の実践≫という本が出版され、僕もスイスと日本で活動する建築家として、プロジェクトや働き方について寄稿しています。他の方の文章はまだ読めていないのですが、手にとって読むのが楽しみです。皆さんもぜひ。
(すぎやま こういちろう)
■杉山幸一郎 SUGIYAMA Koichiro
日本大学、東京藝術大学大学院にて建築を学び、在学中にスイス連邦工科大学に留学。2014年から2021年までアトリエピーターズントー。現在、スイス連邦工科大学チューリッヒ校で設計を教える傍ら、建築設計事務所atelier tsuを共同主宰。2022年1月ときの忘れものにて初個展「杉山幸一郎展スイスのかたち、日本のかたち」を開催、カタログを刊行。
世の中に満ち溢れているけれどなかなか気づくことができないものを見落とさないように、感受性の幅を広げようと日々努力しています。
・ 杉山幸一郎のエッセイ「幸せにみちたくうかんを求めて」は毎月10日の更新です。
●本日のお勧め作品は杉山幸一郎です。

2020年
水彩
42.0×29.7cm
サインあり
作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「2025コレクション展2/瀬木愼一旧蔵作品他」は本日最終日です。ぜひ掘り出し作品をゲットしてください。
会期:2025年5月7日(水)~5月10日(土) 11:00-19:00

今回、瀬木先生とU氏の旧蔵コレクションを4日間のみの特別価格にて頒布します。
瀬木先生自身が制作された珍しい陶芸作品などもあり、是非この機会に皆様のコレクションに加えていただければ幸いです。詳しい出品内容は5月4日ブログに掲載しました。
出品作品:宮脇愛子、瑛九、岡本一平、望月菊磨、草間彌生、谷川晃一、吹田文明、吉仲太造、吉田勝彦、利根山光人、脇田愛二郎、松崎真一、針生鎮郎、橋場信夫、筆塚稔尚、井上公雄、鶴岡義雄、篠原有司男、山高登、大沢昌助、吉原英雄、岩渕俊彦、藤森静雄、元永定正、磯辺行久、永井勝、村瀬雅夫、中村義孝、平塚運一、オノサト・トシノブ、瀬木愼一、 ナイマン、サミュエル・マーティン、J.F.ケーニング、Julius Bissier、Jean Deyrolle、他
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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