舟越保武 Yasutake FUNAKOSHI
1912年岩手県生まれ。39年東京美術学校卒業、新制作派協会創立に参加。独学で大理石の直彫り彫刻を始める。戦後カトリックの洗礼を受け、62年〈長崎二十六殉教者記念像〉で高村光太郎賞受賞。67年東京芸術大学教授。大理石やブロンズによる具象彫刻で中原悌二郎賞、芸術選奨文部大臣賞受賞。87年脳硬塞で倒れ、車椅子による不自由な体をおして左手だけで制作を再開した。99年文化功労者。2002年永逝(享年89)。
80年前後に集中して制作されたリトグラフ、銅版画は香気溢れる傑作です。生前の舟越先生がご自分の略歴に必ず入れる項目がありました=1941年盛岡・川徳画廊にて松本竣介と二人展開催。盛岡中学で同級だった竣介とは終生の友情を結びました。今その二人の常設展示室が岩手県立美術館にあり、これを見るだけでも新幹線に乗る価値があります。桂、直木の二人の子息も彫刻家として活躍しています。