舟越保武作品集
発行日:1982年(昭和57)4月10日
発行所:講談社
著者:舟越保武
写真撮影:高瀬良夫
装幀・レイアウト:森下年昭
編集:(株)第一出版センター
版画制作:(株)現代版画センター

協力者一覧(五十音順)
:岩手県立博物館
 聖豊社
 長崎市役所
 習志野文化ホール
 水沢市立高野長英記念館
 盛岡山王美術館
 盛岡市役所
 MORIOKA第一画廊

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彫刻の作品集というのは売れない、というのが今も昔も常識といっていい。
ところが、この講談社の「舟越保武作品集」(初版500部)は完売したどころか、重版までされた稀有な例である。
その理由の一つが、挿入された舟越先生の銅版画「若い女の顔」の魅力にあった(と思う)。
まだ県立美術館もなかった時代、MORIOKA第一画廊の上田浩司さんが講談社を口説き、刊行にこぎつけた。
銅版画を手掛けたことすらない舟越先生に小さな版を用意して恐る恐る伺うと、「ボクは普段は固い石を彫っているのだから、やわらかい銅なんか気にならないよ」と直ぐにニードルを使いエッチングの版を制作してくれた。
製版と刷りは、ベテラン銅版画家の宮下登喜雄先生が引き受けてくださった。
なお、刊行時の銅版には舟越先生のサインはなく、エンボス(空捺し)のみ。上掲のサインは舟越先生が近しい方に贈呈した折にされたものです。
それにしても宮下先生は500部(さらに重版まで)もよく刷ってくださったと感謝の念でいっぱいである。