「白と黒の造形」
駒井哲郎を評するとき必ずいわれる言葉ですが、私は駒井先生はすばらしい色彩画家だったと思っています。これについては駒井哲郎展図録に執筆したエッセイでも何度か書いていますのでご覧ください。
では実際にカラー作品はどのくらい作られたのでしょうか。
1980年1月に東京都美術館で開催された大回顧展「駒井哲郎銅版画展」は今までで最も大規模な展示でしたが、その図録には銅版画357点が掲載されています。
うちカラー作品(手彩色を含む)は65点ほど。比率にして2割弱です。
この他にも駒井先生はたくさんのモノタイプや水彩を残しています。
カラー銅版は、1953(昭和28)年1月に銀座の資生堂ギャラリーでの初個展の際に「壁面が淋しいからと、あわてて作った」5点のカラー銅版が最初といわれています。
今回ご紹介する「分割された顔(分割されたる自画像)」(1953年 銅版 7.4×7.5cm)は、そのときの1点です。
この作品は駒井家にも残されていなくて、上述の1980年の東京都美術館の回顧展にも出品されなかったいわば幻の作品です。
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